変容するコンピュータ環境--エンタープライズシステムの構築者が今すべきこと

企業で使用されるツールといえば、かつては高価なパッケージソフトウェアを購入するか、社内で開発するかであったが、近年、さまざまなソフトウェアが現場で採用されるようになり、企業のIT環境を変えつつある。

文:Gordon Haff(Special to CNET News.com)
翻訳校正:川村インターナショナル  2008年10月21日 20時06分

 しかし、電子メールやスケジュール管理機能を超え、最大の影響力を持つツールは、意外にも大規模なものや複雑に設計されたものではなく、「インスタントメッセージング」だった。インスタントメッセージングは、多くの場合、非公式に、コンシューマの領域から入り込んできた。実際、多くの組織で、今でも、エンタープライズ版ではなく、AOLやYahoo、Googleから無料で入手できるインスタントメッセージ機能が使用されている。

 現在注目を浴びている仮想化でさえ、ある意味ボトムアップ型の例といえる。仮想化が真の意味で広まった理由の1つは、小規模で局所的なITの最適化に役立ち、即座に見返りがあったことだ。「VMware」は、わずか1台か2台のサーバにインストールしただけで、すぐに利益を得ることができた。データセンター管理を再構築することもビジネスプロセスを変更することも不要だった。

 Dynamic ITと呼ばれる、次の段階の仮想化は、より慎重かつ段階的アプローチを必要とする実に広い概念だ。しかし、これは小さな規模でスタートを切った(この点で、データセンター規模でしか本当の意味での有用性を発揮しないような、現在盛んに宣伝されている多くの仮想化管理ソリューションとは異なっている)。

 こうしたすべてのその場しのぎ的な対応のマイナス面は、実は成長できないツール、あるいは、私的な使用からビジネスクリティカルな場面での使用へと移行する場合に必要な特性(たとえば、信頼性など)を備えていないツールになる可能性があることだ(「Twitter」を参照)。しかし、そのような警鐘をよそに、IT業界は、以前とは質的に異なるものになってしまっている。エンタープライズシステムの構築者には、まだやるべき業務がある。しかし、その業務のかなりの部分が、今や、ユーザーや各部門が独自に持ち込んだツールと統合されてしまっているのだ。

「The Pervasive Datacenter」 のバックナンバー

http://japan.zdnet.com/extra/green-enterprise/datacenter/story/0,3800089561,20381878,00.htm
変容するコンピュータ環境--エンタープライズシステムの構築者が今すべきこと
IBMのGreen Enterpriseへの取り組み