エリート官僚が国民には知られたくない、日米の歪んだ関係性、我々の未来を脅かす「ウラの掟」の正体とは?『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』著者・矢部宏治が「戦後日本」のタブーを徹底解説!

株式会社旭屋書店

From: PR TIMES

2017-10-04 12:00

旬な作家の意外な素顔が・・・?旭屋書店「本TUBE」ピックアップ本、著者出演インタビュー企画!【旭屋書店主催イベント:著者出演インタビュー】

旭屋書店では、“10月の話題本フェア”として、各店舗でノンフィンクション作家・矢部宏治の新刊『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』をご紹介&本書をフィーチャーした『本TUBEニュース』コーナーを設置中!連動して、1億人の本と本屋の動画投稿サイト「本TUBE」のスペシャル企画、ピックアップ本の著者への直接インタビューも開催!今回は、『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』発売を記念し、矢部さん自身に、作品についてじっくりと語っていただきました。



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◆本編再生はコチラ!
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【後編】 (リンク »)

旭屋書店では、ノンフィクション作家・矢部宏治さんの『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』発売と店頭フェア開催にあたり、著者インタビューを実施した。博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表を務める矢部さん。主な著書に累計17万部を突破した『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』、『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』、『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること――沖縄・米軍基地観光ガイド』、共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』などがある。本作は、矢部さん自身が過去7年間に調査した「戦後日本」という国に存在する、国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない「ウラの掟」、日本とアメリカの驚くほど歪んだ関係。これらが社会全体の構造を狂わせ、日本の未来を危うくしている事実など、“戦後史の闇”に光をあて、かつそれを四コママンガでも分かり易く解説した、渾身の作品である。

――本書は『知ってはいけない』というタイトルなんですが、知ることができて良かったなという思いがあります。ここで書かれている、アメリカ軍と日本との関係について、どうして世の中で知らない人が多いのでしょうか?

先日、田原総一朗さんの番組(『激論!クロスファイア』)で、元防衛大臣の石破茂さんと対談した時に、石破さんがおっしゃっていた通り“言ってはいけない、知ってはいけない”そのものの事実なんですね。具体的に言うと、地位協定関係の問題なのですが、防衛大臣でさえ、地位協定のことに対して問題提起をしようとすると周りから止められるんです、言っちゃいけないと。そういう状態を長く続けていくうちに、事実を知らないのは一般国民だけでなく、誰も全体像が分かっていないという状況になっている。僕が一番ショックだったのは、外務省のトップクラスも全く把握していなくて、全く引き継がれていない。大変危険な状態ですね。

――日本人の基礎教養として知っていかなければいけない内容ですね。

そうですね。例えばこの本で一番皆がびっくりするのは、首都圏の上空が米軍の専用空域になっていること。色んな飛行機がそこを飛べないんです。もっとびっくりして欲しいのはね、米軍機は首都圏の上空だけじゃなくて日本全国どこでも自由に出入りできて、自由に移動できる。でも日本の飛行機が飛んでいると危ないから、「横田空域」というもので米軍基地の上は囲って日本の飛行機が飛べない空域を作っている。日本の上空であればどこでも、米軍機はどれだけ危険な飛行をしても良いという、日本の航空法の安全基準を守らなくても良いという特例法が作られているんです。

――日本の国会が作った法体系があるにもかかわらず、アメリカ軍だけに適用される、“その上をいく特例”があるっていうことですものね?

米軍機は最低高度とか最低速度とか飛行禁止区域とか、何も守らなくていいんです。「適用除外条項」を入れられる米軍の人間は、法律を超える存在ということですね。

――それを一緒に米軍と考えているのは政治家ではなく官僚であると。

その背景に、「横田空域」と同様に皆さんが驚く「日米合同委員会」というものがあります。普通の国ですと、政治家と政治家、官僚と官僚同士が会議をして、決まったことを軍に下ろしますよね。それが「シビリアンコントロール」、民主主義国の原則となっている。しかしながら、日本だけは米軍と日本の官僚が月に二回直接会議をしているんです。
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――「日米合同委員会」の日本側の代表は、外務省の北米局長ということなので、政治家ではないんですよね?

そうです。そして、アメリカも在日米軍司令部副司令官ということで、これも政治家ではない。すなわち「日米合同委員会」は軍と官僚で出来上がっている会議です。これを、月二回、60年以上、1600回はやっていて、さらには両国ともにそこで決まったことは一切公表する義務がないわけですよ。そこで決まったことは何でも実行できる。戦後、まだ日本が米軍に占領されていた頃は、米軍から日本の官僚に指示がでて、命令には全て従わなくてはいけなかった。その体制がそのまま続いているという驚くべき事実があるんです。

――日本人である官僚が、どうして自国よりもアメリカの方を向いてしまうのでしょう?何かメリットがあるのですか?

