インテル、オープンソースのAIリファレンス・キットを発表

インテル株式会社

From: PR TIMES

2022-07-13 17:47

オープンソース・デザインにより、ヘルスケア、製造、小売、その他業界向けソリューションのAI開発が簡素化

【ニュースリリース】
*2022年7月12日に米国で発表された資料の抄訳です。

新しい機能:インテル コーポレーションは、オンプレミス、クラウド、エッジ環境にある組織でのAI利用を容易にするために特別設計したオープンソースのAIリファレンス・キットを発表しました。 Intel(R) Visionで初めて紹介されたリファレンス・キットには、AIモデルコード、エンド・ツー・エンドの機械学習パイプライン命令、ライブラリ、クロスアーキテクチャー・パフォーマンスのためのインテル oneAPIコンポーネントが含まれています。このキットにより、データ・サイエンティストと開発者は、医療、製造、小売、その他の業界にわたり、より高い精度かつ優れたパフォーマンス、そして低い総実装コストでAIをより迅速かつ簡単に展開できる方法を修得できます。

「イノベーションは、オープンで民主化された環境のもとで進みます。最適化された一般的なフレームワークとインテルのAIツールを含むインテルのアクセラレーテッド・オープン・AIソフトウェア・エコシステムは、オープンで標準ベースの統一されたoneAPIプログラミング・モデルに基づいて構築されています。インテルのエンド・ツー・エンドAIソフトウェア・ポートフォリオの共同研究者により構築されたこれらのリファレンス・キットにより、数百万人の開発者やデータ・サイエンティストがAIを迅速かつ簡単にアプリケーションに導入したり、既存のインテリジェント・ソリューションを強化できます」
- ウェイ・リー(Wei Li)博士、 インテル コーポレーション 副社長 兼 AI&分析担当ゼネラル・マネージャー

AIリファレンス・キットについて:AIワークロードは、ビジョン、スピーチ、レコメンド機能などの利用ケースとともに普及し、多様化し続けています。アクセンチュアと共同で構築されたインテルのAIリファレンス・キットは、業界全体でAIの採用が迅速に進むように設計されています。このキットはオープンソースで事前構築されたAIであり、今後の新たなAI導入と既存AIソリューションへの変更の両方に対応する有用なエンタープライズ向け環境を備えています。次の4つのキットが本日からダウンロード可能です:


ユーティリティー・アセット・ヘルス:世界中で消費電力が増加し続け、現場の電力配電のアセットは増加すると予想されます。この予測分析モデルは、公益事業者がより信頼性の高いサービスを提供できるように構築されました。インテルが最適化したXGBoost をインテル(R) oneAPI Data Analytics Library で使用し、34の属性と1,000万を超えるデータポイント*[i]を持つ電柱の正常性をモデル化します。データには、資産の経過時間、機械的特性、地理空間データ、検査、製造元、以前の修理およびメンテナンス履歴、および停止記録が含まれます。予測資産メンテナンス・モデルは、新しい電柱メーカー、停電、その他の状態の変化などの新しいデータが提供されることで、継続的に学習します。
ビジュアル・クオリティー・コントロール:品質管理(QC)は、あらゆる製造作業に不可欠です。 コンピューター・ビジョン技術の課題は、学習に際して大量のグラフィックス計算能力が求められることが多く、新製品導入の都度、再学習が必要なことです。 AI Visual QC モデルは、インテル(R) Optimization for PyTorch と インテル(R) Distribution of OpenVINO™ ツールキットを含むインテル(R) AI Analytics Toolkit を使用して学習を行います。インテル(R) Optimization for PyTorch と インテル(R) Distribution of OpenVINO™ ツールキットは、いずれもoneAPIを採用しており、CPU、GPU、その他のアクセラレーター・ベースのアーキテクチャーを含めたコンピューター・ビジョンのワークロードに対して、インテルの最適化が図られていないアクセンチュアのビジュアルQCキットの純正実装*[ii]と比べて、学習と推論をそれぞれ20%、55%高速化します。ハイパー・パラメーターのチューニングと最適化が図られたAI Visual QCモデルは、コンピューター・ビジョンとSqueezeNetの分類を使用して、医薬品錠剤の欠陥を95%の精度で検出します。
顧客とのチャットボット:会話型チャットボットは、企業全体のイニシアチブをサポートする重要なサービスとなっています。 会話型チャットボットとして対話をサポートするAIモデルは、大規模で非常に複雑です。このリファレンス・キットには、BERTとPyTorchを使用した意図分類と名前付きの実体の認識のための深層学習による自然言語処理モデルが含まれています。インテル(R) Extension for PyTorchとインテル Distribution of OpenVINOツールキットは、 モデルを最適化し、パフォーマンスを向上(インテルの最適化を図られていないアクセンチュアのカスタマーチャットボットキットの純正実装と比較して推論が45%高速化*[iii]) させるだけでなく、異種アーキテクチャー間で開発者は学習と推論に対して最小限のコード変更でモデル開発コードを再利用できるようにします。
インテリジェントなドキュメント・インデックス作成:企業は毎年数百万のドキュメントを処理および分析し、半構造化ドキュメントと非構造化ドキュメントのいずれかが手動でルーティングされます。 AIは、これらのドキュメントの処理と分類を自動化し、ルーティングを高速化し、手作業の人件費を削減できます。サポートベクター分類(SVC)モデルの使用により、このキットはoneAPI によるインテル Distribution of Modinとインテル(R) Extension for Scikit-learn で最適化されました。 これらのツールにより、データの前処理、学習、推論にかかる時間は、インテルの最適化を行わないアクセンチュアのインテリジェント・ドキュメント・インデックスキットの純正実装*[iv]と比較して、それぞれ46%、96%、60%向上し、65%の精度で文書をレビューおよびソートすることが可能になりました。


