プラスチック光ファイバ

用語の解説

プラスチック光ファイバとは

(プラスチックヒカリファイバ,Plastic Optical Fiber,POF,)
プラスチック光ファイバとは、光ファイバの中でも、心材(コア)の素材としてプラスチックを用いた光ファイバのことである。
素材が柔軟であることを最大の特徴とする。 コアを包んでいる反射材(クラッド)にはフッ素含有重合体が用いられている。 光ファイバは、「コア」と呼ばれる心線を「クラッド」と呼ばれる周辺素材が包んだ構造になっている。 コア部分は一般に石英ガラスのような屈折率のきわめて高い素材でできており、クラッドを鏡のように光反射のための素材として用いることによって、コア内に閉じ込められた光が内側で反射しながら伝送するようにできている。 基幹回線などで用いられる光ファイバでは、素材に石英系ガラスなどが用いられている。 これは光ファイバ内部における光の漏洩が発生しやすく、少し曲げただけでも光が漏れて通信品質が低下してしまうという難点を持っていた。 (光ファイバが一定以上の角度に曲げられた場合、光が反射して前進するために必要な入射角を確保することができなくなり、信号が途切れてしまうことになる)。 このため、家庭で気軽に用いることはできなかった。 プラスチック光ファイバは、コアにプラスチックを用いることによって優れた柔軟性を獲得している。 ガラス製の光ファイバに較べれば透過率は劣るが、コアを太くすることが可能であるため、一度に伝送できる光量が多くなる。 プラスチック素材を用いるので安価で製造できるというメリットもある。 ただ、光の減衰率が大きいため、都市間を結ぶような長距離伝送には不向きとされる。 これの長所短所から、プラスチック光ファイバは、50メートルから100メートル程度の短距離通信や照明、自動車における信号(ウィンカーなど)、工場の制御用信号などに用いられている。 民生品で用いられることが多いことからプラスチック光ファイバは「民生用光ファイバ」とも呼ばれる。

用語解説出典   powered by. Weblio

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]