シーメンス、製品開発に大変革をもたらすエンド・ツー・エンドのアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションを発表

シーメンスPLMソフトウェア

2016-10-28 00:00

・パフォーマンス重視の設計の自動最適化から高度な3Dプリンティングまで、 アディティブ・マニュファクチャリングプロセス全体を統合する世界初のソリューション ・コンバージェント・モデリングとトポロジー最適化技術によって ジェネラティブ・デザインを可能にして、パフォーマンスと3Dプリンティングの要件を 最適化した有機形状の部品製造を実現 ・設計からエンジニアリングシミュレーション、製造までデータ変換を一切行わずに 使用できるスマート製品モデル ・すべての形状要素を編集できるため、大幅なコスト削減と製品パフォーマンスの向上を 実現し、数多くの業界の製品開発に大変革をもたらす
シーメンスのビジネスユニットであるシーメンスPLMソフトウェアは、急成長を遂げている革命的なアディティブ・マニュファクチャリング技術のポテンシャルをフルに引き出す新しい包括的なソリューションを発表しました。この新しいソリューションは2017年1月のリリースを予定していますが、設計からエンジニアリングシミュレーション、デジタル・マニュファクチャリング、データおよびプロセス管理までカバーする統合ソフトウェア・ソリューションとなります。なかでも、3Dプリンティングとして知られる最先端のアディティブ・マニュファクチャリング技術の利点を思う存分活用することができます。またこの統合ソリューションでは、アプリケーション間やプロセス間でデータ変換を一切行わずにすべてのフェーズを通してスマート製品モデルを使用することができます。さらに、トポロジー最適化技術によってジェネラティブ・デザインの自動化を可能にして、人が思い描くのも難しく、また従来の製造手法では製造が現実的でないか、または不可能な有機形状の製造を可能にします。これら技術がシーメンスの新しい高度なアディティブ・マニュファクチャリングソリューションに組み込まれたことで、すべての形状要素を編集して、最適なパフォーマンスを低コストで追及することができます。加えて、こうして最適化された形状の部品を3Dプリントすることで、アセンブリ内の部品点数を減らし、軽量化と同時に強度を高めることができます。これにより、自動車、航空宇宙、医療機器などの業界はドラマチックな価値を創出することができます。

CIMdataのエグゼクティブ・コンサルタントのDr. Ken Versprille氏は、「シーメンスPLMソフトウェアは、従来の設計手法や製造手法をベースにしていては考えも及ばない、機能的に最適化されたジオメトリを作成できるソリューションを開発して、アディティブ・マニュファクチャリング技術の限界を押し上げようとしています。これまで解決できなかった設計や製造上の課題も、こうした新しいソフトウェアと技術なら実に簡単に解決できるようになります。シーメンスPLMソフトウェアは、テクノロジーをエンド・ツー・エンドにどのように適合させればいいかについて明確なビジョンを持ち、そのビジョンを要所・要所で実現して、業界を牽引しています」と述べています。

これまで設計者は、もっぱら従来通りの生産技術を使って部品を製造していくことに慣れされており、創造性やイノベーションの限界にぶつかっています。今日、型押し、成型、鋳造、マシニングのいずれかの手法で部品が製造されています。しかし、シーメンスは部品の設計と製造にまったく新しい手法を設計と製造エンジニアに提供することで、次世代のものづくりのあり方の再考を促します。強度重量比を大幅に向上させたユニークでパフォーマンスに優れる設計を作成して、さらにその設計のパフォーマンスを高度な統合エンジニアリングシミュレーション解析技術で予測することができます。大変革をもたらすこの新技術は設計・製造イノベーションを加速させます。

シーメンスの顧客でアディティブ・マニュファクチャリング技術のイノベーターであるHoedtke GmbH & Co. KGのCEOのJoachim Hoedtke氏は、「アディティブ・マニュファクチャリングを名実ともに工業生産プロセスに持ち込むには、設計から製造、自動化、機械性能の制御やモニタリングも含め、シームレスなデジタル統合を図る必要があります。シーメンスはアディティブ・マニュファクチャリングにフォーカスした複数のソフトウェア・ツールと新技術を組み合わせて、製造業がその目標を達成できるよう支援しています」と述べています。

