昨今、ITの分野では話題にのぼらない日はないというくらいに熱い注目を集めているクラウド・コンピューティング。しかし、まだまだ実用化という点では疑問を持っている企業も多いのではないだろうか。今回の特集では、EMCの提唱するプライベート・クラウドの実践に向けてのアプローチを紹介する。
■企業内クラウドと外部クラウドを連携させたプライベート・クラウドへ■
近年、ビジネスのグローバル化や企業間競争の激化が進展する中で、顧客のニーズや市場の動向は非常に流動的になってきている。そのような環境の変化に企業のITシステムも迅速に対応していくことが望ましいのだが、ITシステムを新たに開発・構築するには時間がかかるため、追いついていけないのが実情である。また、2008年末の金融危機を発端とする景気低迷により、IT予算を縮小せざるを得ない企業も多い。
このような現状に対して、外部のITリソースを"必要なときに、必要なだけ、すぐに使える"クラウド・コンピューティングへの関心が高まっている。また、クラウド・コンピューティングには、インターネット技術を通じてさまざまなデバイスから自由にアクセスできる、費用対効果が明確化されているなどの利点もあり、そこに大きなメリットを感じているユーザーも多いと思われる。
その中には企業内のITシステムをすべて外部のクラウド環境に移行させようという極端な議論もあるが、オンラインのトランザクション処理や基幹システムなどのミッション・クリティカルな要求、さらにはデータの機密性などセキュリティの問題を考えると、企業内にITシステムを構築した方が、安全で、かつ効率の良い場合も少なくはない。
そこで企業内のITシステムに、VMwareをはじめとするクラウド・コンピューティングで採用されている仮想化技術などを取り入れて、社内のITリソースを"必要なときに、必要なだけ、すぐに使える"環境に移行し、コストの削減と俊敏性の向上を図ろうとする動きがある。それが企業内クラウド(インターナル・クラウド)と呼ばれるものだ。
企業内クラウド化は、高信頼で、統制がとられているという従来から企業ITが持つ特長に、クラウド・コンピューティングが持つオンデマンドの拡張性や効率性という特長を加えて強化を図るとともに、ITをサービスとして活用していくビジネスの取り組みでもある。
EMCでは、この企業内クラウドと企業外の外部クラウドを連携させ、適材適所で使い分けることができる企業向けのクラウド環境 "プライベート・クラウド"というビジョンを提唱している。
プライベート・クラウドを実現するためには、各クラウドが基盤としている仮想化技術や、クラウド間を結びつけるネットワーク技術が非常に重要になる。そのためEMC では、クラウドOS「vSphere」をリリースしたVMware、ユニファイド・ネットワーク・システムで業界をリードするシスコと、プライベート・クラウドのビジョンを共有し、実現に向けた連携を図っている。
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