国内大学初!千葉工業大学が学位証明書をNFTで発行

千葉工業大学

From: PR TIMES

2023-03-22 17:16

-学位記授与式に合わせて学生がデザインしたNFT学位証明書を配付-

千葉工業大学(千葉県習志野市 学長:松井孝典)は、株式会社PitPa(本社:東京都渋谷区 代表取締役:石部達也、以下「PitPa」)と共同で、令和4年度卒業・修了生に授与するNFT学位証明書を発行しました。学位記授与式は3月22日(水)に幕張メッセイベントホールにて実施し、当日は紙の証書を授与、NFT学位証明書は希望者約1100名に3月20日から順次贈られます。大学が学位証明書をNFT化した事例としては、国内初となります(※2023年3月20日現在、PitPa社調べ)。



[画像1: (リンク ») ]


■本件における4つのポイント

▶︎ 「大学」が学位証明書をNFTで発行した事例としては国内初
▶︎ 学位記授与式に合わせてNFT学位証明書を発行
▶︎ 千葉工業大学の学生3名が証明書のデザインを考案
▶︎ 学生のプライバシー保護を目的とした「NFT+VC」の形での発行

▼「NFT+VC」の技術設計についての詳細は、こちらの記事をご覧ください
【イベントレポート】Blockcerts勉強会~千葉工業大学のNFT学修歴証明書の裏側~ - PitPa Tech Blog
(リンク »)

今回のNFT学位証明書は、オンチェーン情報で一般公開されるNFTと、学生側で公開/非公開の設定が可能なVC(Verifiable Credentials)(※1)の二つの技術を掛け合わせることで、学生のプライバシーを保護しています。NFT画像には「千葉工業大学の卒業生であること」のみを記載し、学生の名前や学位、学科などの個人情報をVCとして発行しました。
※1:VC(Verifiable Credentials)とは、資格や能力等を証明するデジタル上で検証可能な個人情報のこ と。国際技術標準化団体のW3Cによって標準化されている。

■学生が自ら考案。NFT学位証明書のデザインコンセプトについて
 本NFT学位証明書のデザインコンセプトは、弊校にてデザイン研究に取り組む稲坂研究室の学生3名が考案し、NFT、VCそれぞれにデザインを反映しました。

▼【左】NFT学位証明書のデザイン、【右】VCの証書デザイン

[画像2: (リンク ») ]


コンセプト:「大学での経験が”原石”となり、新たなチャンスや信頼関係を磨くきっかけになる。」
 見つけ、掘って、磨くことで本来の価値が輝く、ダイヤモンドの「原石」。人間も、学び、努力し、能力を磨くことで光を放つ「原石」のようなもの。この両者の共通点に着眼し、コンセプトが生み出されました。原石の色は、千葉工業大学のスクールカラー「紫紺」を採用しています。

■学位証明書を「NFT+VC」の形で発行する3つのメリット
1.学生のプライバシーを保護した形で「千葉工業大学の卒業生」であることを証明可能
 NFTはブロックチェーン上に存在する一方で、VCはブロックチェーンの活用が必須ではない証明技術です。今回の証明書の発行にあたっては、学生の個人情報保護の観点からVCにはブロックチェーンを活用していません。そのため、「千葉工業大学の卒業生であること」のみがNFTで分かる形で、個人名や学位などの個人情報はVCに記載することでプライバシーを保護しています。VCの情報は学生側で「公開/非公開」の設定が可能です。例えば、就職活動時にVCのURLを経歴書に記載しておくことで、同大学の卒業生であることをオンライン上で証明することができます。

2.大学機関に依存しない形でのアイデンティティの横展開が可能に
 NFTは、MetaMaskなどの暗号資産ウォレットを通じて個人で管理できるという特性を持ちます。そのため、NFTと連携可能なオンラインチャットツール「Discord」やタスク管理ツール「Dework」などと接続するだけでアイデンティティの証明を行うことができ、web3時代の働き方を促進します。また、国際規格に準拠した形で発行しているため、グローバル規模での活用も可能です。

3.就職時における、リファレンスチェック時のコストを削減
 就職時に求職者が提示する経歴内容が自己申告制であることもあり、情報の真正性を十分にチェックできない、またはチェックに時間や手間などのコストがかかるといった課題があります。しかし、「透明性」と「真正性」の担保が可能なNFTを活用することで、雇用側は第三者により立証された職歴情報を元に採用を進めることが可能になります。学生側も、大学に証明書の発行や情報開示を逐一求めることが不要となり双方のコストを削減できます。

◆デザインを考案した、創造工学部デザイン科学科 稲坂研究室の学生からのコメント
 「原石」をコンセプトにした背景は、原石が宝石に変化するまでの「自ら掘り、磨き、徐々に光っていく」過程が、大学生活を通じて学生が成長していく過程に似ていると考えたからです。つまり、主体的に学びを得て、力に変えるために努力し、能力を最大限発揮することで、光り輝く。この共通点をコンセプトに落とし込むことで、学生一人ひとりの可能性を表現できればと考えました。
 また、学生生活や卒業は「ゴール」ではなく、あくまで人生における一つの過程に過ぎないということを表現するために、宝石ではなく敢えて「原石」をモチーフにしています。
 今後のNFT学位証明書のあり方として、特別な表彰に限らず、日々学びを得る中での「努力」や「成果」などの些細な活動も評価され、学位証明書に反映される仕組みが必要だと考えています。さらに、「原石」にもいろんな形があるように、ダイナミックNFT(※2)などの技術を活用することで、個々がオリジナルの証明書を手にする未来もあるのではないでしょうか。
 今回のNFT学位証明書を通じて、世界中のどこに行っても「千葉工大の卒業生であること」に誇りを持ち、それぞれの学生が大学生活での経験や努力を糧に、新たな舞台で活躍する可能性が広がることを願っています。
※2 NFT発行後も表示仕様や機能を変化させることができるNFTのこと

◆千葉工業大学 変革センター 伊藤穰一所長からのコメント
 本学位証明書の発行にあたって、VCだけでなくNFTも発行した背景は、卒業生が本NFT学位証明書と他のクレデンシャルを一元管理できるようにするためです。NFTを管理するウォレットには、単一の企業や機関によってコントロールされずに自ら管理できる「パーミッションレス」という性質があります。この性質を踏まえ、NFTという形で発行するに至りました。また、クレデンシャルの認証技術に関しても、オープンソースかつオープンスタンダードなものを利用し、世界中の誰もが実績を確認できるような仕組みを担保しました。今後、クレデンシャルを発行する際には、保有者がクレデンシャルを蓄積させ、グローバルで活用できるように配慮することが重要だと感じています。
 本NFT学位証明書のデザインは卒業生がウォレットを接続するweb3上のあらゆる場所で表示されるため、デザインそのものが「CITの学生である」ことを表している点にとてもワクワクしています。NFT学位証明書を発行した国内初の大学として、そのNFTのデザインがCITのデザインであることを誇りに思います。

 千葉工業大学はこれまで、学生サービスの向上と学内業務に関する最新技術の導入を推進してまいりました。本学と株式会社PitPaはこれまでweb3技術を使った学修歴証明書をNFTで発行するなど、組織と人をブロックチェーン上でつなぐ技術を共同で開発してまいりました。今後も、共同で各種プロジェクトの開発に連携して取り組み、他大学や企業に展開を進めることで社会全体のDX推進に貢献してまいります。

プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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