太陽光発電に携わっている人々は、太陽が投資先の1つとして認知されることに期待を寄せている。
金融市場が危機的な状況に陥ったことで、成長著しい太陽光発電ビジネスにも影響が及び始めているのはたしかだ。不動産価格の下落や、財布のひもを締める傾向が強くなる雰囲気のなか、再生可能エネルギーが好ましいと考えている消費者でも、太陽電池パネルの購入を手控える可能性が出てきた。また、投資が減退すれば、ビル屋上の発電アレイや太陽光発電施設のような大規模プロジェクトは資金獲得が難しくなる。
しかし、経済の見通しは暗いものの、2008年10月13日から16日にかけて開催されたSolar Power International 2008カンファレンスの雰囲気はとても明るかった。
太陽光発電業界は、太陽光発電に対する税制優遇措置の8年間延長を連邦政府が認めるという大きな勝利を得たからだ。住宅所有者にとっては優遇措置を長く受けられる。
株式相場が乱高下している状況だが、財務面だけでみれば太陽光発電の関連企業は堅調のようだと、多くの経営者が口を揃えている。
「投資のクオリティが高いからこそ、太陽光発電に注目が集まっていると考えている」と語るのは、カリフォルニア州に拠点を置き太陽光発電パネルの製造と設置事業を展開するSunPowerで最高経営責任者(CEO)を務めるTom Werner氏だ。同氏によると、過去3〜4年間にわたる大規模な太陽光プロジェクトは、期待された投資リターンに見合うだけの実績を生んできたという。
「もっとも現在の金融状況は異なっていて、市場はより慎重になっている。リスク要因や企業の貸借対照表など、銀行はより細かいところまで調べるようになってきた」(Werner氏)
資金調達には銀行との度重なる折衝が必要
信用収縮や景気後退の影響に関して、Solar Power International 2008では、「まだ半分も残っている」とする楽観派と、「もう半分しか残っていない」とする悲観派との間で議論が交わされた。
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