フォント

用語の解説

フォントとは

(font)
フォントとは、活字やコンピュータにおいて扱われる文字のうち、統一された書体や大きさの文字のセットのことである。
フォントは、単に字形の違いを指す「書体」と同じ意味で用いられる場合も多い。 コンピュータ用語としては、特に文字の表示形式などを示す語として用いられることが多い。 初期のPCやプリンタでは、文字はビットマップフォントと呼ばれる点(ドット)の集合によって表現された。 最初期に用いられていたフォントのサイズは8×8ドットでは、アルファベットや数字のみ表現可能であり、後に16×16ドットや24×24ドットのフォントサイズが登場したことにより、漢字のような複雑な文字も表現できるようになった。 ビットマットフォントは、ドット数の多寡にかかわらず、曲線部分にジャギと呼ばれるギザギザが表れたり、文字の拡大・縮小により字形が崩れたりする。 これに対して、アウトラインフォントと呼ばれるフォント形式は、文字の輪郭(アウトライン)を関数として記録し、演算によって描画することにより、ビットマップフォントの持つジャギや形崩れといった難点を解消している。 アウトラインフォントは、ビットマップフォントに比べて表示・印字などの処理に時間がかかるが、PCの処理性能の向上に伴い、一般的なPCでもアウトラインフォントが用いられるようになった。 これによって、PC上で表示・印字できるフォントの種類や大きさの自由度が格段に向上した。 アウトラインフォントの代表的な形式として、1984年にAdobe Systemsが開発したPostScriptを挙げることができる。 PostScriptは商業印刷などにおいて盛んに利用され、DTPの普及に貢献した。 また、1990年前後にAppleとMicrosoftによって共同開発されたTrueTypeフォントは、Mac OSやWindowsに標準的に搭載され、アウトラインフォントを一般ユーザーも利用できるものにした。 今日では、1996年にAdobe SystemsとMicrosoftによってTrueTypeの後継フォントとして共同開発されたOpenTypeも普及しつつある。 文字デザインの観点からは、フォントは等幅フォントとプロポーショナルフォントに分類することができる。 等幅フォントは、すべての文字の幅が均等なフォントである。 フォントのサイズが同じであれば、どのフォントでも1行当たりの文字数が同じになる。 一字一字が方形に近い日本語では栄えるが、文字によって横幅に大きな差のあるアルファベットや数字の場合、字間が開いて不自然に見える場合がある。 また、等幅フォントに対して、文字ごとに最適な文字幅がデザインされているフォントはプロポーショナルフォントと呼ばれる。 プロポーショナルフォントは、日本語を含めて多くの場合で見栄えが良くなるが、行ごとの文字数が不統一となり、横書き文書の場合は行の右端が不揃いになる。 HTMLやCSSにおいては、font要素を指定することで、書体や文字サイズといったフォント情報を調整することができる。

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