ロバート・テイラー

用語の解説

ロバート・テイラーとは

(ボブ・テイラー,Robert Taylor,Bob Taylor,)
ロバート・テイラーとは、米Xerox社パロアルト研究所(PARC)の創設者のひとりである。
1932年、テキサス生まれ。 ロバート・テイラーは、1961年から米国航空宇宙局(NASA)に勤務し、その後、アメリカ国防総省高等研究計画局・情報処理技術局(IPTO)へ移り、情報処理技術の研究者を発掘・支援するディレクターとして活動した。 1966年には、J・C・R・リックライダーの発案によるネットワーク構想から、世界初のパケット通信網であるARPAnetの開発を手がけている。 1969年、ロバート・テイラーは国防総省を去り、翌1970年にXerox社に招かれてパロアルト研究所の創設に加わった。 その主な役割は人を集結させることだった。 ロバート・テイラーは、それまでの職歴を通じて、米国内の情報工学に関する研究活動と優秀な研究者の大半と面識があった。 そうしてテイラーは全米トップクラスの研究者ばかりを非常に大人数、研究所に集めることに成功し、また研究者にとって最上の環境を提供して彼らの研究活動を促進した。 ※画像提供 / Leslie Schroeder パロアルト研究所には、アラン・ケイやロバート・エトカルフェをはじめ、チャールズ・シモニー、ジョン・ワーノックなど、その後のコンピュータの歴史に大きな功績を残した人物が大勢名を連ねていた。 アラン・ケイが提唱したダイナブック構想のために開発されたプログラミング言語「Smalltalk」は、純粋なオブジェクト指向を備えた最初期の言語であり、その後のオブジェクト指向プログラミング言語にとっての原点の一つとなっている。 ダイナブック構想の暫定的な姿として実現されたコンピュータ「Alto」は、そのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によってスティーブ・ジョブズを驚愕させ、後のMacintosh、さらにはWindowsに決定的な影響を及ぼしている。 また、ロバート・エトカルフェが開発した通信技術「Ethernet」は現在、世界中の構内通信網LANにおいてコンピュータ同士を接続している。 ロバート・テイラーは、パロアルト研究所を離れた後、DEC(Digital Equipment Corporation)のシステムリサーチセンターの設立などにも携わった。 1999年には、情報技術の進展に対するリーダーシップが称えられ、アメリカ国家技術賞を授与されている。

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