これらのツールキットはインテルの公式サイトにて無料でダウンロードできます。また、Githubでも入手できます。

重要な理由: 開発者は、ソリューションへのAI機能の実装を検討しており、リファレンス・キットはその目標に貢献します。これらのキットは、エンド・ツー・エンドのツールとフレームワークの最適化に関するインテルのAIソフトウェア・ポートフォリオに基づいて構築され、補完されます。 これらのツールは、複数のタイプのアーキテクチャーにわたってパフォーマンスを提供するoneAPIオープンで標準ベースの異種プログラミング・モデルを基盤としており、データ・サイエンティストが独自環境の制限を克服して、より速く、より低コストでモデルをトレーニングできるよう支援します。

次のステップ: インテルは 来年、トレーニング済みの機械学習モデルと深層学習モデルを備えた一連のオープンソースAIリファレンス・キットを発表し、組織の規模を問わず、デジタル・トランスフォーメーションの推進を支援します。

詳細情報: oneAPI Dev Summit for AI | Intel oneAPI | インテル AI ツール

[i]Predictive Utility Analytics Reference Kit, measured on June 29, 2022
HW Configuration: Microsoft Azure Standard D4_v5, OS: Ubuntu 20.04.4 LTS (Focal Fossa), 8 X Intel Xeon Platinum 8370C CPU @ 2.80GHz, 2 threads/core, 4 cores/socket, 1 socket
SW Configuration: Config 1 (Python v3.9, Scikit-learn v 1.0.2, Xgboost v0.81), Config 2 (Intel(R) Distribution for Python 3.9.12 2022.0.0, Scikit-learn 0.24.2, Intel(R) Extension for Scikit-learn 2021.5.1, Xgboost 1.4.3, daap4py 2021.6.0)
Additional details at (リンク »)
Results may vary.

[ii]Visual Quality Inspection Reference Kit, measured on June 209, 2022
HW Configuration: Microsoft Azure Standard D4_v5, OS: Ubuntu 20.04.4 LTS (Focal Fossa), 4 X Intel(R) Xeon(R) Platinum 8370C CPU @ 2.80GHz, 2 threads/core, 2 cores/socket, 1 socket
SW Configuration: Config 1 (PyTorch v1.8.0), Config 2 (Intel(R) Extension for PyTorch v1.8.0, Intel(R) Neural Compressor v1.12, Intel(R) Distribution of OpenVINO Toolkit 2021.4.2)
Additional details at (リンク »)
Results may vary.

[iii]Customer Chatbot Reference Kit, measured on June 22, 2022
HW Configuration: Microsoft Azure Standard D4_v5, OS: Red Hat Enterprise Linux Server 7.9, 4 X Intel(R) Xeon(R) Platinum 8370C CPU @ 2.80GHz, 2 threads/core, 2 cores/socket, 1 socket
SW Configuration: Config 1 (PyTorch v1.11), Config 2 (PyTorch v1.11.0, Intel(R) Extension for PyTorch v1.11.200, Intel(R) Neural Compressor v1.12)
Additional details at (リンク »)
Results may vary.

[iv]Intelligent Indexing Reference Kit, measured on June 22, 2022
HW Configuration: Amazon AWS m6i.xlarge, OS: Red Hat Enterprise Linux Server 7.9, 4 X Intel(R) Xeon(R) Platinum 8370C CPU @ 2.80GHz, 2 threads/core, 2 cores/socket, 1 socket
SW Configuration: Config 1 (Pandas, Scikit-learn), Config 2 (Intel(R) AI Analytics Toolkit v 2021.4.1, Intel(R) Extension for Scikit-learn, Intel(R) Distribution of Modin)
Additional details at (リンク »)
Results may vary.

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