フリースケール、富士通マイクロエレクトロニクス、アルファシステムズ、DLNAガイドライン対応リアルタイム・トランスコード機能付きデジタル・メディア・サーバ開発プラットフォームを提供

~第11回 組込みシステム開発技術展(ESEC)フリースケールとアルファシステムズのブースにてデモンストレーションを実施~

株式会社アルファシステムズ

2008-05-12 18:30

フリースケール・セミコンダクタ、富士通マイクロエレクトロニクス株式会社(本社:東京都新宿区西新宿2-7-1、代表取締役社長:岡田晴基)、株式会社アルファシステムズ(本社:東京都渋谷区渋谷2-17-5、代表取締役社長:池田直明)は、デジタルAV機器メーカーやPC周辺機器メーカー向けに、映像コンテンツのリアルタイムでのトランスコード(変換)を可能とする、DLNAガイドライン(注1)に対応したデジタル・メディア・サーバ(DMS:注2)の開発プラットフォーム(開発環境)(注3)を共同開発しました。 この開発プラットフォームは、2008年5月14日より東京ビッグサイトで開催される「第11回 組込みシステム開発技術展(ESEC)」にてデモンストレーションします。
映像や音声などのさまざまなコンテンツを蓄積し、家庭内の通信ネットワーク(家庭内LAN)に接続された各部屋の機器にそのコンテンツを配信するホームサーバの市場は、AVコンテンツを取り扱うデジタルAV機器間の相互接続の標準仕様であるDLNAガイドラインの浸透により、今後、拡大することが見込まれています。デジタルAV機器メーカーやPC周辺機器メーカー各社においては、DLNAガイドラインに対応したホームサーバ製品を早期開発することが課題となっています。

映像などのコンテンツを再生・視聴するデジタルAV機器であるデジタル・メディア・プレーヤ(DMP:注4)は、高解像度に対応したデジタル・テレビ(HDTV)、画面サイズの小さなポータブル・メディア・プレーヤなどタイプにより表示する解像度やフォーマットが異なります。このため、さまざまな形式の映像コンテンツを家庭内で一元管理するDMSはDMPにあわせ映像コンテンツをトランスコードし配信することが必要です。また、家庭内のネットワーク容量は限られているため、映像コンテンツの伝送のためには高いデータ圧縮をすることも必要です。

今回3社より提供するDMSの開発プラットフォームは、こうした課題を解決します。デジタルAV機器メーカーや PC周辺機器メーカーは、この開発プラットフォームを活用することにより、DLNAガイドラインに対応し、かつ、MPEG-2 HD (High Definition)の映像コンテンツをより圧縮率が高いH.264 HDまたはH.264 SD (Standard Definition)フォーマットへリアルタイムにトランスコードし保存・配信するDMSの早期開発を実現します。エンドユーザーは、本開発プラットフォームをもとに開発されたDMSがあれば、リビングにあるHDDレコーダに録画したHD解像度の地上デジタル放送のリッチ・コンテンツを、SD解像度にてお風呂テレビで視聴するといったことができるようになります。また、録画時にHDD等の保存容量を有効に活用することも可能です。

■DMS開発プラットフォームについて

今回発表した開発プラットフォームは、フリースケールの高速・高機能な通信プロセッサ「PowerQUICCⅡ Pro」と、富士通マイクロエレクトロニクスのMPEG-2からH.264への高効率な映像圧縮をリアルタイムに行なうトランスコーダLSI 「MB86H52」を搭載し、アルファシステムズのDLNAガイドラインv1.5に準拠したDMSアプリケーション「ADMS」を実装しています。

フリースケールの通信プロセッサ「PowerQUICCⅡPro」を搭載したリファレンス・ボード「MPC8349E-mITXE」は、ギガビットのLANスイッチ、USBハブ、ハードディスク・コントローラをシングル・ボードに搭載した、次世代ホームネットワーク機器向けリファレンス・ボードです。「PowerQUICCⅡPro」通信プロセッサはPower ArchitectureTMテクノロジに基づくe300コア(動作周波数533MHz)にギガビット・イーサネット、セキュリティ・エンジン等を集積した、高性能・高機能ながら低価格なSoCプロセッサです。

富士通マイクロエレクトロニクスはフルHD(1,920ドット x 1,080ライン)のMPEG-2映像データをH.264映像データに変換するトランスコーダLSI「MB86H52」、およびその開発キットである「MB86H52-RB」を提供します。「MB86H52」は株式会社富士通研究所(注5)独自の高画質技術により、入力されたMPEG-2映像データの画質を維持しながら、H.264映像データにトランスコードすることが可能です。開発キット「MB86H52-RB」はPCIブリッジを搭載しており、PCIバスからのMPEG-2およびH.264ストリームの入出力が可能です。またデコードされたベースバンド映像音声のHDMI出力や、HDMI入力からの映像音声をH.264にエンコードできます。

アルファシステムズのDMSアプリケーション「ADMS」は、標準化団体であるDLNA (Digital Living Network Alliance) ガイドラインv1.5に準拠したミドルウェアスタック「alpha Media Link SDK」に含まれるAPIを用いて開発されています。開発者はAPIを用いることで、DLNAガイドラインに対応した様々なデジタルAV機器と相互接続可能なホームネットワーク機器を開発できます。

■ESEC2008でのデモンストレーションについて

フリースケールとアルファシステムズは、2008年5月14日から東京ビッグサイトで開催される「第11回 組込みシステム開発技術展(ESEC)」における両社のブースにおいて、今回開発したリアルタイム・トランスコード機能付きデジタル・メディア・サーバの開発プラットフォームを用いたデモを行う予定です。MPEG-2 HDからH.264へのリアルタイム・トランスコード、ならびにMPEG-2 HDのままHDTVへ配信するマルチ・ストリーミングのデモを行う予定です。

・フリースケール・ジャパン ブース:東 30-50
・アルファシステムズ ブース:東 28-15

用語解説

(注1) DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドライン:
家電やPC、モバイル機器間の相互接続性を実現するための標準化団体であるDLNAが策定した機器間で共通化すべきフォーマットや接続手順などの仕様。
(注2) デジタル・メディア・サーバ(DMS:Digital Media Server):
DLNAガイドラインで規定されている、コンンテンツを保存・配信するデバイス。ハードディスク・レコーダやパソコンなどが該当。
(注3) 開発プラットフォーム:
製品を開発する際に必要となるハードウェア、ソフトウェアで構成されるベースモジュール。製品の早期開発を容易に実現させるための開発環境。必要に応じて部品や機能を追加することが可能。
(注4) デジタル・メディア・プレーヤ(DMP:Digital Media Player):
DLNAガイドラインで規定されている、コンテンツを再生するデバイス。デジタル・テレビやパソコン、オーディオ・システムなどが該当。
(注5) 株式会社富士通研究所:
代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市。

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