官僚個人の問題というよりも、全体的な法的構造にもの凄く問題があります。今起こっている状況とものすごく関係があるんだけど、こういうおかしな日本と米軍の関係っていうのは朝鮮戦争の時にできたものなんです。朝鮮戦争は1950年から53年まで続いて、その後休戦状態でまだ継続している。その朝鮮戦争が起こった時に日本の独立の交渉があって、サンフランシスコ講和条約とか日米安保条約、今の地位協定など、全部戦争の中でやりとりして作っていったものなんですね。ですから、“朝鮮戦争を米軍は戦う、日本はそれを支援する”という形ができてしまい、それを独立後も続けているということになります。ですから個々の官僚の問題というよりも、非常に特異な状況のもとで生まれた法的関係を今まできちんと分析することができず変えることができてこなかったことに問題があるんです。


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――今まさに「北朝鮮が・・・」というような話を皆さん気にしていると思いますが。日本の空はアメリカ軍にすべて支配されているということは、アメリカは核を日本にこっそりと持ち込んで、自国は安全なまま戦争を始めるかもしれないという戦略が行われるかもしれないと?

核の密約が日米間の密約で一番大きいんだけれども、船に積んで寄港したり、飛行機に積んで飛行場に着陸したりすることは問題にしませんという密約がある。ア メリカが一時的な形で核を持ち込もうとした時に、日本はNOと言うことはできないんです。けれどもただ一つだけ、地上への核兵器の配備というのは一貫して 拒み続けてきた。これは自民党政権の知恵だったのかもしれないですね。核兵器というのは置いた場所と置いた場所で打ち合いの関係になるから、置かなかった ら、核に関しては安全ということなんです。これから、米軍の方は日本と韓国に核兵器を陸上配備しようとするでしょう。今、北朝鮮の核がアメリカに届きそう になって打ち合いの関係になりつつあるけれど、もしも陸上配備が実現してしまい、日本と韓国にそれぞれ千発以上配備したら、日本・韓国と北朝鮮が打ち合い になる、アメリカはフリーになる。そうすると戦後の歪んだ体制が残ってしまうことになります。

――アメリカはそういう風に持ち込みたいということですよね?

それは北朝鮮対策というだけじゃなくて、日本と韓国にアメリカが自由にできる核兵器を配備したら、中国とも打ち合いの関係になると。中国に対してもものすご く有利な状況が生まれる。これから起こることはそういうこと。我々日本人は、核の陸上配備だけは皆で拒否しましょう。これだけ貫けば、僕は「朝鮮戦争レジーム」と読んでいますが、日本と米軍のおかしな関係も少しずつなくなっていく。実は、アメリカの方でも軍部じゃない国務省の方は反対している方も凄く多いんですよ。ピンチの中にチャンスがある、いま大変重要な局面を迎えていると思います。

――一般市民はまずどうすればいいでしょうか?

基本的な構造を、根本的に理解してもらえば良いと思います。この本は9章ありますけれど、全部1章ずつ四コママンガにまとめています。これをネット上で公開していますので、本を買わなくても良いので、これを皆さん読んでください。「講談社 知ってはいけない」とキーワードを入れて検索すれば出てきますから。選挙のように表面で起こっていることと、裏側で起こっていることは違いますので、より基本的な構造を理解していただきたいと思います。
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――構造を理解した後は、どのように行動すれば良いでしょうか?実際に国会の前でアクティビストとして声を上げるというのは難しいですよね。どういう方法を取って「NO」と言っていけば良いのですか?

例 えば自民党が横暴な事をする、そういう時に、小池さんみたいなのが出てくるとそっちに行っちゃいますけど「それは本当か?」と考えるべきなんです。例えば 築地問題にしてもそうですが、公約を果たしているかどうかをチェックすることが大切です。それともう一つ、核兵器の陸上配備、これを言う人には投票しないこと。その点で結集して民意を示していただければと思います。

――日本人は今後どう変わっていき、どう政治と関わっていくべきでしょうか?

自分自身がこの問題を7年間研究して、法的な構造、アメリカとの歪んだ構造も理論的には分かりました。けれど、現実世界はもっと複雑怪奇で、皆それぞれポジションがあるんですね。例えば、偉くなりたいとか、お金を儲けたいと考えている人もいたりしますよね。そんな中、ある程度年齢がいった人間を中心に、一回自分のポジションを捨てて本当に今何が必要なの かを考えなくてはいけない。戦争を起こさないというのは、絶対的な善だから。あるべきポジションに立ち戻って、フェアな議論をするべきなんです。特にこれ までリベラル派の方は攻撃するだけで、自分たちの矛盾を突かれても全否定してきた。そういうことも含めて話し合って土台の問題を整理してから、右だ左だ、 安保賛成だ、反対だ、と話すべきなんだと提言したい。そして、絶対悪である戦争を防ぐには、核の陸上配備へのNO。それだけは皆さん覚えておいてください。

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新書: 264ページ
出版社: 講談社

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