後藤康成の戦略
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セキュリティはルール、人、テクノロジで対策を
技術から始めない、ソーシャルエンジニアリングへの対策を
セキュリティ対策といえば、暗号化技術を応用したシステムやファイアウォールなどのテクノロジに対しての投資を想像しがちであるが、単純にテクノロジ製品だけに投資し頼るのは危険である。僕らフィードパスではこの点に十分留意してセキュリティ対策およびIT投資を行っている。
情報漏洩対策を実施する際は「ソーシャルエンジニアリング」による情報漏洩に対する認識を持つべきである。「ソーシャルエンジニアリング」とは、テクノロジでは簡単に解決できない人(ソーシャル)による手口である。
例えば、ゴミとして廃棄された物の中から目的の情報を取得する行為である「トラッシング」。ディスプレイ等に張り付けた付箋紙に記入してあるパスワードを見る「のぞき見」。システム管理者や上司になりすまして、従業員からパスワードを入手する「なりすまし」などである。これらソーシャルエンジニアリングを含む情報漏洩対策として以下の対策を実施している。
ルール決め
社内での情報取り扱いに関するルールを決める必要がある。このルール決めは、業種や事業などにより異なるが、業務プロセスの進行に大きな影響を与えないルールを決め、そのルールに従うことにより情報セキュリティレベルを維持する。
オフィスへの入退出管理はモチロンのこと、例えばパスワードは10桁以上のランダムな英数、スクリーンセーバーにはパスワードロック。書類を破棄するときは必ずシュレッダーを利用する――このような日常的な業務プロセスにおけるルール決めは十分な情報漏洩対策となる。
人(従業員)への教育
実のところ情報漏洩事故のほとんどは人のミスが原因となっている。情報セキュリティ事故を未然に防ぐことを目的として、従業員教育を行うことが重要である。
従業員に対する教育は最新セキュリティ関連のテクノロジなどについて教育するのではなく、情報セキュリティ事故が及ぼす影響について十分に理解してもらうために、これまでの情報漏洩事件などをケーススタディとして定期的に実施する。
テクノロジ
そして、人ではできない対策についてテクノロジの力を借りるのである。このテクノロジへの投資は「守るべき情報資産」にあった適切なIT投資を行うことが重要である。事業規模やサービスに求められるセキュリティにマッチしない高額なセキュリティサービスや製品への過剰投資は禁物であり、求められるセキュリティをしっかりと見極め適切な投資を行う必要がある。
「ルール決め」「人(従業員)」「テクノロジ」――この3つの対策を施さないと情報漏洩対策は万全とは言えない。
後藤康成(フィードパス株式会社 取締役 CTO)
シリコンバレー・ベンチャーを経て2000年ネットエイジ入社。ネットビジネスのインキュベーション案件およびテクノロジー投資案件などを担当。技術開発担当取締役、ngi group執行役CTOを歴任。
2005年クラウドにビジネスアプリケーションを提供するフィードパスを設立する。Zimbraの日本市場展開、feedpath Calendarなどを担当。
著書に「Web2.0 BOOK」(インプレス、共著)など。自身のブログはBlogot、Twitterアカウントは feedpath。
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セキュリティはルール、人、テクノロジで対策を
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BitLockerで解決できる課題、できない課題
セキュリティ対策の基本は、「ヒューマンミス」による管理ミスを無くす体制を作ることが最も重要だと考えています。情報漏洩問題が発生しているほとんどの要因は、人によって引き起こされている...(続きを読む)
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忘年会シーズンのセキュリティ対策
子供が大きくなり、移動に時間がかかるようになったため(一緒に歩いていると彼はすぐに道草をするんです……)、子供乗せタイプの電動自転車を購入しました。一緒に購入したのはそう、子供用のヘルメットです。このように、家庭の父親や母親は我が子のこととなると事故を想定して一生懸命なのに...(続きを読む)
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添付ファイルのパスワード、どうやって伝えていますか?