シーメンスのこの新しいアディティブ・マニュファクチャリングソリューションには、統合CAD/CAM/CAEソリューションのNX(TM)ソフトウェア、信頼性の高いシミュレーション・ソフトウェアとテスト・ソリューションからなる新しいimcenter(TM)ポートフォリオ、世界で最も広く使用されているデジタル・ライフサイクル管理システムのTeamcenter(R)ソフトウェア、そして製造の実行と自動化で高く評価されているシーメンスの製造オペレーション管理(MOM)ポートフォリオに含まれているSIMATIC IT Unified Architecture Discrete ManufacturingとSIMATIC WinCCが実装される予定です。

このソリューションでジェネラティブ・デザインの自動化を可能にしているのが、コンバージェント・モデリングとトポロジー最適化の最新技術です。コンバージェント・モデリングは、NXの最新バージョンの発表時にも触れた技術ですが、これまでにないまったく新しい技術で、3Dプリンティング用に最適化された部品の設計、設計プロセス全体のスピードアップ、リバース・エンジニアリングをさらに効率化するスキャン・ツー・プリントを実現します。それはファセット、サーフェス、ソリッドの組み合わせからなるジオメトリ操作を、時間のかかるデータ変換を不要にして大幅に簡素化するまったく新しいモデリング・パラダイムです。もうひとつの最新技術であるトポロジー最適化は、振動、流体力学、熱伝導などのマルチフィジックスのパフォーマンス解析を行いながら部品の設計と最適化を実行する反復プロセスを自動化します。さらに、シミュレーション機能と予測型エンジニアリング機能が統合されているため、製造可能性について設計を評価して、アディティブ・マニュファクチャリングに最適化された設計を実現し、自信を持って次のプロセスに進めることができます。

これら2つの最新技術の他にも、シーメンスはメタル部品とプラスチック部品の両方に対応する新しい3Dプリンティング・ソリューションも導入します。このソリューションは、設計からシミュレーションまで同一のスマート製品モデルを使用して、設計変更の自動化とプロセス全体の効率化を可能にします。また、粉末溶融結合法によるマルチジェット3Dプリンティング用に部品の準備もサポートします。メタル部品の3Dプリンティングに対しては、NX上でレーザ・メタル・デポジションやNCプログラミング用にモデルを準備することができます。これには、単一の工作機械環境内にメタル・デポジションとサブトラクティブ法が共存するハイブリッド・アディティブ・マニュファクチャリング用の工作機械のシミュレーションも含まれます。また、プラスチックや炭素繊維強化ナイロンなどの押出材に対しては、新しい熱溶融積層法(FDM)プログラミング技術を開発し、現在フィールドテストが行われています。プリント後の部品に対してもNXの同じ統合システムを使って、サポートの除去、精密切削加工、その他加工や検査の直感的なプログラミングなどのポスト・プリンティングのNC操作を実行できます。

シーメンスPLMソフトウェアのプレジデント兼CEOであるTony Hemmelgarnは、「これは次世代のマニュファクチャリング技術のほんの始まりに過ぎません。シーメンスは、特にアディティブ・マニュファクチャリングの工業化を目的に開発したコンバージェント・モデリング、トポロジー最適化、3Dプリンティングなどのツールを用いてエンド・ツー・エンドのプロセスを最適化するソフトウェア技術の提供に注力しています。シーメンスは引き続きイノベーションに投資し、テクノロジー・パートナーと協働して、製造部品の3Dプリンティングを現実のものにするアディティブ・マニュファクチャリング技術を大きく前進させる新しいソリューションを開発していきます」と述べています。

シーメンスPLMソフトウェアのアディティブ・マニュファクチャリング技術の詳細については、
www.siemens.com/plm/additivemanufacturing をご覧ください。

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットで、PLM(製品ライフサイクル管理)とMOM(製造オペレーション管理)のソフトウェア、システムおよび関連サービスにおいて世界をリードするグローバル・プロバイダーです。これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供し、1,500万ライセンス以上のソフトウェアの販売実績を上げています。米国テキサス州プラノを本拠地とし、数多くのお客様と協働して各種産業向けソフトウェア・ソリューションを提供しています。これによりお客様がイノベーションを実現し、世界中で競争優位性を常に確保できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する
詳細はwww.siemens.com/plm にてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2015年9月30日を期末とする2015年度における売上は756億ユーロ、営業利益は74億ユーロでした。2015年9月末現在の全世界の社員数は348,000人です。
シーメンスに関する詳細はwww.siemens.comにてご覧いただけます。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの登録商標です。
NX、SimcenerおよびTeamcenterは、米国およびその他の国におけるSiemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]