金融機関のBank of Montreal、CaixaBank、Commerzbank、Erste Groupは、IBMが主導しUBSが支援するイニシアチブに参加する。ブロックチェーンを利用した世界規模の国際取引プラットフォーム「Batavia」を構築するという。
Bataviaは世界でオープンなプラットフォームを提供し、さまざまな方法のトランザクションのための貿易金融に対応する見込みだ。
Bank of Montrealら4行は、UBS、IBMと「協調的に」作業を進め、自行の顧客だけでなく運輸業界にも働きかけて、プラットフォームが商用化できるようにすると説明している。
顧客との試験的な取引を2018年早期に開始する予定だ。
Bank of Montrealらによると、BataviaはUBSとIBMが開始した「IBM Blockchain」をベースに貿易金融プラットフォームを開発するという。IBM BlockchainはIBMが3月に発表していたエンタープライズ向けのブロックチェーンプラットフォームだ。Linux Foundationのプロジェクトである「Hyperledger Fabric Blockchain」を土台とする。
ブロックチェーンは分散型台帳技術(DLT)で、当初は仮想通貨ビットコインの取引向けの構想としてスタートした。デジタル資産の追跡が可能となり、一定の合意が形成される。
Bataviaプロジェクトは、複数の組織が参加でき国境を越えた取引ネットワークをより容易に構築できるようにするものだという。取引に参加する企業は、倉庫を出た瞬間から、積載されて受け取り港に到着するまで出荷の進捗を把握でき、各段階で自動的に支払いが行われる。
「数百社もの顧客と協力してブロックチェーンソリューションを導入する中で、貿易金融が最もイノベーションを要する分野の1つであることが分かった」とIBMのプロジェクトリード、Fabio Keller氏は述べている。
IBMは8月にも、汚染食物が一般消費者の手に渡らないようにとグローバルの食料サプライチェーンで各企業と提携している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。