Groksterに対する最高裁の判決は、合法的なP2Pサービスの長期的な成長を促進させる

株式会社データリソース

2005-07-21 16:30

米国の調査会社パークスアソシエイツ社によると、デジタル著作権管理(DRM)のコントロール機能をP2Pネットワークに追加すれば、両者にとって目標達成になる。Groksterに対する最高裁の判決によってコンテンツ業界はP2Pオペレータに対して大きな影響力を持つようになったが、P2Pネットワークにより多くの合法のコンテンツ配信を催促する絶好のビジネスチャンスになるという。
パークスアソシエイツ社の報告によれば、2005年6月27日、米国の最高裁判所はGroksterが提供するピアツーピア(P2P)サービスを満場一致で否決し、今後のピアツーピア(P2P)サービスの成長の枠組みを確保した。

<図:Online Media Download>

MGMスタジオなど対Groksterなどの企業の案件において、最高裁はGroksterやStreamcastネットワーク等のP2Pネットワーク企業が著作権侵害を誘発した場合、法的責任が発生する可能性があるという判決を下した。

「この判決は短期的にはコンテンツ業界に有利だが、長期的にはどちらともいえない」とパークスアソシエイツ社の調査アナリストで、調査レポート「デジタルライツ:コンテンツ所有権と配信」の著者のHarry Wang氏は言う。「これまでもP2P技術は法律による規制に対して非常に適合能力が高かった。この新しい判決によっても、ビジネスモデルを適応させて訴訟を避けるためにP2Pネットワークを変化させていくだろう。」

Wang氏は、近い将来コンテンツ業界がこの法律上の勝利を利用してGroksterに対抗しP2Pネットワークのような多くの情報提供をおこなうようになるだろうと考えている。

「Groksterは、かつてのベンチャー企業Napsterから得た教訓に基づいた第2世代のP2Pサービスである。法廷の判決は概してGroksterの現在の広告に裏付けられたビジネスモデルを禁止しているが、P2Pネットワークは単に広告収入に基づくものではない、新しく合法的で、コンテンツ業界の侵入を閉ざす新しいモデルを試みるようになるだろう」とWang氏は言う。

ビジネスモデルの一例として、コンテンツ業界とP2Pプロバイダの協力が挙げられる。コンテンツ配信におけるP2Pの効率を向上させることにより、コンテンツプロバイダはP2Pサービスと技術の法的な抜け道を提供すると同時に新しい収益の流れを作り出せる。

「デジタル著作権管理(DRM)のコントロール機能をP2Pネットワークに追加すれば、両者にとって目標達成になる。この判決によってコンテンツ業界はP2Pオペレータに対して大きな影響力を持つようになったが、P2Pネットワークにより多くの合法のコンテンツ配信を催促する絶好のビジネスチャンスでもある。
簡単に言うと、Groksterは最高裁の判決を切り抜けられないかもしれないが、P2P技術は存続する。両者がGrokster後の時代で成功を収めるためには、ビジネス上の関係を築き、長所を生かして、本当に効率的なデジタルコンテンツの配信を実現しなければならない」とWang氏は言う。

パークスアソシエイツ社の調査レポート「デジタルライツ:コンテンツ所有権と配信(Digital Rights: Content Ownership & Distribution)」は、デジタル著作権管理(DRM)業界の重要な課題、技術、プレイヤーについて深く考察している。さまざまな投資家の関心事項を分析し、さまざまな技術を調査して、現在のDRM対応のコンテンツ流通モデルを考察し、今後のDRM導入傾向の実態を記載している。また、DRM業界の主要プレイヤーのプロファイルを提供し、最近行った一次調査の消費者データを記載している。


◆調査レポート
デジタルライツ:コンテンツ所有権と配信
Digital Rights: Content Ownership & Distribution
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◆パークスアソシエイツ社について
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