AdRollが「アトリビューションブレンド」レポートを公開

AdRoll株式会社

From: PR TIMES

2017-06-20 09:26

ビューがCVRに及ぼす影響を測定するA/Bテスト事例と独自のルックバックウィンドウを発表

パフォーマンス広告テクノロジー企業のAdRoll株式会社(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、日本法人代表:香村竜一郎、以下AdRoll)は、ホワイトペーパー「アトリビューションブレンドを使った効果測定」を公開し、ビューがコンバージョン率に及ぼす影響を測定するための具体的なA/Bテスト事例と、独自のルックバックウインドウを発表いたしました。本ホワイトペーパーでは広告効果測定手法の歴史を振り返るとともに、現在の広告効果測定手法が抱える「ラストクリック依存」の課題を指摘し、その解決策としてAdRollが提供している「アトリビューションブレンド」についても解説しています。



■ WPサマリー:CVRへの貢献度を測る鍵は「A/Bテスト」と「ルックバックウインドウ」
AdRollが2017年5月に発表した調査(State of Performance Marketing Report 2017)では、1,050人のマーケターのうち85%がアトリビューションを「不可欠」「とても重要」と回答しました。同様の回答が前年(2016年)の調査で35%だったことを考えると、アトリビューションへの関心が急速に高まり、広告効果測定への認識が転換点を迎えていることが分かります。

本ホワイトペーパーでは、そのような背景の中で現在主流となっている「ラストクリックモデル」について、それだけに依存するのではなく、他の手法と組み合わせるべき理由を以下のように整理しました。
「ラストクリック」と他の手法を組み合わせるべき理由


「広告をクリックする人」は全体の16%
ラストクリックでは「広告がなくても購入するようなユーザー」が見つかりやすい
購入(クリック)前に実施されたのマーケティング施策の効果が正確に測定されない


これに対して、アトリビューションへの関心が急速に高まっている理由を以下のように整理しています。
アトリビューションへの関心が高まっている理由


戦略的な予算配分のために、広告施策への正当な評価が不可欠:「コンバージョンに広告がどのくらい貢献したか」という分析が間違っているということは、その分析結果を起点とした適切な予算配分ができないことを意味します。つまり戦略的な予算配分のためには、広告のコンバージョン貢献度に対する正当な評価が不可欠です。
テクノロジーの進歩によってあらゆるオーディエンスデータが把握可能に:テクノロジーの進歩によって、現在ではあらゆるタッチポイントにおけるオーディエンス行動の把握が可能になりました。テクノロジーがマーケターの「理想」に追いついたことによって、把握可能となったオーディエンス行動をマーケティング活動に最大限に生かすことが、マーケターの急務となっています。


■ コンバージョン率への貢献度を測る鍵は「A/Bテスト」と「ルックバックウインドウ」
こうした現状と課題に対してAdRollでは、購入前にオーディエンスが接触した広告について、クリックに基づくシンプルさと即時性を保ちながら、ビューの累積効果を考慮できる「アトリビューションブレンド」を提唱しています。「アトリビューションブレンド」が、ビューがコンバージョン率に及ぼす貢献度を算出するA/Bテストのケーススタディと、貢献度を正確に把握するために考慮すべき変数「ルックバックウインドウ」についてまとめ、発表しました。


■ ディスプレイ広告における効果測定の歴史

[画像1: (リンク ») ]

1994年 AT&Tバナー広告の誕生▶︎CTR44%
AT&Tが世界に先がけてバナー広告を生み出した際、その目新しさから大勢の人が何度もAT&Tの広告をクリックし、クリックスルー率(CTR)44%という、現在では考えられないような数値を叩き出しました。

2000年 GoogleがAdWordsを開始▶︎PPCモデルの成功
検索エンジンマーケティング(SEM)が普及し、クリックされない限り課金されないというモデルは瞬く間に成功を収めました。

2005年 Google Analytics公開 ▶︎ラストクリックアトリビューションの普及
Googleの広告プラットフォームとGoogle Analyticsの融合により、広告主は広告経由の訪問者がサイト上でどのように行動したかを明確に把握できるようになり、広告料は購入前の最後のクリックに基づいてパブリッシャーに支払うものと定められました。これがラストクリック・アトリビューションと呼ばれる方法です。

このようにデジタルマーケティング市場は著しく成長しました。しかし、入札アルゴリズムや広告配信の最適化が進む一方で、効果測定に関しては今もなお多くのマーケターがラストクリックを起点としたアプローチに頼っているという現状を、AdRollでは今年発表した「消費者リサーチ2017」でも指摘しています。


■ 「ラストクリック」と他の手法を組み合わせるべき理由
AdRollではラストクリックだけに依存する問題点について、以下の3つを指摘しています。

[画像2: (リンク ») ]

「広告をクリックする人」は全体の16%
広告をクリックするのはユーザー全体のわずか16%、そのまた半分の8%がディスプレイ広告における全クリックの85%を占めていると言われています。ラストクリックだけで効果測定をすると、これらの限られたユーザーの行動だけを起点にマーケティング戦略を立てることになってしまいます。

ラストクリックでは「広告がなくても購入するユーザー」が見つかりやすい
広告は本来、放っておけば購入しなかった層に対して、広告に触れることで製品やサービスの購入を検討させるという目的をもっているはずです。しかし、クリックをするのは購入する可能性が元々十分にあったユーザーであると推測されることから、広告本来の目的を果たせない可能性が危惧されます。

