NVIDIA、ロボタクシーを実現する世界初の AI コンピューターを発表

NVIDIA

From: PR TIMES

2017-10-12 12:26

25 社を超える企業が NVIDIA CUDA GPU 上でレベル 5 のロボタクシーの開発を推進



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ドイツ・ミュンヘン—GTC Europe— (2017 年 10 月 10 日) —NVIDIA(NASDAQ: NVDA)はこのたび、完全自律型のロボタクシーを実現するために設計された、世界初の人工知能 (AI) コンピューターを発表しました。

「Pegasus」というコードネームを持つこの新システムは、NVIDIA(R) DRIVE™ PXAI コンピューティングプラットフォームを拡張し、レベル 5 の自動運転車に対応します。NVIDIA DRIVE PX Pegasus は、毎秒 320 兆回を超える演算が可能で、前バージョンであるNVIDIA DRIVE PX2の 10 倍を超えるパフォーマンスを発揮します。

NVIDIA DRIVE PX Pegasus によって、運転手なしで走行可能な新しいクラスの車両、つまり、ハンドル、ペダル、ミラーがなく、リビングルームやオフィスのような内装を備えた完全な自動運転車を実現できます。それらの車両は、オンデマンドで配車され、利用者を目的地まで安全にすばやく送り届けることで、お年寄りや体の不自由な人をはじめ、すべての人に移動手段をもたらします。

ドライバーは、毎日の通勤のための運転時間を仕事や遊び、食事、睡眠に充てることで、これまでに失った数百万単位の時間を取り戻すことができるでしょう。そして、このような車両では疲労や能力の低下、不注意が起こらないため、無数の命が救われます。交通の安全性が高まり、渋滞が和らぎ、現在駐車場として使われている貴重な土地が解放されるはずです。

NVIDIA DRIVE PX プラットフォーム上で開発を進める 225 社のパートナーのうち、25 社を超えるパートナーが、NVIDIA CUDA GPUを利用した完全自律型ロボタクシーの開発を進めています。現在、それらの車両のトランクは、ディープラーニング、コンピュータービジョン、並列コンピューティングのアルゴリズムを実行する、サーバークラスのNVIDIA GPUを搭載したコンピューターが配置されたラックが積み込まれ、まるで小さなデータセンターのようです。サイズや必要な電力が大きすぎ、またコストも高すぎるため、それらの車両は、量産車として非現実的です。

ロボタクシーには膨大なコンピューティング能力が必要になります。高解像度の360度サラウンドカメラとLIDARによって世界を認識し、センチメートル単位の精度で自車の位置を特定し、自車の周囲に存在する車両や人を監視し、目的地までの安全で快適な経路を計画するためです。このすべての処理を多層的な冗長性によって実行し、最高レベルの安全性を確保しなければなりません。したがって、無人自動車には、現在の最先端自動車の優に50~100倍に相当するコンピューティング能力が必要になるわけです。

NVIDIAの創業者兼 CEO であるジェンスン・フアン (Jensen Huang) は、次のように述べています。「完全な自動運転車の開発は、社会におけるもっとも重要な試みの1つであり、きわめて実現が難しい課題の 1 つでもあります。Pegasus が誇る画期的な AI コンピューティングの性能と効率は、業界がこのビジョンを実現するうえで不可欠なものです。」

「無人自動車によって、新しい自動車相乗りサービスやカーシェアリングサービスが可能になるほか、オフィス、リビングルーム、ホテルの客室のような内装を備えた、これまでにないタイプの自動車が考案されるでしょう。乗客は目的地やその道中で予定している活動に合わせて、希望する車両タイプの配車を依頼するだけですみます。その結果、社会の未来が再構築されるでしょう」と、フアンは言います。

業界の幅広いサポート
ほぼすべての自動車メーカーや、「サービスとしての輸送」を提供する企業のほか、スタートアップ企業さえもが、レベル 5 車両の開発で NVIDIA の AI を採用しています。

「NVIDIA はやってくれました。DRIVE PX Pegasus のおかげで当社はレベル 5 を達成できるでしょう。」
— Zoox、創業者兼 CEO、ティム・ケントリー・クレイ (Tim Kentley-Klay) 氏

「当社では、NVIDIA DRIVE PX Pegasus を自律走行車の運用環境に投入する予定です。」
— Optimus Ride、社長兼共同創業者、サータック・カラマン (SertacKaraman) 氏

「NVIDIA DRIVE PX Pegasus プラットフォームの画期的な AI パフォーマンスと機能によって、当社の自律型トラック車両の信頼性と安全性を保証できるようになります。」
— TuSimple、CTO、シャオディ・ホウ (XiaodiHou) 氏、

