大林組では、工事事務所と協力会社間の情報共有サービスとして2001年9月から運用してきた「OC-COMET(オーシー・コメット)」の刷新を契機に、EMCのデータ・レプリケーション・ソフトウェア「EMC RepliStor」を導入し、工事記録を自動アップロードで保存する仕組みを構築した。これにより同社では、工事事務所の作業負荷を軽減するとともに、業務の遂行に不可欠な情報をリアルタイムで保全できる体制を業界内で先駆けて整備した。
さらに、EMCのIPストレージ・システム「EMC Celerra」とミッドレンジ・ストレージ「EMC CLARiX CX3-40」及び「EMC Replication Manager」などEMCのストレージソフトウェアを導入し、東京−大阪間のOC-COMETシステムとデータのレプリケーション体制を構築した。これにより、確実なデータの保全という要望に対応するとともに、災害復旧体制を構築し、ITでビジネスの差別化・競争力強化を実現した。
■全社活用に向けて再構築。業務に不可欠な情報共有インフラへ■
大手総合建設会社(ゼネコン)の大林組が2001年9月に運用を開始した「OC-COMET(Obayashi Corporation COMmunication Extranet Tools)」は、Web技術の台頭を背景として、工事事務所と協力会社との間の情報共有をインターネットで実現することを目的に開発されたサービスである。
その後OC-COMETは、建設業界で2000年8月から始まった契約業務の電子化に対応して電子契約機能が装備され、協力会社を含めた利用が拡大した。さらに、2002年末に工事記録を保存する機能が装備されたことで、OC-COMETは同社の業務に不可欠な情報共有の基幹インフラへと発展した。
工事記録は施工図や品質関係書類、工事写真などの工事の施工状況を記録した書類で、建物の保守・管理や次の工事の施工、営業活動などに利用されることから、建設会社にとっては重要な財産になる。それまで大林組では、紙の状態で保管された工事記録を竣工後に電子データ化しCD-ROMに保存していたが、建設業では担当工事ごとに従業員や協力会社が集合し、工事が終了するとそれぞれ次の工事事務所に異動するため、当時の工事担当者同士が協力しながら工事記録を作成して提出するのは大変な作業だった。
大林組 東京本社の情報ソリューション部電子調達ソリューション課長、森川直洋氏は、「工事記録を効率的に収集する方法を検討するなかで、OC-COMETの情報共有の仕組みを利用できるのではないかと考えました」とその経緯を説明する。
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