オラクルの島田氏はこの結果に関して「今回のGridCenterでの検証にSolaris on x86の環境を選択した理由としては、CTC様のご提案に関する選択肢を広げて頂くことで、お客様にRACの技術をご採用頂く機会を多くすることができると考えております」と語る。
こうした結果をふまえると、x86環境上におけるSolarisソリューションの具体的な数値化により、他製品との比較優位性が顕在化されている。
「一般的にx86環境というとLinuxがまず候補に挙がります。これは、多くの事例やノウハウ等のさまざまな情報が公開されているという安心感がLinuxを採用する要因の1つになっているのではないかと思います。この点で情報が少ないSolaris 10に、まだまだ心配を覚えるお客様もいらっしゃいます。しかし実際には、クリティカルな業務に利用することを考えると、システム構築は我々のようなSIerが担当することになります。私たちにとってはLinuxについてもSolaris 10についてもプロフェッショナルです。特にSolarisに関しては同一ソースコードを使用したSPARCSolarisでの豊富な実績と、検証や導入作業にて多くのノウハウを蓄積しています。そこで、お客様に安心してx86環境でもSolaris 10を利用していただける体制を整えています」(小泉氏)
また導入後のサポートやメリットもさまざまだ。
「現在のシステムに関しては、x86サーバとLinuxという組み合わせと比べて、信頼性やパフォーマンスは高いが高価なRISC UNIXサーバというイメージを持っている方が多い。しかしx86&Solaris 10であれば安価かつ高いパフォーマンスとセキュリティ、さらに充実したサポートを享受できます。さらにRISC UNIXサーバとOSそのものは同じなので、ハードウェアに依存しないノウハウがそのまま利用できるなど、ハイエンド環境との親和性も高いのがSolaris 10のメリットです。今回の検証はまだ第1段階です。これからさらにオラクルさんと協力して検証を続けOracle RACとSolaris 10を利用したグリッド環境において推奨できる検証済みソリューションを構築し、お客様に提供したいと考えております」(宮田氏)
今回の検証でコストと性能だけではないことが証明されたSolaris on x86
最後に島田氏は「私たちオラクルも『Oracle GRID Center』として各社さんと協力する事で、Oracle RACにおけるグリッド環境での組み合わせ検証を行って最新サーバやストレージなどとオラクルのデータベースやミドルウェアとの『ベストコンフィグレーション』を検証、提供していきたいと考えております。その上で、CTCさんやSunさんは強力なパートナーですし、Soalris 10プラットフォームはOracleの能力を引き出してくれる環境だと思っています」と各社との柔軟な協力関係を語った。
今回の検証により、堅牢かつハイパフォーマンスなシステム構築にSoalris 10が非常に有効なことが実証された。