ストレージASPの市場が拡大している主な要因としては、セキュリティ機能の強化が挙げられます。これまでは、データを社外に預けることに対する懸念から、企業によるサービスの利用は抑制傾向にありましたが、現在では、各種セキュリティ機能、特にユーザーIDの管理、ユーザーのアクセス記録の保存機能などが追加実装され、安全性・確実性の面での安心感が生まれました。ストレージASPは、より高いセキュリティレベルを要求する業務プロセスに取り込まれることで利用が拡大しており、今後もその傾向は続くとIDCではみています。
IDC Japanストレージシステムズ リサーチマネージャーの鈴木 康介は、「2004年に成長の踊り場を経験したインターネット接続のオンラインストレージの成長率が再び上昇した。高成長を記録した2003年は、新規参入による影響が大きかったのに対し、2005年の成長はサービス歴3年以上のプロバイダーが業績を伸ばした。今後は、情報セキュリティや事業継続性の強化を目的とした利用も見込まれることから、市場は継続的に拡大するであろう」と分析しています。
(注)IDCでは、ストレージユーティリティ市場を、ストレージへのアクセス方法(接続タイプ)により以下の通り分類しています。
データセンター内接続:データセンターにホスティング、またはハウジングされているサーバーに対して、ストレージを必要な時に必要な容量だけ柔軟に提供するサービス。オンデマンドサービスとも呼ばれる。
インターネット接続:インターネット上にファイルを共有する場を提供するサービスでオンラインストレージとも呼ばれる。今回の発表では、「ストレージASP」としている。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ストレージユーティリティサービス市場 2005年の分析と2006年~2010年の予測」(J6030114)にその詳細が報告されています。本レポートでは、2005年の国内ストレージユーティリティサービスについて、サービスタイプ(プライマリーデータとバックアップデータ)別、接続形態(データセンター内接続とインターネット/リモート接続)別の市場動向の分析を行い、2006年から2010年までの市場規模予測を行っています。また、本レポートでは国内ストレージユーティリティサービス市場のサービスプロバイダーシェアを接続形態別に集計し、主要プロバイダー動向についてのプロファイルを解説しています。
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