構造最適化手法である「トポロジー最適化」を用い、既成概念にとらわれない作業工具の形状、構造、機能設計に応用 KTCと京都大学が産学連携体制による共同研究

KTC 京都機械工具

From: PR TIMES

2017-10-19 13:03

~いまある設計や既存概念にとらわれずに、新しい工具の形状、構造、機能を創り出す~

作業工具メーカーの京都機械工具株式会社(本社:京都府久世郡久御山町/代表取締役社長:宇城邦英/以下「KTC」)は、京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 生産システム工学研究室と産学連携体制により、構造最適化手法である「トポロジー最適化」を用い、既成概念にとらわれない作業工具の形状、構造、機能設計に応用する共同研究を開始しました。「トポロジー最適化」によって導きだされた新たな形状、構造/機構を持つ作業工具の設計と、安定した製造方法を確立し、2020年に「より軽く、より強い」そして「より安全」な工具を商品化することを目指します。



創業から68年。国内トップシェアの総合工具メーカーとして、作業現場や社会に「軽くて、強くて、使いよい工具」を提供し、作業環境改善をもたらしてきたKTC。KTCが大切にしてきた製品開発のコンセプトは、「安全、快適、能率・効率」の実現。中でも「安全」は、工具で作業をする人と工具を使ってメンテナンスされたモノを対象とし、工具製品に用いられる「素材」、その「構造/機構」、さらにセンサーや電子デバイス、ソフトウェアとの「統合」という多面的な進化によって守り続けています。

その企業理念やものづくりの姿勢が評価され、平成28年度には「第10回 製品安全対策優良企業表彰」(PSアワード)中小企業製造・輸入事業者部門において、最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞しました。

KTCは、さらなる安全と製品の進化を求め、「トポロジー最適化」を作業工具の形状、構造、機能設計に応用することに着目。京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 生産システム工学研究室(西脇眞二教授,泉井一浩准教授,山田崇恭助教)(以下、京都大学生産システム工学研究室)と産学連携体制での共同研究を行っています。

"形状"は"性能"と直結しており、使いやすさや安全性にもつながる大切な要素です。そしてモノの設計においては、最適な形や内部構造を導きだす「構造最適化」の理論を取り入れることで、軽くて高剛性なデザインを見いだすことが可能となります。

「構造最適化」には、長さや厚さなどのパラメータを設計変数とする「寸法最適化」、表面形状を設計変数とする「形状最適化」、材料の有無を表現する離散変数を設計変数とする「トポロジー最適化」が存在します 。中でも「トポロジー最適化」は自由度が高く、穴の数などの構造の形態も導きだすことが可能です。この「トポロジー最適化」により、極めて軽量で高剛性な構造が得られるだけでなく、今までにはない新しい機能を持った構造を創成することができます。

「トポロジー最適化」を工具に応用し、作業時にあまり力が加わらない部分や方向を省いた形状や、力が伝わりやすい形状を取り入れることで、「剛性」を向上させながらも、より「軽く」することが可能になります。つまり、操作性・携行性にすぐれ、より「安全」に使える新たな工具を誕生させることができます。

京都大学生産システム工学研究室では、「トポロジー最適化」の新しい方法論を独自に構築し、その理論に基づいた設計支援システムの開発を行っています。高性能な設計案の創出や新しい機能の創成だけではなく、型成形や切削加工等の製造工程をも考慮した最適設計製造法の開発を行っています。KTCでは、この理論と技術を用いた工具の設計、量産化工程での検証を担当します。

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KTCは創業70周年を迎える2020年、今ある設計や既存概念にとらわれずに、全く新しい工具とその形状、構造、機能を創り出すことを目標としています。KTCのモノづくりへの熱い想いと、1歩先の「安全、快適、能率・効率」を、近い未来にあなたの手でご体感ください。

なおKTCでは、本研究を始めとする「安全、快適、能率・効率」を追求する一連のR&Dコンセプトを「新・工具大進化」と称して発表。詳細は、KTC Webページおよび、2017/10/27(金)~11/05(日)に東京ビッグサイトにて開催される「東京モーターショー2017」KTC展示ブースにてご覧いただけます。ブース番号は西3ホール(4F)W3403です。


京都大学 生産システム工学研究室について

京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 生産システム工学研究室(西脇眞二教授・泉井一浩准教授・山田崇恭助教)。「最適設計」、特に「形状およびトポロジー最適化」を中心に、機械製品の設計法・製造法に関する基礎的および実用的な研究を行っています。

トポロジー最適化について

構造最適化手法の一つ。構造最適化は、数学的・物理学的根拠に基づいた構造設計法であり、寸法最適化、形状最適化、トポロジー最適化に大別される。トポロジー最適化は、外形形状だけでなく形状形態(トポロジー)の変更をも考慮した最適化が可能で、寸法最適化・形状最適化と比較して、最も設計自由度が高くより高性能な構造が得られることが特長。

関連リンク

京都大学生産システム工学研究室
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KTC 東京モーターショー特設サイト(出展内容の詳細は10月27日公開予定)
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プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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