エンドポイント・セキュリティ製品のパフォーマンスとTCO ~カタログだけではわからない「真のスペック」とは
セキュリティ対策ソリューションは、実際に導入してみないとパフォーマンスや管理・運用していく上での手間やコストがわかりづらい製品といえます。そこで、より実環境に近い状態でのパフォーマンスとトータルコストについて、第三者機関にテストを依頼しました。ここではその結果をトピックで紹介しましょう。なお、詳細なテスト結果はホワイトペーパーとしてダウンロードが可能です。
パフォーマンス比較とTCO比較、その結果は?
社員個々のパソコンを保護するエンドポイント・セキュリティ対策。これを実施していない企業はまずないだろう。エンドポイント・セキュリティには多くのソリューションがリリースされているが、実環境におけるパフォーマンスや、管理・運用していく上での手間やコストは、実際に導入してみないとわからないのが現状だ。
エンドポイント・セキュリティ対策は、業務に影響を与えず脅威を未然に防ぐことはもちろん、管理や運用に手間がかからないことが理想といえる。そこでトレンドマイクロでは、パフォーマンス比較とトータルコスト(TCO)比較の2種類のテストを行った。テストは第三者機関であるITRに依頼し、公平な立場で他社製品との比較テストを実施。 ここではテスト結果のトピックをまとめてみよう。
■パフォーマンス比較
まずはパフォーマンス比較だが、「セキュリティソフトをインストールしたらパソコンの動作が遅くなった」などとよく言われる。そのパソコンの動作に関わる5種類の項目について、同一の環境で7種類のセキュリティソフトのパフォーマンスを計測した。なお、トレンドマイクロは「ウイルスバスター コーポレートエディション 10.0(以下、Corp.10.0)」を使用している。
テストの結果、Corp.10.0は「手動検索の所用時間」では2位、「平均CPU占有率」では4位だったが、「メモリ使用量(最大値)」「OS起動時間」「常駐プロセスのメモリ使用量」では、すべて1位となった。なおCorp.10.0は、NSS LabsとAV-Testという外部の検証機関が独自に実施した「真の防御力を調べる」テストで連続1位を獲得しており、さまざまな脅威から保護できることも実証されている。パソコンでの業務に負荷を与えず、最高のセキュリティを実現しているのだ。
■コスト比較
コスト比較では、パソコンユーザー数1,000名という準大手規模の製造メーカーを仮想企業と設定し、パソコンのリプレースに併せてエンドポイント・セキュリティ製品を新たに導入するとのシナリオに基づいて、対策にかかるトータルコストを3年のスパンで算出した。こちらはCorp.10.0を含む6社の製品が調査対象。ハードウェアは共通としているため、ソフトウェアの費用と運用における作業工数が製品の差になる。
作業工数の算出には、製品の持つ機能を調査し、その有無によって想定される作業工数を割り出すというユニークな手法が採用された。具体的には、今回の比較対象製品について約100項目にわたって詳細な機能比較を実施し、その中から作業工数に大きく影響すると思われる10の機能を選び出した。そして、SI企業へのヒアリングなどを通じ、各機能を持たない製品を導入した場合にどの程度の追加作業が必要になるかというパラメータを設定した。
コスト比較の結果では、トレンドマイクロのCorp.10.0は、導入時は4番目とややコスト高だが、1年後からは6製品中もっともコストが低くなっており、2年目、3年目とその差が徐々に開いていくことが明らかになった。3年間のトータルコストの比較では、最も近しい製品との間でさえも約230万円、最も割高となった製品との間では実に500万円近い差違が生じた。500万円の差がいかに大きいかは、今さら述べるまでもないだろう。
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