株式会社アクセルスペース(本社:東京都中央区、代表取締役:中村友哉)の「小型衛星用膜面展開型デオービット機構の軌道上実証(以下、D-SAIL)」が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)の「革新的衛星技術実証4号機」の実証テーマへの採択が決定しましたのでお知らせします。
今回の採択は、2022年10月に軌道投入に失敗した「革新的衛星技術実証3号機」の実証テーマのうち、再チャレンジを希望する11件について、JAXAが「革新的衛星技術実証4号機」及び「革新的衛星技術実証5号機」にて再チャレンジの機会を提供することを決定したことに伴う採択です。
D-SAILについて
アクセルスペースがサカセ・アドテック株式会社と協力して開発したデオービット機構(軌道離脱装置)です。人工衛星の運用終了後に起動し、大きな膜面を展開、大気圏への突入の短縮をはかる機構です。地球低軌道上にも薄い大気が存在し、これがドラッグ(抵抗)として働き、衛星の軌道運動にブレーキをかけます。現在の国際的なガイドラインでは、衛星の運用終了後、大気圏に突入するまでの時間を25年以内にするよう要請されていますが、近年米国FCCが5年以内のデオービットをルール化するなど、より短期間でのデオービット機能が人工衛星に求められるようになりつつあります。アクセルスペースはD-SAILを当社衛星に標準搭載することで、デオービット期間の短縮を目指します。
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アクセルスペースのSustainabilityへの取り組み
近年の人工衛星の打ち上げ増加等の理由により、宇宙デブリ問題は深刻なものとなりつつあります。これに対応するために既にさまざまな提案がなされていますが、最も重要な対策は今後さらに宇宙デブリを増やさないこと、つまり今後新たに打ち上げられる衛星すべてが、運用終了後、一定の期間内に軌道高度を下げ、大気圏に突入させる(これを「デオービット」と呼びます)ことであると考えます。
弊社ではこの宇宙デブリ問題に対応するため、これまでも国際的ガイドラインに従った運用に取り組んで参りましたが、より一層進んだ対策として、運用終了後の衛星が軌道上に残存する期間をさらに低減させるため、本デオービット機構の開発を行いました。今後の弊社衛星への本格的な搭載に向け今回の軌道上実証の機会を最大限に生かし、開発システムの十分な検証を行う予定です。
また、弊社は人工衛星の開発・製造から軌道上運用、廃棄に至るまで、全てのプロセスで地球とそれを取り巻く宇宙空間の環境に配慮した事業活動を行っています。各国政府や国際機関が提示する一般的なガイドラインで要求されるよりも広い範囲で一段高い基準で弊社独自のGreen Spacecraftを設定しています。このGreen Spacecraftコンセプトは、地球環境に最大限配慮した宇宙機の製造手法、地球周回軌道上での宇宙ゴミ化防止策などから構成される、サステイナビリティに関するコンセプトです。弊社が今後開発する衛星がこのGreen Spacecraft基準を満たしていけるよう、開発を進めてまいります。
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弊社は今後も、よりクリーンな軌道上環境の実現に向け、積極的に貢献してまいります。
参考「革新的衛星技術実証4号機のテーマ公募」追加選定結果について
2023年2月8日に、下記の通りJAXAより発表されました。
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株式会社アクセルスペース 会社概要
所在地:東京都中央区日本橋本町三丁目3番3号 Clipニホンバシビル
代表取締役CEO:中村 友哉(なかむら ゆうや)
設立:2008年8月8日
資本金等の額:7,122百万円(資本準備金を含む)
主な事業内容:小型衛星による地球観測事業、小型衛星等を活用したソリューションの提案、小型衛星及び関連コンポーネントの設計及び製造、小型衛星の打ち上げアレンジメント及び運用支援・受託
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