まもなく令和!平成の「暮らし」と「食」をデータで振り返る~第2回 平成10年「女性の働き方」~

東京ガス株式会社 2019年04月17日

From PR TIMES



東京ガスグループは、首都圏を中心に日本のエネルギー供給の一翼を担っています。また、お客さまの生活のお役に立てるよう、さまざまな取り組み・活動を行ってきました。

1986年設立の「都市生活研究所」は、多面的な調査・分析をもとに、都市生活者の暮らしを創造するための提言を行っています。

まもなく「令和」に改元される今、都市生活研究所では東京ガスが蓄積してきたデータを基に、「平成」という時代を、ある家族の物語とともに4回の連載で振り返る都市生活レポートを発行します。この第2回では、「女性の働き方」をメインテーマに、平成10(1998)年を振り返ります。

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【本連載に登場する佐藤家の紹介】
昭和31年生まれの夫・隆は保険会社に勤める会社員。
4歳年下の妻・恵子は職場結婚後、専業主婦になりました。
都内の団地に住んでいた昭和61年に長女・愛が、昭和63年に長男・翔太が生まれました。
この家族が生きた「平成」を振り返ります。
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■第2回■ 平成10(1998)年を振り返る

【時代の背景】
1990年代前半にバブルが崩壊し、日本経済は「失われた20年」と称される長い低迷期に突入します。企業が採用枠を減らしたため、就職活動は未曽有の厳しさで、この年も「氷河期」と呼ばれる状況でした。
そんな中、翌年には改正男女雇用機会均等法の全面施行が迫っていました。

【家族の物語】
42歳になった夫・隆は、係長として都内の支店に勤務していました。隆が身をおく保険業界でも、経営破たんが起き、業界再編が進むことに。
佐藤家は平成元年に郊外の一戸建てを購入しましたが、その後、住宅価格は下落。結果として佐藤家は、高い時期に家を購入したのでした。胸中複雑なのは親だけで、小学校高学年になった愛(12歳)と翔太(10歳)は元気いっぱいです。
妻の恵子(38歳)は専業主婦でしたが、子育ても落ち着いてきたので最近事務のパートに出始めました。隆の帰りが遅いため、家事は恵子がすべて担っています。週末も翔太のサッカーの試合のお世話で忙しく、休む暇がありません。[画像3: (リンク ») ]



1.「女性の働き方」

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短大卒、一般職、制服姿だった女性社員は、10年間ですっかり様変わりしました。

(1)「結婚後も働き続けたい」と考える女性がどんどん増加 ~女性の部下がバリバリ意欲的に働く姿に、隆は感動~

隆は係長として、支店に勤務していました。部下の女性社員たちは、4年制大学卒の総合職が主流です。以前に比べ、結婚を機に退社するいわゆる“寿退社”を希望する女性社員はすっかり減っていました。結婚後も変わらず、いや、より一層積極的に仕事に取り組んで、成果を挙げる部下に、隆は新鮮さと頼もしさを感じていました。

 次のグラフは、「学生時代にどのように働きたいと思っていたか」を振り返ってもらった平成27(2015)年の調査です。平成10 (1998)年当時が就職期だった女性たち(本調査では「40代」や「30代」)は、その上の50代以上に比べ、「結婚までは働き、結婚したら家庭に入る」と考える人が減ったことがわかります。のころを境に、意識が大きく変化したと言ってもいいでしょう。


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(2)女性のキャリア志向で、「短大離れ」が進む ~短大卒・一般職の恵子が会社にいたころとは大違い~

「ねえ、今、会社って大卒の女子が増えてるの?」
 日曜日の昼下がり、テレビのニュースを見ながら恵子がたずねると、隆が答えます。「うん、最近、配属されてくる女性の新人社員は大卒だな」
 「そうよねえ、一般職じゃなく、総合職で入社してるんだもんね。転勤もあるってことでしょ」

