《第2回》HP Moonshot Systemによるリモートデスクトップ導入の実際


日本ヒューレット・パッカード株式会社
プリセールス統括本部
テクノロジーエバンジェリスト
小川大地氏

 「HP Moonshot System」によるリモートデスクトップ環境「HDI」の導入が広がっている。VDIとの様々な比較検討を経てHDIを選ぶ企業も多いという。実際のところ、HDIは導入企業にどれだけのメリットや課題解決をもたらすのだろうか。プリセールスSEとして顧客の生の声に耳を傾けて課題解決を模索し、仮想化・統合基盤分野のテクノロジーエバンジェリストとしても活躍する日本HPの小川大地氏に聞いた。

VDIにおける理想と現実のギャップ

――VDI市場の動向をご紹介いただけますか。

小川氏:VDI(仮想デスクトップ)の市場は2009年くらいに立ち上がりました。クライアントセキュリティの強化を目的に、金融機関を中心にシンクライアント導入が相次いだのが始まりです。それから5年以上が経過して、お客様の要求に大きな変化が表れています。「モビリティ」への要求の高まりです。

 「いつでも、どこからでも情報にアクセスしたい」「タブレット端末からWindowsのデスクトップを使いたい」といったニーズに応える形で、VDIを導入するお客様が増えています。トップダウンでiPadを全社導入した企業が、活用を進めるために後からVDIを構築した例もありました。VDI導入の目的が、クライアントセキュリティの強化から、「モビリティによりユーザーの利便性を高める」ことが主眼になりつつあるわけです。

――VDIへの期待が高まっていると言えるでしょうか。

小川氏:はい、そう思います。しかし一部の導入企業にとってVDIは、利便性を高める以前に「残念なソリューション」になってしまったケースもあります。ここ数年間で、PCの性能が大幅に向上したことが要因のひとつです。多くの企業では4-5年間同じクライアント環境を使い続けますから、そうする間に「自宅のPCは高速でサクサク、会社のVDIは遅くてイライラ」というギャップが生まれてしまったのです。

 オフィスアプリケーション、メール、Webの参照や動画再生などの動作がもたついたり、思い通りに扱えないようでは、ユーザーにストレスを与えるだけでなく生産性を低下させてしまいます。PCの本来的な価値は、ユーザーの業務効率や生産性を高めるオフィス機器としての役割なのですから、パフォーマンス不足のVDIは「残念なソリューション」と言われても仕方ありません。

――HDIはVDIのパフォーマンス課題を解決できますか。

小川氏:はい。「HDI」は、最新のビジネスPCと同等の性能を発揮しますので、ユーザーの生産性を損なうことなく、クライアントセキュリティの強化にも、モビリティのニーズにもお応えできます。一言で言うなら、「ストレスを感じさせないリモートデスクトップ」を実現するソリューションです。

HDIとは

HDI(Hosted Desktop Infrastructure)は、超高密度サーバー「HP Moonshot System」を利用したリモートデスクトップソリューション。シンクライアント向けに特化して設計・開発された「HP ProLiant m700サーバーカートリッジ」を1シャーシに45枚搭載し、180ユーザーのデスクトップ環境をわずか4.3Uのスペースに“物理的に集約”できる。仮想化によってリソースを細分化するVDIを大幅に上回る、高性能なリモートデスクトップ環境を実現する。

 HPは「PCの急速な高性能化」と「相対的に高い性能を出しにくいVDI」のギャップ、という課題に早期から着目していました。HP自身がPCの開発ベンダーですので、クライアント環境の「より良いユーザー体験」については重要なテーマとして捉えています。HPは、より多くのユーザーが十分に満足できるサービスレベルや体験価値を定量化し、これに基づいて「HP Moonshot SystemによるHDIソリューション」を設計・開発しました。


※クリックすると拡大画像が見られます

――企業にとってはHDIの導入コストが気になるところです。

小川氏:VDIとHDIを「同じ予算」で導入するならば、HDIの方が高性能の環境が実現できます。またVDIとHDIを「同じ性能」で比較するならHDIの方が安く導入いただけます。HP Moonshot SystemによるHDI環境は、現行の標準的なビジネスPCと同等のスペック・同等の性能をご利用いただけます。PCではなくワークステーションを使用する3D CADのようなハイエンドグラフィックスが必要な環境を除き、ほとんどのビジネス要求にストレスなくお応えすることができるのです。


※クリックすると拡大画像が見られます

 一般的なVDI環境は、今もなお1ユーザーあたりタブレットに用いられるようなAtom程度のCPUパワーと2~3GB程度のメモリ容量にとどまっています。これに対してHDIでは、4コアCPU/8GBメモリ/内蔵グラフィックス/最大64GBのSSDが提供されます。同程度の導入コストで、リソースにこれだけの差が出るわけです。パフォーマンスの差は歴然です。


※クリックすると拡大画像が見られます

HDIならではのユーザーメリット

提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部 
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]