マネックスクリプトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表:万代惇史、以下「マネックスクリプトバンク」)は、金融バブルを検知するための枠組みとして使用されてきた「LPPLS(Log Periodic Power Law Singularity)モデル」を暗号資産に応用し、いくつかの検証の結果、同モデルの暗号資産への適用可能性を示すことができました。弊社運営のWEB3メルマガ「wEB3メルマガ by MonexCryptoBank」を購読することで今回のレポートだけでなく過去配信分も含めて誰でも無料でお読みいただけます。
[画像1: (リンク ») ]
【ダウンロードリンク】
(リンク »)
【レポート概要】
テーマ:金融バブルを検知するLPPLSモデルの暗号資産への応用
目次
要旨
調査の背景
調査の方法
結果
総括と考察
最後に
要旨
暗号資産市場ではこれまでに多くの価格の高騰と暴落、いわゆるバブルが経験されてきた。その変動率は他の金融資産と比べても著しく高い。ゆえに暗号資産のバブルを検出することは暗号資産投資をする上で個人投資家にとっても機関投資家にとっても非常に重要な指標となりうる。そこで本調査では、金融資産のバブルの終焉を検出するための枠組みとして使用されてきた「LPPLS(Log Periodic Power Law Singularity) モデル」を代表的な暗号資産、ビットコインなどに用いて、先行研究を元にした独自の分析を行った。いくつかの検証の結果、LPPLS モデルの暗号資産への適用は十分に可能であることを示すことができた。また、同モデルが長期的な価格トレンドや短期的な価格の底を検討する上でも有効である可能性を見出した。
調査の背景
●暗号資産のバブル
これまで暗号資産の世界ではバブルを何度も経験してきている。たとえばビットコインが 2017 年末に史上最高値を更新したにもかかわらず、2018年に入るや否や価格は急落し、最高価格から50%以上もの価格の下落が起きたのは記憶に新しいだろう。さらに遡るとMt.Gox社のハッキング事件や破綻騒動でビットコインの価格が暴落したのも有名な話である。最近ではFTX社関連で価格の大幅な下落があったばかりだが、暗号資産の世界で起きた事件はすぐさまその価格に直結し、何倍にもなることもあれば、逆に何十パーセントも下落してしまうこともある。この大きなボラティリティやバブル崩壊のリスクは投資家が暗号資産投資を敬遠する理由となっている。この問題に注目する研究者は増えており、暗号資産のバブルに関する研究結果もこれまで数多く発表されている。そこで今回は、個人投資家だけでなく機関投資家を含め、より多くの投資家による暗号資産市場への参入に資するべく、暗号資産のバブルの終焉を検出するということを検証の大きなテーマとした。
●LPPLS とは
LPPLSはLog Periodic Power Law Singularityの略称で、Didier Sornette氏らによって考案された、バブル下における崩壊に向かうまでと崩壊時の値動きを数学的なモデルに落とし込んだものである。これまでのバブルの研究においてバブルには次の二つの特徴があるとされている。第一に、バブル下において、金融資産の価値は指数関数的あるいは超指数関数的に上昇すること。第二にバブルが終焉を迎える時間(これをtc、クリティカルタイムとする)に近づくにつれて価格変動の周波数が加速度的に大きくなることである。このようなことはいったいなぜ起こるのか、キーワードは「群衆心理」、”Herding Behavior”である。LPPLS理論では次のような投資家を始めとする市場関係者の行動が前提とされている。(以下略)
調査の方法
●検証期間の詳細
ビットコイン
2010/11/13~2022/11/14 日足(取得可能な全期間)
2019/11/14~2022/11/14 日足(直近3年間)
2017/09/01~2018/03/31 1時間足(コインチェックショック)
2021/05/01~2021/11/30 1時間足(チャイナ&テスラショック~10月の最高値)
2022/04/14~2022/11/14 1時間足(テラショック~FTXショック)
2022/11/01~2022/11/10 10分足(FTXショック)
半減期ごとの期間
イーサリアム
2015/12/05~2022/11/14 日足(取得可能な全期間)
ブルームバーグ暗号資産関連指数(Bloomberg Galaxy Crypto Index)
2017/11/29~2022/11/11 日足(取得可能な全期間)
[画像2: (リンク ») ]
[画像3: (リンク ») ]
※一部抜粋
【MCB RESEARCH発行の目的】
暗号資産はかつて投機対象にすぎないと言われていたが、今では米国を中心に一つのアセットクラスとして捉える流れが強まっており、伝統的な金融機関や機関投資家までもが参入する市場となっている。分散型金融(DeFi)やノンファンジブルトークン(NFT)といった新しいテーマも登場するなかで、暗号資産市場全体の時価総額は 2021 年 11 月に約 420 兆円規模にまで成長し、ビットコインの価格も同時期に史上最高値となる1BTC =約 750 万円を記録した。
一方で、暗号資産は株式とは違ってフェアバリューを算定する方法が確立されておらず、いくらビットコインの将来性が大きいと言われても、暗号資産投資になかなか踏み出すことができない投資家も多く存在する。特に機関投資家のような明確な根拠に基づいて投資判断を行う層が暗号資産市場に本格参入するためには、暗号資産のバリュエーション問題を解決することが何より重要であると考えられる。
この問題について海外では数多くの研究が行なわれており、最近になってモルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスといった大手金融機関も市場分析レポートを発表するようになっている。日本の暗号資産市場は規制上の問題もあってまだまだ個人投資家が中心となっているが、いずれは国内の機関投資家層も暗号資産をポートフォリオに組み込むことを予想すれば、海外と同様に暗号資産の価格評価分析に取り組む意義は大きい。
そこでマネックスクリプトバンクでは、暗号資産のバリュエーション問題の解決に資するべく、今ある研究内容や暗号資産関連データなどをもとに独自の調査および仮説検証を実施することにした。研究対象としては主に時価総額の大きいビットコインとイーサリアムを取り上げるが、その他の暗号資産についても適宜テーマに合わせて対象とする。仮説検証の結果、特段の優位性が認められない場合でも課題をまとめた上で内容を発表することも検討する。
また本誌は、暗号資産の価格評価分析をメインテーマに置いているが、客観的な情報提供を第一義としており、ここで取り上げる暗号資産の売買を推奨するものではない。読者が本誌の内容を投資判断に活用する場合には、弊社は一切の責任を負わないものとする。
【販売価格】
無料
【申込ページ(再掲)】
(リンク »)
【問い合わせ先】
info●cryptobk.jp(●を@に変えて送信してください)
担当:松嶋、中坪
【マネックスクリプトバンク株式会社について】
マネックスクリプトバンク株式会社は、2017年12月に設立され、暗号資産やブロックチェーンのサービスに関する調査、研究、企画、開発及びコンサルティングを提供しています。東証一部上場企業であるマネックスグループ株式会社の100%子会社であり、ブロックチェーンや暗号資産の最新動向を考察するwebメディア「Block Insight by MonexCB」、 ビットコインを中心とした暗号資産の相場展望を配信するnote「ビットコイン相場【マネックスCB公式】」、ビットコインがもらえる二ュースアプリ「Cheeese」などのサービスを運営しています。MONEXとはMONEYのYを一歩進め、一足先の未来における人の活動を表わしています。常に変化し続ける未来に向けて、最先端のIT技術と、グローバルで普遍的な価値観とプロフェッショナリズムを備え、新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインすると共に、個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化することを目指しています。
プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。