購入(クリック)前に実施されたのマーケティング施策の効果が正確に測定されない
ラストクリックによる広告効果測定では、購入前に実施されたラストクリック以外のマーケティング施策の効果は無視されます。つまりラストクリック以前に購入者が触れた、購入ブランドに関するコンテンツとの接触は、測定されないのです。クリック以外のビューがいかにコンバージョンに貢献しているかは、AdRollが実施したA/Bテストの結果(上図)からも分かります。


■ AdRollの「アトリビューションブレンド」

アトリビューションブレンドとは
AdRollでは、ラストクリックに依存せず、かつコンバージョンへの貢献度を正確に把握できる手法として「アトリビューションブレンド」を提唱しています。




クリックのシンプルさと即時性+ビューの累積効果:「アトリビューションブレンド」は右図のように、購入前にユーザーが接触した広告について、ビューとクリックの両方を顧客タッチポイントに織り込む点が特徴です。クリックに基づく測定のシンプルさと即時性を保持しながら、ビューの累積効果も考慮した指標と言えます。

「広告のビューが購入に貢献する」という調査結果:Google、Facebook、Yahoo!は、広告のビューが明らかに購入の決定に影響しており、かつ測定可能であることを示す研究を公開しています。AdRollが発表した「消費者リサーチ2017」でも、クリックをせずに購入に結びついたケースが一定数以上あることが明らかになっています。


[画像3: (リンク ») ]



■ ビューがコンバージョンに及ぼす影響を測定するA/Bテスト

[画像4: (リンク ») ]

ビューがコンバージョンに及ぼす影響を測定するため、AdRollでは右図のようなA/Bテストを定期的に実施しています。

このテストでは広告に触れたオーディエンスと触れていないオーディエンスを分け、それぞれのコンバージョン数を全て測定し差分を分析することによって「広告を見るだけでコンバージョン率がどれだけ上昇するのか」を把握することができます。


■ ビューがコンバージョンに及ぼす影響を測定するA/Bテスト(実践編)
このA/Bテストについて、あるホームセキュリティー企業のケースを例に具体的なプロセスをご紹介します。

まず、オーディエンスを以下の2つのグループに分けます。
【Test群】ホームセキュリティ企業のデジタル広告を見たユニークユーザー3万9307人のグループ
【Control群】別の広告を見たユニークユーザー3万674人のグループ

それぞれ、以下のような結果となりました。
[画像5: (リンク ») ]


【Control群】ではコンバージョンが47件、コンバージョン率が0.153%でした。このグループはホームセキュリティ企業の広告を見ていないグループであることから、広告のビューとコンバージョンに関連はないことが推測されます。
【Test群】は、コンバージョンが82件、コンバージョン率が0.209%でした。コンバージョンのうち広告をクリックしたユーザーが15件で、それ以外は「広告をクリックしていないものの、広告を見た後で購入した」ユーザーです。

これらの結果から、ビューがコンバージョンに及ぼす影響を以下の数式で求めることができます。

(Test群のコンバージョン率 – Control群のコンバージョン率) ÷ (Control群のコンバージョン率)
(0.209% - 0.153%) ÷ (0.153%) = 37%

この結果から、広告のビューによってこのサイト全体のコンバージョン率が37%上昇したことが分かります。

同様のテストをAdRollのセルフプロモーションについても実施したところ、ビューによってサイト全体のコンバージョン率が23%上昇しました。
[画像6: (リンク ») ]



■ ビューの貢献度を検討する際に重要な変数「ルックバックウインドウ」
A/Bテストによって、広告のビューがコンバージョンに貢献していることが明らかになりましたが、貢献度を検討する際に重要な変数の一つとして「ルックバックウィンドウ」があります。これは「顧客タッチポイントが発生してからどれくらいの経過時間であればコンバージョンへの貢献度が認められるか」を表した数字です。

例えばBtoB か BtoC かという違いによっても、 以下のようにビューがコンバージョンに与える影響にスピードの違いがあることが分かります。

[画像7: (リンク ») ]


AdRollの調査から割り出したおすすめのルックバックウインドウ

[画像8: (リンク ») ]

AdRollでは、プラットフォームのデータを掘り下げ、様々な業界の広告主を調査することによって、右図のような独自のルックバックウインドウを割り出しました。

消費者の行動は「何を購入するか」によっても様々に異なるため、AdRollでは、アトリビューション分析の際にその違いも考慮することをおすすめしています。


※本ガイドラインの内容をご利用の際は、下記問い合わせ先に連絡の上、出典元を明記していただきますようお願いいたします。

■ AdRollについて
AdRollは世界で最も幅広い顧客層に利用されているパフォーマンス広告プラットフォームを提供し、全世界で3万5千社を超える広告主に採用されています。2015年6月には新規顧客へのリーチを拡大するAdRoll Prospectingサービスを開始しました。フレキシブルなプラットフォームにより、あらゆる規模の企業が自社ウェブサイトから得た顧客データを活用し、個々のユーザーにパーソナライズされた広告キャンペーンを、高いオンライン広告費用対効果で実施できるように支援するとともに、Google、Facebook Exchangeなど最大規模の広告インベントリーソースにわたって比類のない透過性とリーチをもたらします。サンフランシスコに本社を構え、ニューヨーク、ダブリン、ロンドン、シドニーにオフィスを開設しています。また、Foundation Capital、Institutional Venture Partners、AccelPartners、Merus Capital、Peter Thielなどの主要投資機関の支援を受けています。
詳細については、www.adroll.com、AdRoll株式会社についてはこちらwww.adroll.jp をご覧ください。

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■ 本件に関する報道関係者からの問い合わせ先
AdRoll PR事務局(Network Communications内)担当:小金丸
TEL: 090-7849-9808 FAX: 03-5830-8971 E-mail: ayako@nwcom.jp

プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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