効率的なサーバ統合を実現するサーバ仮想化に最適なプラットフォームNECのSIGMABLADE

SigmaSystemCenterによる自動省電力運転

　また、仮想化ソフトウェアと高度に連携することで、負荷の分散や使用するリソースを平準化できるのも大きな特長だ。

　「VMwareには、VMotionという仮想環境を即座に移動できる管理ツールがありますが、VMwareだけ入れた場合は、管理者が手動でVMotionを操作しなければなりません。しかし、SSCを利用すれば、人が介在する行為をすべて自動化することができます。たとえば、物理サーバの負荷が高いと検出したときに、仮想サーバの一部を別の物理サーバに自動的に移動することが可能です」（谷長氏）

SSCを搭載しているVMwareとの連携機能によって省電力運転が可能となる。
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　このようなリソースを平準化する機能は、実は“エコ”にもつながるものだ。

　「通常、物理サーバは業務処理の負荷が最大の場合を想定して導入されており、その物理サーバは、処理の負荷が小さいときでも常に電源ONの状態で高負荷に備えます。それがSSCでは、すべての仮想サーバが正常に稼働し、なおかつ物理サーバに余剰のリソースがあったとき、一部の物理サーバの電源をオフにすることができます。これによって、システム全体の省電力化を実現しているのです」（谷長氏）

仮想化を支援するハードウェアの機能

　このように、仮想化に最適なSIGMABLADEだが、さらに仮想化を強力に支援する新しいブレードが5月20日に発表された。

NECでは仮想化ソフトウェアVMware® ESXi 3.5をメモリ上に組み込んだブレードサーバを発表した。
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　SIGMABLADEには、内蔵ストレージを搭載しない、外部ストレージ接続専用ブレードをラインアップしているが、このブレードに仮想化機能をあらかじめ組み込んだモデルが追加された。このブレードは、VMwareが先ごろ発表したエンベデッド専用のハイパーバイザ型仮想化ソフトウェア「VMware® ESXi 3.5」をフラッシュメモリに組み込み、電源投入と即時に仮想化機能が稼働するというもの。

　通常ハードディスクが取り付けられている部分をメモリスロットに置き換え、最大48GBのメモリを搭載できるようになっており、メモリ搭載量に比例して性能が向上する仮想サーバ環境には最適だ。

　また、このVMware® ESXi 3.5組込ブレードと100V対応の静音電源、UPS、ストレージまで全てを13Uラックにまとめ、コンパクト収納が可能になる。中堅規模ユーザにとっても仮想化を導入しやすくなるはずだ。

コンパクトに収納可能なSIGMABLADE-M
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　なお、NECはSIGMABLADEとSSCによるシステムの普及を推進するために、販売パートナー向けのセミナーを開催したり、技術認定制度を設けたりといった活動を行っているほか、導入を検討しているシステム管理者に対し、仮想環境を手軽に試すことが可能なキャンペーンも展開中（2008年9月22日まで）だ。

　さらに、技術認定制度の合格者を対象にした仮想化アドバンスド研修を実施するなど、ブレードサーバによるサーバ仮想化の啓蒙にも積極的に取り組んでいる。SIGMABLADEの導入を検討する際には、こうした資格を取得した販社やSIベンダーを選ぶとよいだろう。