本事業は、再生医療産業の活性化のため、再生医療等製品の開発等を支援する基盤を沖縄に構築することを目指しています。具体的には、(1)脂肪幹細胞をストックするための研究基盤構築、(2)ストックした脂肪幹細胞の品質を評価する技術の開発を行います。
セルソースは、自社が提携する医療機関から得た脂肪組織を用いセルソース内にある再生医療センターにて脂肪幹細胞を抽出・培養することで、本事業推進の一役を担います。
■平成29年度沖縄県「再生医療産業活性化推進事業」の詳細は下記URLをご覧ください。
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■再生医療産業活性化推進事業運営共同体(RMC)のホームページは下記URLをご覧ください。
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1.事業の目的と概要
(1)脂肪幹細胞をストックするための研究基盤構築
被験者から適切な同意を得て、統一されたプロトコールにより脂肪組織を採取し、琉球大学医学部の細胞培養加工施設(Cell Processing Center,以下、CPC)、もしくはセルソース株式会社のCPCにおいて脂肪幹細胞を抽出します。セルソース株式会社で抽出した脂肪幹細胞は琉球大学医学部CPCまで輸送します。抽出した全ての脂肪幹細胞を、琉球大学医学部CPCにおいて安全かつ高品質な状態で長期的にストックします。以上の工程により脂肪幹細胞を安全な状態でストックするための技術基盤構築を行います。
(2)脂肪幹細胞の品質を評価できる基盤技術開発
異なる被験者から得られた脂肪幹細胞について、さまざまな分析項目において細胞の性能・品質を評価し、安定した治療効果を発揮できる細胞を得る基盤技術の開発を目指します。具体的には上記(1)によりストックされた脂肪幹細胞に加え、一部市販の脂肪幹細胞等の網羅的遺伝子発現解析を国立成育医療研究センター研究所及び産業技術総合研究所で行います。一例として、求める細胞の性能を「血管形成能」に定め、それぞれの脂肪幹細胞が有する血管形成能を測定します。網羅的遺伝子発現解析データと血管形成能の相関を解析することで、個々の脂肪幹細胞の品質(血管形成能)を評価できる遺伝子マーカーの抽出をし、評価基盤技術として確立することを目指します。
2.事業の背景と必要性
近年、再生医療はめざましい発展を遂げ、これまで治療が困難とされているさまざまな疾患の根本的治療を実現しようとしています。再生医療の主役である各種の幹細胞のうち、臨床応用に最も近い幹細胞として注目を集めているのが脂肪幹細胞です。脂肪幹細胞は骨、血管、脂肪、筋肉、神経などの細胞に分化する能力(多分化能)を持ち、人体に幅広く存在する脂肪から容易に採取できることから、今後の再生医療の中核を担うと考えられています。しかし、この脂肪幹細胞を用いた再生医療研究は始まったばかりであり、その安全性と有効性は未だ確立していません。脂肪幹細胞の性質は、個人ごとに大きな差があることが経験的に知られていますが、医学的、生物学的根拠に基づいてその差異が調べられたことはなく、治療に適した 脂肪幹細胞を選定する方法も確立されていません。
脂肪幹細胞を用いた再生医療を普及させるためには、まず多くの脂肪幹細胞をストックして、個人ごとに異なるそれらの性質を多面的に解析していくことが必要不可欠です。しかし、現状では被験者から適切な同意を得て脂肪幹細胞を採取し、それを安全かつ高品質な状態で長期的にストックする研究基盤自体が整っていません。そこで、まずは多様な性質を有する脂肪幹細胞を安全かつ高品質な状態で長期的にストックするための研究基盤構築を行う必要があります。
3.事業目標
2020年の事業終了時に、琉球大学医学部のCPCに脂肪幹細胞を100検体以上ストックすることを目標としています。また、それらの細胞の品質を網羅的に解析し、再生医療現場で求められる脂肪幹細胞の品質を担保できる基盤技術を開発いたします。
4.実施体制
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再委託先
株式会社エムティーアイ
株式会社グランセル
【セルソース株式会社について】
◯本社所在地 :東京都港区西麻布3-2-1 北辰ビル9F
◯代表者 :代表取締役社長CEO 裙本 理人
◯資本金 :9,000万円
◯設立 :2015年11月30日
◯ホームページ: (リンク »)
再生医療の産業化推進を目的として、法規対応支援や、医療機関・研究機関と連携し細胞の加工受託サービス等を提供しています。
【セルソース再生医療センター(CPC)について】
◯厚生労働省(関東信越厚生局)「特定細胞加工物製造許可」取得施設(施設番号:FA3160006)
◯細胞培養加工の所在地:東京都渋谷区渋谷1-17-2 2F
【参考】
図1:(1)「脂肪幹細胞をストックするための研究基盤構築」実施スキーム
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図2:(2)「脂肪幹細胞の品質を評価できる基盤技術開発」実施スキーム
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図3:事業の実施体制
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プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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