Khosla氏は「今後15年ほどの間に、自動車の出荷台数は世界全体で10億台になるだろう。その10億台の自動車のうち80%が低炭素テクノロジによるものとなり、走行距離1マイルあたりの炭素消費量が80%削減されるまで、問題が解決されたとはいえない。それ以外はままごと同然だ」と述べている。
同氏が風力発電や太陽光発電を「ままごと」とみなすのは、貯蔵なしで、電力生産量のごく一部、5%から15%を占めるにすぎないからである。
太陽光発電や風力発電はその断続性により、貯蔵技術の飛躍的な進歩がなければ、ピーク時に「ベースロード」電力を供給するものとなることができない。
「必要なのは、ベースロードの石炭に代わるものだ。技術で克服できなければ、競争力があるとはいえない」と、24日に語った。
環境保護論者のお気に入りである電気自動車も、温室効果ガスを大幅に削減するとは思えない。コスト面で問題があり、インドや中国の消費者には手が届かない価格--同氏の言うところの「チンディア(Chindia)」価格--を上回っているからである。
「現在の電池産業は、自動車の大規模なハイブリッド化の推進に貢献するとは考えられない」
Khosla氏は、電気自動車の開発を支援し、電池メーカーやその他の関連技術に投資してきたと述べた。今後は、バイオ燃料と電気自動車の改良型が競合すると予想している。
「自動車に、ハイブリッド技術とフレキシブル燃料技術(エタノールとガソリンの併用が可能)を融合させてはいけないという理由はない。この2つが競合する様子を見てみたい」
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