 1980年代後半から女性の高学歴志向が強まり、短大ではなく、4年制大学の法学部や経済学部などで、男子学生と肩を並べて学ぼうとする女性が増えてきました。さらに、1990年代にバブルが崩壊し、不景気に突入すると、企業は「腰かけ」ではなく「戦力」として女性社員を求めるようになりました。そんな背景から、次のグラフのように、短期大学は学校数・学生数とも、減少の一途を辿っていきました。
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(3)「夫婦共働きが当然」になりつつあった ~ずっと専業主婦だった恵子が、パートに出ることに~

 「お母さんは今日、もしかしたら残業で帰りが17時半くらいになるかも。鍵を持って行ってね」
 朝食のとき、愛と翔太に恵子が伝えています。翔太が小学校高学年になったのを機に、パートで働くことにしたのです。仕事は、駅前の不動産ショップ。電話応対やパソコンの入力作業が中心ですが、社員スタッフに代わって物件の写真を撮りに行くこともあるらしく、「いろんな部屋を見られるし、いろんな人と出会えるから勉強になる」と話しています。

 妻がイキイキと働くことによって、夫婦の会話も増えました。「夫婦関係も良好になったような気がする」と、隆は恵子の変化をポジティブにとらえています。
 次のグラフが示すように、このころから、共働き世帯は「不動の多数派」となっていくのです。
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2.「家庭の食」

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手間と時間をかけてじっくり料理を作る人が減り、惣菜などの中食を買う人が増え始めます。

(1)日本ならではの食習慣が、失われつつあった ~佐藤家の朝は、ごはんと味噌汁と決まっていますが~

「ねえ、なんでウチってごはんに味噌汁なの?」
 長女の愛が、真顔で聞いてきます。恵子が「日本人なんだから、朝ぐらい、ごはんと味噌汁を食べなきゃ」と説明しましたが、愛は納得していないようです。

 次のグラフのように、「味噌汁を毎日1回は飲みたい」という人が、このころから減り始めます。朝食にごはんとパンのどちらを主に食べているかという調査(東京ガス都市生活研究所「生活定点観測調査」)では、ごはんが平成2 (1990)年の43.8%から平成29 (2017)年に27%に減少。一方で、パンやシリアルは34.8%から45.8%に増加しました。この結果からは「日本ならではの食習慣」が変化してきていることがうかがえます。和食が嫌いになったわけではなく、準備や片付けに手間や時間がかかることが、和食離れを招いているようです。
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(2)調理に手間をかけない人が増え始めた ~恵子は、残業になったらお手軽調味料で済ませることも~

 恵子は接客ではなく事務仕事がメインのため、閉店より早めの16時半には退社します。ところが最近、店が忙しく、17時まで残業することが増えていました。愛と翔太がおなかを空かせていると思うと、落ち着きません。「麻婆豆腐にしちゃお……」。こんなときは、お手軽調理が可能な中華合わせ調理料が大活躍です。

次のグラフのように「調理の手間はかけないほうである」と答えた人は、平成2 (1990)年の47.5%から平成29(2017)年には67.8%と着実に増加しています。調理自体は継続しつつも、時間と手間を省く方向で行われていることがわかります。「時間と手間をかける」ことだけが美徳なのではなく、「時短」で手間をかけずにおいしい料理を作ることにも、価値を見出すようになってきています。
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(3)「惣菜」を買って帰る人が増え始めた ~翔太が大好きなトンカツは、スーパーの手作り~

「ねぇお母さん、トンカツ買ってきて!」
 翔太は揚げ物が大好き。サッカーの練習で毎日おなかを空かせて帰ってくるので、トンカツなら2枚はペロリと平らげます。揚げ物は準備がたいへんで、コンロ周りが汚れるため、敬遠しがち。パートの帰り道にあるスーパーのおいしいトンカツは大助かりです!

