「Yahoo!リサーチ・モニター」のサブパネル情報を活用した ロケーションインテリジェンス(位置情報)のソリューション評価用データを公開

~花粉症の症状があると回答した人の調査情報を ロケーションインテリジェンス(位置情報)技術を応用して分析~

ピツニーボウズ・ソフトウェア株式会社

2009-05-21 13:10

■花粉症の症状があると回答した人は太平洋岸の大都市郊外に集中する傾向

ロケーションインテリジェンス(位置情報)のソリューションを世界各国で提供しているピツニーボウズ・ソフトウェア株式会社(以下、PBソフトウェア社)は、ヤフー株式会社が提供する「Yahoo!リサーチ」の「Yahoo!リサーチ・モニター」のサブパネル情報(※1)を、ロケーションインテリジェンス技術を活用して分析し、花粉症の症状があると回答した人の地理的分布状況を明らかにしました。分析の結果、花粉症の症状があると回答した人は全国的に広がりがあるものの、地域的な偏りが見られ、特に太平洋岸の大都市郊外において花粉症の症状があると回答した人の割合が高いことがわかりました。
今後、PBソフトウェア社では、「Yahoo!リサーチ・モニター」のサブパネル情報で提供されている金融、医療、消費財、住宅、ライフスタイルなどのさまざまな情報に対して同様の分析を実施する予定です。地域傾向を数値化した地理的データを法人向けに製品化する検討を行い、より精度の高いエリアマーケティングが実現できる環境を提供してまいります。


 分析結果は弊社Webを参照してください。
(リンク »)



1.分析の背景
 PBソフトウェア社はロケーションインテリジェンス(位置情報)技術を基礎とした企業情報の分析ソフトウェアやソリューションを企業向けに販売する事業を展開しています。企業情報から抽出した情報を地理的に分析して地域傾向を視覚化し、分布パターンを理解するとともに、エリアごとに有効なマーケティング施策を検討する材料として活用されています。このような分析を行う際に、国勢調査や家計調査などの統計情報が地域ポテンシャルを示す情報として活用されてきました。しかし、日々変動が激しい市場の実像を理解するには、内容的にも鮮度的にも満足が十分得られるものではありませんでした。
 一方、「Yahoo!リサーチ・モニター」では約89万人(※2)のモニターに対して、19種類のサブパネル(※3)、約160項目(※4)におよぶ調査を定期的に行っています。この情報は、調査対象者の属性を絞り込むために有効に活用されてきました。 今回、「Yahoo!リサーチ・モニター」のサブパネル情報を位置情報とともに分析することによって、消費者の最新の地域傾向を把握することが可能となり、医療および製薬業界におけるエリアマーケティングの精度が高まることを期待し、この時期、話題性の高い花粉症を
テーマにした分析を実施することとなりました。


2.分析手法と結果
「Yahoo!リサーチ・モニター」内の患者パネルの340,517人うち、「最近1年間に花粉症の症状を経験した」と回答した人を対象に地理的に分析しました。市区町村、町丁目単位という2段階での集計を実施し、モニター数が十分に確保できない一部のエリアについては、空間的な補間処理を行い完全化しました。このデータを位置情報活用ソフトウェアのMapInfo Professional v9.5に読み込み、主題図を作成しました(別紙資料参照)。まず、都道府県単位および市区町村単位で全国的な傾向を見ると、北海道では平均すると10%程度、九州ではおおむね20%未満のエリアが支配的で花粉症の症状があると回答した人の割合が低い一方、関東から東海にかけての本州中央部では花粉症の症状があると回答した人の割合が特に高く、30%以上であることを示すエリアも目立ちます(図1参照)。
関西地方も大都市が集中する地域ではありますが、関東地方に比べれば花粉症の症状がある人の割合が低く、花粉症の症状があると回答した人は関東地区に多く見られる地理的分布を示しています(図2・3参照)。この地理的分布の要因としては、スギ花粉の供給域である本州中央部脊梁山脈の森林地帯とこの季節の北西方向からの卓越風との位置関係が連想できそうです。さらに、町丁目単位で関東地区を見てみると、都心部よりもむしろ郊外の田園地帯で高い割合を示す地域が目立つようです(図4参照)。これらの高い割合の地域が、林野庁が示すスギ花粉発生源対策重点区域(※5)との地理的類似性が認められる点も興味深い点です。


3.今後の展開
 今後、PBソフトウェア社は、「Yahoo!リサーチ」が提供する「Yahoo!リサーチ・モニター」の花粉症の症状があると回答した人以外のサブパネル情報についても、地理的分析を通じて地域的傾向を示すデータを作成し、内容を精査しつつ以下のような各ジャンルにおいて、製品化に向けた検討を継続してまいります。 本研究により、より鮮度と信頼度の高いエリアマーケティング分析を幅広い業界において可能にすることを目指します。


●金融ジャンル
・世帯ごとの金融資産の保有額および金融商品・加入保険などの種類
・口座を保有する金融機関および証券会社、保険会社、クレジットカード
●消費財ジャンル
・自動車の保有状況、購入形態、メーカーおよび車種、ボディタイプおよび排気量
・各種家電の保有状況
・パソコンのスキル
・携帯電話の利用キャリア、保有機種
・購入した化粧品のメーカーおよび化粧品の種類別金額、購入場所、購入時の情報源
●医療ジャンル
・最近1年間に経験した病気・症状と診断経験の有無
●住宅ジャンル
・住宅購入経験と購入希望、リフォーム経験と予定時期
・自宅に導入済みの住居設備(オール電化、床暖房、ソーラー発電等)の有無
●ライフスタイルジャンル
・飼っている犬および犬種、飼っている猫および猫種
・最近3ヶ月以内の結婚、妊娠、子どもの誕生、引越、旅行経験(海外および国内)などの有無
・最近3ヶ月以内に行った趣味・購買活動



(※1)  Yahoo!リサーチ・モニターを対象に、予備調査(スクリーニング調査)なしでターゲットを的確に選び出すことができる調査パネルです。
(※2) 2008年12月末日現在の「Yahoo!リサーチ・モニター」のモニター数です。
(※3) 2008年12月末日現在のサブパネル数です。
(※4) 2008年12月末日現在の調査項目数です。
(※5) 今後の花粉発生源対策の推進方策について~花粉発生源対策プロジェクトチーム検討報告~(林野庁)を参考としました。


※本研究は、PBソフトウェア社が主体となって実施しているものです。研究内容についてのお問い合わせは、PBソフトウェア社までお願いいたします。
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