世界初、水産業向け深紫外線LED浄化装置を開発~8/23-25ジャパン・インターナショナル・シーフードショーに出展~

日機装株式会社

From: PR TIMES

2017-08-22 17:10

生カキのノロウィルス感染の循環を断ち切る

日機装株式会社(以下、「当社」)および当社連結子会社である日機装技研株式会社は、これまでに、自社で量産中の深紫外線LEDを搭載した、産業用途対応の深紫外線LED水殺菌モジュールを開発しておりますが、この度、これを応用した水産業向け深紫外線LED浄化装置を開発しました。

本装置は、広島県で生カキ養殖・販売を手掛ける川崎水産の協力のもと、1年間の試験使用を実施後、水産業向けに改良を加え、導入しやすいようユニット化したもので、8月23日~25日に開催される「第19回ジャパン・インタナショナル・シーフードショー」( (リンク ») )に展示します。



[画像1: (リンク ») ]

■カキ養殖向け深紫外線LED浄化装置開発の背景
感染性胃腸炎を引き起こすノロウィルスは、毎年冬場に流行し、水産業界にも影響を与えています。
ノロウィルス対策には、加熱処理が最も効果的ですが、生食のニーズの高い牡蠣に対しては、加熱処理以外のウィルス殺菌方法の確立が求められています。
これまでは、海水からカキを引き揚げた後、一定時間清浄な海水のプールに置く事でカキからウィルスを排出させる方法を実施していますが、今回開発した深紫外線LED浄化装置をプールに設置することで、カキから排出されたウィルスを含むプール内の水を浄化し、再度カキにウィルスが取り込まれるリスクを大幅に低減することができ、より安全なカキを提供することが可能になります。

■水産業向け深紫外線LED浄化装置の特長
1.世界初、深紫外線LED搭載、高い殺菌性能を持つ浄化装置
深紫外線LEDは、その光を菌に照射すると、DNAを壊し、菌を不活化させることから、高い殺菌能力を持っており、本装置では、当社で量産中の深紫外線LEDチップ(製品名:VPS171)を19個使用しております。
1年間、本装置を導入し、川崎水産で実証試験を行ってきた結果、浄化に対して実際に高い効果を発揮しています。
※本装置は大腸菌に寄生するMS2ファージウイルスを用いた評価において、50L/分時にワンパスでおよそ15mJ/cm2の紫外線量が得られることを実験により確認しています。これはノロウイルス不活化性能に換算すると、ワンパスでおよそ2Log(99%)に相当します

2.世界初、深紫外線LED対応電源ユニットを備えた水産業向け浄化装置
深紫外線LEDに対応した異常検出機能付電源ユニットを備えた装置のため、すぐに使用頂くことが可能です。
また、海水に対する塩害対策として、各部品には錆に強い素材を使用しています。
[画像2: (リンク ») ]


3.最大流量50L/分、産業用途に対応した大流量装置
本装置は水産業界で一般的に使用されている最大流量50L/分に対応しています。

■今後の展開
本装置は8/23日~25日に開催されるジャパン・インターナショナル・シーフードショーに出展するほか、9月末より販売を開始する予定です。

水産業界では、従来、殺菌装置として紫外線水銀ランプが使用されてきましたが、環境面からの規制に加え、ランプの発する熱などの特性から利用できない場所もありました。今回開発した深紫外線LEDを搭載した装置では、「紫外線水銀ランプ使用時の課題となっていた、海のミネラル成分とランプの光が反応し、装置を覆うガラスが黒くなり使用できなくなるという現象が起こらない」、「PH値が海水に近い数値に保たれる」など新たな効果も見られています。そのため、これまで水銀ランプが設置できなかった場所での利用や、PH値を一定に保つことで、海産物の鮮度を保ち、味を良くするなどの効果も期待でき、カキ養殖以外にも水産業界の多様な用途での利用が期待されています。

当社は今後も、医療、工業、水処理など、様々な分野に向け、深紫外線LEDを搭載した製品を開発し、各種用途に向けて幅広く提供していく予定です。

■深紫外線LEDについて
深紫外線LEDは、一般的な紫外線よりも波長が短く、水や空気に対して高い殺菌効果を持つことから、環境衛生や医療など幅広い分野での用途が期待されています。また、手軽に利用でき、小型・省力化といったメリットがあります。
当社は、世界に先駆けて実用化レベルの製品開発に成功し、2015年以降、世界最高出力を持つ深紫外線LEDパッケージ、それを用いた水殺菌モジュールを製品化してきました。
<関連情報>: (リンク »)

■紫外線水銀ランプの代替としての需要について
これまで水や空気の殺菌としては、紫外線水銀ランプが使用されてきましたが、2017年8月16日付で水銀汚染防止に向けた国際的な規制「水俣条約」が発効され、水銀ランプについても、環境負荷の低い代替品である深紫外線LEDの普及に従い、規制されていく見込みです。

<参考:ノロウィルス感染の循環図>
[画像3: (リンク ») ]


<日機装会社概要>
会社名:  日機装株式会社
本社所在地: 〒150-6022 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
創業:    1953年12月26日 ※登記上の創業日1950年3月7日
代表者: 代表取締役社長 甲斐 敏彦
事業内容: 産業用特殊ポンプ・システムなどを手掛ける「インダストリアル事業」、人工透析関連製品などの医療機器を手掛ける「メディカル事業」、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製航空機部品を手掛ける「航空宇宙事業」の3つの事業を展開。国内シェア50%以上の血液透析装置、世界シェア90%以上の「カスケード(航空機エンジン用ナセル部品)」など、独自の技術の力で、日機装の製品は日本で、または世界で高い市場シェアを持っています。

プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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