ロードバランシング

用語の解説

ロードバランシングとは

(ロードバランシング)

 一般的に、「負荷分散」と訳される言葉。

実際にはさまざまなレベルで実装される幅の広い概念であり、何らかの並列度が存在する場面ではたいてい顔を出す言葉でもある。

 コンピュータ単体では、マルチプロセッサシステムで複数のCPUを効率よく均等に使うためにOSがプロセススケジューリングを行なうのが一般的だが、これもロードバランシングの一種である。 ディスクサブシステムでは、RAIDをロードバランシングシステムと見なすことも可能であろう。 もう少し大規模なレベルでは、クラスタリング構成のサーバ間で負荷分散を行なう例もある。

 現実のロードバランシングは、ある程度の妥協の産物であるともいえる。 一口に「負荷」といっても、それを正確に測定するのは容易なことではない。 同じ構成のコンピュータで同じプログラムを実行しても、正確に同じ負荷がかかるとは断言できない。 そのため、負荷を分散する際にも、ジョブを均等に分散するのか、それともまず問い合わせを行なってもっとも早く応答を返したシステムに次の処理を投げるのかなど、いろいろな技法が考えられる。 さらに、コンピュータシステムが実際に処理している負荷を正確に測定しようとすると、その測定そのものが新たな負荷になってしまうとか、負荷測定の作業を精緻にやりすぎると負荷分散処理そのもののオーバーヘッドが大きくなりすぎてシステム全体のパフォーマンスが低下してしまうことも考えられる。 理論的な研究も進められている一方、需要に応じて現実的な手法をさまざまに組み合わせつつ製品化されているのが現状で、現在も発展途上の分野といえる。

用語解説出典   powered by. アスキーデジタル用語辞典

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