 次のグラフの通り、バブル景気とともに急拡大した外食産業の市場規模は、平成9 (1997)年をピークに縮小傾向に転じました。一方、増加傾向にあるのが、惣菜やコンビニ弁当などの調理済み食品を購入して自宅で食べる「中食」です。近年では、お正月のおせち料理も、家で作らずにデパートなどで購入する家庭が増えてきています。今後、ますます中食の需要は伸びていくものと推測されます。
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3.「デジタル化」

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パソコンやOSはみるみる進化しましたが、家庭のネット環境は、まだ貧弱なものでした。

(1)パソコンの世帯普及率は、3割強 ~新しいモノ好きの隆が買ったのは、初代iMac~

「接続OK!それじゃさっそく、スイッチオン!」
階段下につくった2畳ほどの書斎スペースで、隆は朝からニヤニヤが止まりません。それもそのはず、ボーナスで購入した「iMac」(実勢価格17万8000円)が、ついに家に届いたのです。こぢんまりした書斎に独特の起動音が響くと、隆はもう夢心地……。

「カッコイイ!」と翔太も、興味津々です。「今、インターネット接続をどうしようか、調べてるんだ。もうすぐこのマックが世界中とつながるんだぞ!」と、新しいモノ好きの隆は楽しくてたまらない様子です。平成7(1995)年の「Windows95」発売を機に、パソコンは一般の人々にも身近な存在となりました。次のグラフのように、パソコンの世帯保有率は、平成10(1998)年末時点では、32.8%でしたが、平成12(2000)年末には5割を超えます。
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(2)インターネットの人口普及率は1割強 ~ピーヒョロロロ……モデムの音が、深夜の佐藤家に響く~

「きのう、何時まで起きてたの?」
恵子がほとほと呆れた顔で、隆に聞いてきました。深夜に帰ってきて、夜中までネットサーフィンにふけっていたのです。通信速度が非常に遅い電話回線によるダイヤルアップ接続で、重い画像データは1つ表示するのにも一苦労。使えば使うほど電話料金が高くなっていました。ところが、23時から翌朝8時まで定額で使える「テレホーダイ」に加入してからは、気兼ねなく楽しめるようになり、寝不足に陥ったわけです。

次のグラフのように、この年のインターネットの人口普及率は1割ちょっと。その後、ISDNやADSL、モバイル回線、さらにCATVや光ファイバーなど、低価格で高速の回線が登場したことによって、日本のインターネット普及率は、爆発的に高まっていきます。
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(3)ネットショッピングの世界は、まだ男性中心 ~ドップリはまっていた隆、まったく興味のない恵子~

初代iMacを購人した隆は、パソコン通信からインターネットへと楽しみの舞台を広げていきました。そして、パソコン関連の書籍やパソコンのソフトウェアをインターネット経由で買うようになっていきます。
恵子は、パートに出てから持ち始めたPHSで十分といった感じで、まだそれほどパソコンやインターネットに関心を寄せていませんでした。このときはまだ、ネットショッピングは男性中心の世界だったのです。

次のグラフは、平成9 (1997)年に調査した女性のネットショッピング事情ですが、経験者はたった16%しかいませんでした。関心がある人も2割にすぎませんでした。
実はこの年、アマゾンジャパンが設立されています。このあとの数年で、瞬く間にネットショッピングの市場が拡大することになります。
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改元までの2週間、4回連載でお届けする、平成の「暮らし」の振り返り。
第2回【平成10年を振り返る】は、いかがでしたでしょうか。
次回の第3回では、「エコ・環境」をメインテーマに、平成20年を振り返ります。
どうぞお楽しみに。

【バックナンバー】
 第1回 平成元年を振り返る  (リンク »)


<東京ガス 都市生活研究所のご紹介>  (リンク »)
都市生活研究所は、東京ガスの社内シンクタンクとして1985年に発足しました。
以来30年以上にわたり、生活者の立場から食生活や入浴、家事、室内環境など、エネルギーに関わる暮らしのあり方を考え、「生活者にとって本当に価値がある暮らし」の提言を社内外に向けて発信しています。
都市生活研究所では、首都圏に暮らす人々の生活・意識・行動の現状及びその変化を経年的に把握するために「都市生活者の意識・行動観測(通称:生活定点観測)」調査を行っています。調査は平成2(1990)年を始点に3年ごとに過去10回実施しており、今後も継続して行きます。

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