大日本印刷株式会社(以下:DNP)と、放射線科専門医による読影サービスを提供する株式会社イリモトメディカルは、肺がんの可能性がある結節影候補域を検出する「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を2023年3月に開始します。
人工知能(Artificial Intelligence:AI)を活用したこのシステムには、エルピクセル株式会社が開発したEIRL Chest Nodule(エイル・チェスト・ノジュール)を搭載しており、読影する医師の負担を軽減し、画像診断の質の向上と効率化を実現することができます。
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【システムの開発と運用の背景】
近年、通信ネットワークの発達と共に、健康診断で活用される胸部X線画像等のデータを健診機関から放射線科専門医がいる施設へ送信し、読影をおこなう遠隔読影のニーズが拡大しています。この遠隔読影のニーズ拡大に対してAIを活用した読影業務支援の実現に期待が高まっています。
DNPは今回、2021年に資本業務提携したイリモトメディカルと共同で開発した、「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を開始します。このシステムでは、医師の読影とAIの処理を並列で行い、その結果から再度読影すべき画像を絞り込み、その画像を医師が再度読影することで、読影の質の向上と効率化をともに実現します。
【「AI支援胸部がん検診読影システム」の主な特長】
1.厚生労働大臣の薬事承認を得たAIを活用
本システムは、厚生労働大臣の薬事承認を得たエルピクセルのAI画像診断支援ソフトウェア「EIRL Chest Nodule」*1を使い、胸部X線画像から肺結節候補域を検出する精度を高めています。
*1 販売名:医用画像解析ソフトウェア EIRL X-Ray Lung nodule、承認番号:30200BZX00269000、その他製品詳細についてはこちら → (リンク »)
2.がん検診に特化した高精度な読影
膨大な数の胸部X線画像を読影し、確実に肺がん等の病変を見つけるには、読影医の高い技量と経験、集中力が求められます。今回、イリモトメディカルの放射線科専門医が本システムを利用することによって、放射線科専門医とAIのダブルチェック体制を実現し、医師の負担を軽減して高精度な読影につなげていきます。
【今後の展開】
DNPは「印刷と情報」に関する独自の強みを活かして、メディカルヘルスケア分野の新規事業開発に注力しています。脳や眼球のMR画像等を利用した病気の原因究明や早期発見に結び付く画像解析技術などを開発するほか、各種診断支援サービスを提供しています。
「AI支援胸部がん検診読影システム」については、ワークフローも含めて多くの医療機関等に提供し、関連サービスを含め、2025年度までに約10億円の売上を目指します。また、DNPのグループ会社で、医療分野の遠隔読影を行う株式会社先端機能画像医療研究センター(CAFI)とも連携し、遠隔画像診断事業を拡大していきます。今後も、医療・ヘルスケア領域の資源を有効活用することを目標に、AIを活用したさらなるサービス開発を進めていきます。
大日本印刷株式会社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:北島義斉 資本金:1,144億円
株式会社イリモトメディカル 本社:東京都文京区 代表取締役社長:煎本雄一 資本金:23百万円
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