今と未来のクラウドセキュリティを読む 第2回 「これから10年のクラウド活用で必要となるセキュリティ対策」

クラウドの活用が進み、データを活用したビジネスへのニーズが高まってきた。政府も「世界最先端IT国家創造宣言」を策定するなど、IT活用を成長戦略の1つにしている。これからクラウドはどう進み、どんなリスクが生まれてくるのか。前回に続く今回は、ディアイティ クラウドセキュリティ研究所所長 河野省二氏と、ニフティのクラウド事業部 事業部長代理 兼 クラウドインテグレーション部長の実宝康人氏クラウド事業部 モバイル・IoTビジネス部 課長の市角栄康氏に、クラウドの将来像とセキュリティについてお話を伺った。
ニフティ
クラウド事業部 モバイル・IoTビジネス部 課長
市角栄康氏
ディアイティ
クラウドセキュリティ研究所 所長
河野省二氏
ニフティ
クラウド事業部 事業部長代理 兼 クラウドインテグレーション部長
実宝康人氏

可能性が広がるIoTを使った新サービス

──世界最先端IT国家創造宣言では、新たなIT利活用環境の整備やビッグデータ利活用による新事業・サービスの促進、ITを利活用した安全・安心・豊かさが実感できる社会の実現などが謳われています。それらに関連した取り組みを何か行っていらっしゃいますか。

河野氏:最近ですと、電力事業者が提供するスマートメーターの利用におけるセキュリティガイドライン策定などに携わりました。みなさんの家庭に既存のメーターの代わりにスマートメーターを設置して、ネットワークを通じて電気料金を計測するもので、全国で8000万世帯に配布される予定です。いわゆるIoTの取り組みの1つです。物理的デバイスを使うことから、米国では「サイバーフィジカルシステム」とも呼ばれています。

市角氏:ニフティではIoTのサービスの1つとして家庭の室内環境を外から見守る「おへやプラス」があります。宅内に機器を設置してスマートフォンアプリから室内の温度や湿度を見たり、エアコンの操作ができます。離れたところに住む高齢者を見守ったりすることが目的です。

河野氏:スマートメーターやニフティさんのおへやプラスのように、デバイスをネットワークにつないで、新しいサービスを提供する動きはどんどん増えていくと思います。その中で、クラウドはどういった役割を果たすのか、検討すべきリスクは何かといったことを考えておく必要があります。ところで、ニフティさんは最近、IoTに関するセンターを設立されましたが、どういったものなのでしょうか。

市角氏:2015年7月に開設した「ニフティIoTデザインセンター」ですね。IoTサービスを開発、提供したいと考える企業を専属エンジニアが支援するサービスです。このサービス専属のエンジニアチーム「ニフティIoTラボ」を組織し、企業が持つさまざまなレベルの要望や条件に合わせてソリューションを提案し、IoT化のアイデアをスピーディーに具現化していきます。

ディアイティ 
クラウドセキュリティ研究所所長河野省二氏
ディアイティ
クラウドセキュリティ研究所 所長
河野省二氏

河野氏:企業がIoTを使った新しいサービスの立ち上げを支援するというサービスですね。具体的な内容はどういったものになりますか。

市角氏:大きく、アイデアデザイン、アプリケーションデザイン、システムデザイン、プロトタイプ作成の4つのソリューションからなっています。相談は無料で、提供ソリューションに応じて、要件定義や設計の費用、開発に必要なクラウドサービスの利用料などが発生する仕組みです。今は、自社製品を持つメーカーがネットワークを使った新しいサービスを提供したいといったケースでご相談を受けることが多いですね。ニフティはISP、コンテンツプロバイダー、クラウドプロバイダーとしての実績があります。そこでえた知見やノウハウを新サービスづくりに生かしています。

IoT時代にクラウドが果たす役割とは

提供:ニフティ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2016年4月21日
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