書籍を小ロットで重版できる『ショートラン重版自動生産システム』の運用を開始 在庫数を従来の100分の1まで圧縮可能に

株式会社インプレスホールディングス

From: PR TIMES

2016-12-08 11:00

インプレスグループでIT関連メディア事業を展開する株式会社インプレス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小川 亨)は、株式会社インプレスR&Dおよび京葉流通倉庫株式会社と提携して、既刊書籍の在庫を小ロットで自動補充するシステム『ショートラン重版自動生産システム』の運用を実現いたしました。



出版社にとって、売上好調書籍を重版して販売することは利益の源泉となっています。一方で長期に渡り少量ずつ売上を見込む書籍については、適正な原価率で重版するために1年以上の販売見込み数を製造し在庫を持つ必要がありました。この仕組みでは一度の重版で千冊以上を印刷するため、重版時の市場予測と実際の市場状況が異なった場合、過剰在庫を持つリスクを伴うという問題がありました。(図1)

【図1:従来の重版】

[画像1: (リンク ») ]

当社ではこの問題を解消するため、デジタル印刷分野で先進的な取り組みに実績のあるインプレスR&Dとともに、提携する京葉流通倉庫が所有するデジタル印刷を利用した小ロットでの重版を開始いたしました。これにより過剰在庫のリスクは解消されました(図2)。しかしながら100部、200部といった小ロットでの重版判断を従来のワークフローで実施することによる事務工数の増大が新たな課題となりました。

【図2:京葉流通倉庫デジタル印刷 小ロット重版】

[画像2: (リンク ») ]

その問題を解決するのが、今回実現した『ショートラン重版自動生産システム』です。本システムは、在庫が一定数を下回ると自動的にデジタル印刷により小ロットでの印刷が行われ、在庫を補充することができます。例えば、出荷後の在庫数が5冊を下回った場合、在庫数を10冊まで回復するようにデジタル印刷による印刷が自動的に行われ、在庫が補充されます(図3)。倉庫の在庫数管理と、デジタル印刷での印刷数管理、印刷、倉庫への補充は京葉流通倉庫が担当しており、当社側から見て「自動化」が図られたことで、事務工数の大幅な削減が実現しました。本システムの実現により書籍の在庫補充が10冊以下で可能となったため、必要在庫数も数十冊となり、従来比100分の1での在庫管理が可能となりました。

【図3:ショートラン重版自動生産システム】

[画像3: (リンク ») ]

また本システムは、従来のオフセット印刷での仕組みでは採算が取れないために重版ができず、書籍が市場に出る機会を失ってしまう課題をも解決することができます。小ロットで生産ができるため、少ない冊数でも採算を保ちながら、書籍を必要とする読者に届けることが可能になります。

『ショートラン重版自動生産システム』は2016年8月より運用を開始し、4か月間順調に運用されたため、今回の発表に至りました。現時点での対象書籍は25タイトルですが、今後は積極的に対象タイトルを増やしてまいります。また、当システムのノウハウについては、インプレスグループ各社、および営業提携しているパートナー出版社とも共有し、利用を広げていく予定です。さらに、京葉流通倉庫とインプレスR&Dにおいては、京葉流通倉庫の顧客出版社に対する当システムのノウハウ提供も検討しております。

出版各社によるデジタル印刷の活用についての話題は昨年来活発になってきておりますが、今回の『ショートラン重版自動生産システム』は、中でも先端的な活用例となると自負しております。当社では、長年、電子書籍、PODでの商品提供に積極的に取り組んでまいりましたが、デジタル印刷の活用方法についても同様に追求し、その普及に貢献していく所存です。

以上

【株式会社インプレス】 (リンク »)
シリーズ累計7,000万部突破のパソコン解説書「できる」シリーズ、「デジタルカメラマガジン」等の定期雑誌、IT関連の専門メディアとして国内最大級のアクセスを誇るデジタル総合ニュースサービス「Impress Watch」等のコンシューマ向けメディア、「IT Leaders」、「SmartGridニューズレター」、「Web担当者Forum」等の企業向けIT関連メディアブランドを総合的に展開、運営する事業会社です。IT関連出版メディア事業、及びデジタルメディア&サービス事業を幅広く展開しています。

【株式会社インプレスR&D】 (リンク »)
インプレスR&Dは、NextPublishingメソッドを活用した次世代型出版事業を推進する企業です。また自らも、NextPublishingを使った「インターネット白書」の出版などIT関連メディア事業を展開しています。

【京葉流通倉庫株式会社】 (リンク »)
京葉流通倉庫は、埼玉県を中心にサード・パーティ・ロジスティクス事業を展開しており、出版流通にも多くの実績を持つ。2013年よりPOD事業を立ち上げ、「物流」と「印刷」の両面で出版社を支援。本年10月、川越市内に新しいロジスティクスセンターをオープン。

【インプレスグループ】 (リンク »)
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:唐島夏生、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ+サービスを提供するメディア事業を展開しています。

プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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