Windowsのファイル暗号化技術には、EFS(暗号化ファイルシステム)、AD RMS(Active Directory Rights Management Services)、BitLockerドライブ暗号化(BDE)、BitLocker To Goの4種類がある。しかし、残念ながら筆者はどれも日常的には使っていない。
BDEはPCの盗難や紛失リスクに対して極めて有効なソリューションを...(続きを読む)
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個人情報を含むデータをどう管理するか
私にとって大切な保護すべきデータは、これまでに書き貯めた原稿と顧客関連情報の2種類に大別できます。前者は立派な財産ですし、うっかり流出させると信頼を失う後者も重要です。これらのデータは、日に数回行う自動バックアップにより、慎重に保管しています。
しかし、それは仕事場での話。外出する機会...(続きを読む)
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携帯電話のパスワードは4文字という事実
フリーランスでライターの仕事をしていると、「致命的」な情報漏洩につながるようなデータは多くはない。もちろん、交換した名刺のデータ、メール、公開前の商品情報といった、個人情報や機密情報はあるので、きちんとした管理は必要だ。
まず怖いのはマルウェア。基本的なセキュリティ対策...(続きを読む)
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企業は「個人情報を紛失したが暗号化しているので大丈夫です」といえるか?
できるだけ個人情報を集めない、持ち歩かない、というのが私自身が心がけているセキュリティ対策です。それから、ネットバンクへのアクセスは自宅の有線LANでつながっているPCからのみ、3台使っているPCのアンチウイルスソフトはすべて別のものにする、なんてこともしています。
似たようなことは企業のセキュリティ対策にもいえる...(続きを読む)
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投資会社ジャフコの厳秘情報はどのように守られているか?
ジャフコでは、USBメモリなどの外付けストレージは原則読み取りのみ。加えてメモリに書き込みの際は全て暗号化しています。PCへのソフトインストールおよびウェブメールのアクセスも原則禁止です。また、社内から社外向けメールの添付ファイルに関しては、全て自動で暗号化を実施しています。厳秘情報を扱う頻度が高いため...(続きを読む)
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情報の「量」を適切に管理すること
まず、情報やデータを増やさないようにしています。たとえば、顧客から預かる情報は、必要な情報のみに限定し、適切に破棄しています。また、ファイルのコピーを減らし、作業するコンピュータとサーバにのみ保存するように...(続きを読む)
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“根性”によるセキュリティ対策からの脱却
セキュリティ対策には大きく分けて、人系とテクノロジ系があります。人系とは、人の行動、セキュリティポリシーなどの社内ルール、などのこと...(続きを読む)
こちらでは、読者から寄せられた意見をピックアップして紹介します。
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PCはワイヤーで固定し、HDDは暗号化している。持ち運び可能な媒体は暗号化ファイルを記録しノートPCと同じく移動の際も肌身離さず携帯するようにしている。
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>これらの経験から今後、企業に求められる情報漏洩対策としては、定めたルールを「自動化」できるような対応を実施していく必要があると考えております。
細かい部分への意見となりますが、IT業界では、ここ数年少々偏屈的ともいえるぐらいに、情報漏えい対策のシステム化が進んでいると思います。
ただ、どちらかというと極端に偏屈的に自動化したため、人のほうが慣れてくる面もあると思います。必ず出る確認ダイアログも一日に十数回、年に何千回も見ていると、そのうちの何回かは何も考えずに反射的に「OK」をクリックしてしまう状況がでてくると思います。
確かにUSBの自動暗号や、許可されたUSBしかPCが認識しないなど本当の意味での完全な自動化は成功すると思います。
しかし、自動化の過程に人が介在する場合は面倒になりおざなりになるとそこがリスク発生点となってしまうと思います。
>「ルール決め」「人(従業員)」「テクノロジ」
確かに正論なのですが、やっぱり「人」がネックとなってきます。どんなに教育を施して、意識付けができたとしても日常業務における面倒な点はついつい”今回ぐらい”はという油断を生む温床となります。
以上、まとまりがありませんが完璧な自動化によるセキュリティ保護が達成できない現状では、インシデント発生リスクは絶えず存在していることを技術の普及と共に合わせて、リスクの存在も普及していくべきなのかなと思いました。
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