3相モータ駆動回路設計プラットフォームを強化し、エネルギー効率を改善

STマイクロエレクトロニクス

From: PR TIMES

2011-07-01 10:38



STM32の新しいソフトウェア・ビルディング・ブロックと
使いやすいグラフィカル・ツールが、
省エネルギーな高性能モータ・コントローラの設計を簡略化・迅速化
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エレクトロニクス分野の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する
世界的半導体メーカーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)
は、生活家電、エアコン、ファクトリー・オートメーション(FA)、電動工具、
フィットネス機器等の設計を簡略化し、省エネルギーな高性能モータ駆動回路
の開発を迅速化する新しい設計プラットフォームを発表しました。

従来のオン・オフ駆動による電気モータが消費する電力は、世界中の電力の
約50%に相当します。インテリジェントな駆動回路により、エネルギー効率を
改善することができますが、設計が複雑になると同時に、デジタル・シグナル・
コントローラ等の高価なプロセッサが必要になるという課題がありました。
STの先進的なマイクロコントローラ(マイコン)であるSTM32ファミリと、
インテリジェントな駆動回路にすぐに使用できるファームウェア・ビルディング・
ブロックは、これらの課題の解決に役立ちます。

モータ制御用ファームウェア・ライブラリであるSTM32 FOC PMSM SDK v3.0に
STM32の低価格製品ライン「Value Line(STM32F100x)」のサポートが
追加されたため、設計者は、低コスト化の要求が極めて厳しいアプリケーション
において、インテリジェントな駆動回路を低価格で実現することができます。
また、「Performance Line High-Densityシリーズ(STM32F103xx)」もサポート
しており、プログラム用の大容量Flashメモリと先進的なペリフェラルを
組み合わせ、1個のコントローラにデュアル・モータ駆動回路を実装することで、
低価格化、小型化、開発期間の短縮が可能になります。これは、デュアル・
モータ制御をサポートするST初のライブラリで、エアコン、FA、ロボット等の
設計に役立ちます。

STのモータ制御用設計プラットフォームの一部として提供されるその他の機能
には、ファームウェア・ライブラリを構成するためのグラフィカルPCツール
であるMC Workbench v1.0.2があります。これにより、ブロックの構築や、
駆動回路をカスタマイズして必要な性能を引き出す作業が簡略化されます。

先進的なアーキテクチャを採用しているSTM32は、極めて競争力のある価格で
高い処理性能を提供し、モータ制御に必要なタイマ等の機能を統合しています。
STM32ファミリは、低価格デバイスから高度な機能統合、高性能および
大容量メモリを内蔵したものまで、180種以上の製品で構成されています。
ピン配置、周辺機器、およびソフトウェアに互換性があるため、優れた拡張性と
柔軟性を提供します。

技術情報
STM32用ファームウェア・ライブラリにより、効率的、静音かつ
高応答性モータ駆動回路の主要アルゴリズムであるFOC(Field Oriented
Control、ベクトル制御)を使用した3相PMSM(Permanent Magnet Synchronous
Motor、永久磁石同期モータ)用コントローラの迅速な開発が可能になります。
このライブラリは、オンザフライ・スイッチング機能を備えたトルク制御と
速度制御の両方を含む包括的な機能群や、STが特許取得済みのシングルシャント
抵抗ベースの電流検出アルゴリズム、IPMSM用MTPA、磁束減退、フィード・
フォワード、ブレーキ方式等の先進的機能を提供します。提供される
Cのコードは、MISRA-C 2004ルールとISO/ANSI規格に準拠しています。

このファームウェア・ライブラリには、ホール効果やエンコーダ・デバイス等、
センサを使用するアルゴリズム、またはセンサレス・アルゴリズムを使用して
速度および位置検出をサポートするIPブロックが含まれています。また、複数の
構成をサポートすることにより、アプリケーションに最適なアプローチを選択
できる柔軟性を設計者に提供します。このライブラリの最新版は、マイコンの
ピン配置等をカスタマイズするための追加コントロールや、
FreeRTOSオペレーティング・システムに基づく使用例も提供しています。

新しいグラフィカル構成ツールであるMC Workbench v1.0.2を使用することで、
設計者はコードを直接編集せずに駆動回路を構築し最適化できるため、複雑で
時間を要し、エラーが出やすい作業を設計工程から省くことができます。

またSTは、モータ制御用アプリケーションの有利な開発を可能にするスタータ・
キットSTM3210B-MCKITを用意しています。このキットには、モータ制御基板、
プロセッサ基板および3相ブラシレス・モータに加え、ソフトウェア・
ライブラリと開発・デバッグツールが含まれており、迅速なスタートが可能です。
開発者は、評価段階で学習したことを実際のアプリケーションに適用できるため、
製品開発期間を短縮することができます。

STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体
ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な
技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)
ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することによ
り、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションにおいて
他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。2010年の売上は
103.5億ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人: (リンク »)
STグループ(英語): (リンク »)

◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
MMSグループ
TEL:03-5783-8240 FAX:03-5783-8216

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