稲盛和夫

用語の解説

稲盛和夫とは

(イナモリカズオ)
稲盛和夫とは、京セラならびにKDDIの設立者として知られる企業経営者である。
1932年1月、鹿児島市生まれ。 戦後日本を代表する経営者の一人に数え上げられる。 鹿児島大学工学部を卒業した稲盛和夫は、京都に出て就職した。 給与の遅配が続き、いつ潰れてもおかしくない会社ではあったが、稲盛和夫はその中でファインセラミックスの研究に没頭する。 ある時、開発方針をめぐって上司と衝突し、退社。 その後、稲盛和夫を信頼して同時に退社した仲間とともに、知人の出資により得た資金を元手に京都セラミック株式会社を設立している。 これが現在の京セラ株式会社である。 京セラは電子機器やファインセラミック関連事業における大手メーカーとして名を馳せている。 また稲盛和夫は、1984年に電気通信事業が自由化した際にも敏感に反応・即応し、DDIを設立した。 国内の長距離電話の低料金化や、移動体通信事業を行うセルラー電話会社の設立などを行い、全国を網羅する通信ネットワークを作り上げた。 2000年10月にはDDIとKDD、IDOの合併によって、KDDIが設立された。 KDDIでは稲盛和夫は名誉会長に、翌2001年6月からは最高顧問に就任した。 DDI設立の際、稲盛和夫は「動機善なりや、私心なかりしか」と自問自答を繰り返した。 世のため人のために事業を興す、と確固たる信念の下で始められたKDDIは、今日、日本第2の通信キャリアに成長している。 ※画像提供 / 京セラ株式会社 京セラはセラミックス事業で培った技術と開発力をもとに、ICパッケージをはじめとした電子部品、産業用部品の製造販売、また今日では通信機器や情報機器、果ては太陽電池や医療用材料、装飾品までを扱う世界規模のメーカーに成長した。 その一方、稲盛和夫は私財を投じて財団(稲盛財団)を設立、同時に「京都賞」と呼ばれる国際賞を創設した。 京都賞では毎年11月に「先端技術」「基礎科学」「思想・芸術」の3部門において、人類社会の進展に貢献した人物を顕彰している。 またボランティアで行っている経営塾「盛和塾」は、全国52ヵ所・海外5ヵ所の全57ヵ所において、3,900人(’05年10月末現在)を超える経営者たちが、稲盛の経営哲学を熱心に学んでおり、次代を担う若手経営者の育成にいそしんでいる。 2010年2月には、会社更生法を申請した株式会社日本航空(JAL)を再建すべく、代表取締役会長に就任している。

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