「NVIDIA DRIVE PX 2 は、当社の自動運転プロトタイプの頭脳です。だからこそ、NVIDIA DRIVE PX Pegasusを手にするのが待ちきれません。」
— Yandex.Taxi、自動運転担当責任者、ドミトリー・ポリスチャク (Dmitry Polischuk) 氏

「NuTonomyは、レベル 5 に対応するシステムの構築を進めています。Pegasus は、そのようなシステムのサポートに必要とされるプラットフォームなのです。」
— NuTonomy、CEO 兼共同創業者、カール・アイアグネマ (Karl Iagnemma) 氏

IHSMarkitの主席アナリスト(senior principal automotive analyst)であるルカ・デ・アンブロッギ (Luca De Ambroggi) 氏は、次のように述べています。「現在、数十社の企業が先を争ってロボタクシーを開発していますが、完全無人車が必要とする膨大なコンピューティングパワーが原因で、今なお先に進むことができません。新しいNVIDIA DRIVE PX Pegasus は、このすばらしいビジョンの実現に取り組む自動車メーカー、スタートアップ、そして自動車業界のエコシステムに、生産への道筋を示すでしょう。」

製品の仕様
NVIDIA DRIVE PX Pegasus は、高性能 AI プロセッサを 4 基搭載しています。NVIDIAの最新の、Xavier システムオンチッププロセッサ 2 基 (NVIDIA Volta アーキテクチャに基づく組み込み GPU を搭載)と、ディープラーニングやコンピュータービジョンのアルゴリズムを加速させるために開発されたハードウェアを備えた次世代ディスクリート GPU 2 基を接続しています。このシステムは、完全自律型の車両に適した膨大なコンピューティング能力を、ナンバープレートサイズのコンピューターで提供し、エネルギー消費量とコストを大幅に低減します。

Pegasus は、ASIL D の認証 (業界最高の安全性レベル) に対応するよう設計されており、CAN (コントローラーエリアネットワーク) やFlexrayのほか、カメラ、レーダー、LIDAR、超音波の 16 の専用高速センサー入力を含む自動車入出力とともに、複数の 10 ギガビットのイーサネットコネクタをサポートします。その統合されたメモリ帯域幅は、1 秒あたり 1 テラバイトを超えます。

NVIDIA DRIVE PX プラットフォーム
NVIDIA DRIVE PX プラットフォームは、レベル2+/レベル 3の性能を提供する単一モバイルプロセッサ構成から、完全なレベル 5 の性能を提供する複数のモバイルプロセッサとディスクリート GPU を組み合わせた構成まで対応しています。これらの構成は、単一のオープンソフトウェアアーキテクチャ上で動作します。これにより、自動車メーカーとティア 1 サプライヤーは、AutoCruise (高速道路向け) から、AutoChauffeur(2 地点間走行向け)、Pegasus (完全自律型車両向け) に至るまで、幅広い自動運転ソリューションを開発から生産へと移すことができます。

NVIDIA DRIVE PX は、NVIDIA の幅広いAI コンピューティングソリューションファミリーに含まれます。データセンター内のNVIDIA DGX-1™ AI スーパーコンピューター上でディープニューラルネットワークのトレーニングを行っているデータサイエンティストは、車内のNVIDIA DRIVE PX もシームレスに操作できます。その統合アーキテクチャによって、データセンターで稼働しているものと同じNVIDIA DRIVEソフトウェアアルゴリズム、ライブラリ、およびツールが車内でも動作します。

この Cloud-to-Car アプローチにより、車両が無線でのアップデートを受信できるようになるため、自動車に新しい機能をライフサイクル全体にわたって追加し続けることができます。

供給状況
NVIDIA Pegasus は、2018 年後半に自動車業界のNVIDIA パートナー様向けに提供が開始されます。また、NVIDIA DriveWorks ソフトウェアと NVIDIA DRIVE PX 2 から成る構成は、自律走行車およびアルゴリズムに取り組む開発者様向けに、本日から提供されます。詳細については、www.nvidia.com/driveをご覧ください。

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NVIDIAについて
NVIDIAが 1999 年に開発した GPU は、PC ゲーム市場の成長に拍車をかけ、現代のコンピューターグラフィックスを再定義し、並列コンピューティングを一変させました。最近では、GPUディープラーニングが最新のAI、つまりコンピューティングの新時代の火付け役となり、世界を認知して理解できるコンピューター、ロボット、自動運転車の脳の役割をGPUが果たすまでになりました。今日、NVIDIAは「AIコンピューティングカンパニー」として知名度を上げています。詳しい情報は、 (リンク »)  をご覧ください。

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