移行でファイルサーバの運用改善を実現
このようにシステムの移行は先を見据え長期的な観点で検討すべきだが、実際の移行にあたっては古いシステムからの移行作業が発生する。そこで、同社はWindows Server2003置き換えメニューとして、「ファイルサーバデータ移行サービス」「Active Directoryドメイン移行サービス」「サイボウズ ガルーンバージョンアップサービス」「Exchange Serverバージョンアップサービス」「P2Vサービス」などを用意している。
Windows Server 2003の移行パターン
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中でも注目すべきは、「ファイルサーバデータ移行サービス」だ。
企業が抱えるファイルサーバ運用の課題は、「格納されている情報のプライオリティが明確化されていない」「フォルダのレベルが統一されておらず、ファイル検索に時間がかかる」「不要なファイルやデータの重複によりストレージコストが増大している」などが挙げられる。
ファイルサーバデータ移行サービスは、NECが独自開発したファイルサーバ整理ソフト「NIAS（NEC Information Assessment System）」を活用し、サーバOSの移行と同時にこうした課題を解決するものだ。サーバ利用状況の可視化、ファイルの整理／容量削減、アクセス権管理、リソース管理といった機能を備え、肥大化したファイルサーバを"スリム化"すると同時に、アクセス権限の設定状況を可視化し、ユーザー・ファイル単位でのアクセス権を健全化する。
NIASを用いたファイルサーバデータ移行サービスであれば、不要ファイルの移動／削除／圧縮が可能だ。煩雑なファイルサーバの管理を改善することで、毎年約20％の容量削減効果があるという。もちろん、サーバ移行後も継続してNIASを活用、効率的な運用ができる。
「サーバOSの移行と同様、企業にとってファイルサーバの最適化は早期に取り組まなければならない課題です。ファイルサーバの移行は、もっとも簡単にできる運用改善の一つです。お客様には、将来を見据えた確実な置き換えを実現して頂きたい。我々は、あらゆるサポートサービスを提供する用意があります」（泓氏）
豊富なノウハウと知見で、全国の中堅小規模企業をサポートする
NECフィールディングの優位性の1つは、強力なサポート組織である。北海道から沖縄まで、全国に約400のサービス拠点を有し、約3800人のエンジニアが顧客の要望に対応できるよう体制を整えている。加えて数多くのサーバ仮想化やOSの移行も含めたITシステム基盤の構築とそれに伴う保守・運用サポートを行ってきた豊富な経験を有しているのも特徴だ。例えば、ネットワーク設計から、ルータ／スイッチの機種選定、さらに、Openflowを用いたネットワーク制御システムの構築なども行っている。
サーバの移行作業は、高度なスキルとノウハウが必要だ。特に専任のIT管理担当者がいない中堅・小規模企業では、「自社のサーバ資産を見直し、どこに、どのサーバが、どんな用途で利用されているのか棚卸しし、移行の計画を立てる」といった作業を独自に行うのは困難だろう。間違った手法で移行すれば、ITシステム全体が停止する危険性もある。
泓氏によると、過去には顧客から「サーバをリプレースしたらマシンルームの電源が落ちた」との相談があったという。最新のサーバマシンは、省エネ性能は向上しているものの、電源容量は増加しているケースが多い。このようにサーバそのものの置換だけでなく、配慮すべき点は設置環境などにも及ぶ。
さらに同社はNECの販売店やそのほかパートナーが販売したサーバマシンのシステム構築なども手掛けるうえ、マルチベンダー環境にも対応しているとのことだ。 泓氏は、「われわれは、ITシステムを利用しているお客様のサポートを一手に引き受けています。特にITシステムの保守・運用においては長年の実績があり、お客様がシステムを効率よく最大限に活用できるよう総合的なサポートを行っています。ここで培ったノウハウはサーバの移行において、必ずお客様のお役に立てるはずです。無用なトラブルを回避するためにも、サーバの移行で悩んでいたら、ぜひ相談いただきたい。我々には成功も失敗も含めた、豊富なノウハウと知見が蓄積されています」と力を込める。
