I/Oとメモリーのボトルネックを発生させないDL580
ただし、多くのコアを搭載したとしても、メモリーやI/Oがボトルネックになってはパフォーマンスを向上させることは難しい。特に、大量のデータを処理するDBサーバーでは、ディスクI/OとネットワークI/Oのデータ転送帯域でボトルネックが発生すると著しくパフォーマンスは低下する。
DBサーバーではバッチ処理やリアルタイム分析などでメモリーリソースが逼迫したり、データ・バッファ・キャッシュでメモリーを占有されたりすることもパフォーマンス劣化の原因となる。
「DL580は、合計11個のI/Oを持つことからI/Oのボトルネックが発生しにくい設計となっているほか、最大で2TBまでメモリーの拡張性があるため、メモリー不足によるパフォーマンス低下をほぼ解消することができる」という富田氏は、メモリー上でデータを扱うことで高速化するインメモリー処理向けのソリューションにも有効と話す。
「CPU、メモリー、I/OのパフォーマンスやMCAリカバリーなどの可用性が高いレベルでバランスがとれ、DDDCなどメモリ保護機能も強化されたことで、DBサーバーの統合が十分現実的になっている」(富田氏)
なお、サーバー統合においては仮想と物理の両環境を管理・監視することも重要な要件となる。DL580にはHP ProLiantサーバーの監視と管理を簡素化するためのソフトウェアの統合スイート「HP Insight Control」が標準でバンドルされている。これにより、HP ProLiantサーバーのライフサイクル全体にわたるヘルスステータスの監視やリモート管理、電力・温度の制御、ハードウェアリソースのデプロイメント、パフォーマンスの監視とボトルネックの分析といった、物理・仮想環境を一元管理する機能が実現するという。
ソフトウェアの統合スイート「HP Insight Control」を標準でバンドル
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HP ProLiantサーバーの徹底した消費電力削減策
また、HP ProLiantサーバーは消費電力削減に向けた機能も数多く搭載していることも注目すべきだろう。例えば、パワーサプライはHPが高効率の電源ユニットを内製化しており、多くの機種で国際的な電源格付け団体80PLUSプログラムにおいて最高位となる「80 PLUS Platinum」(変換効率94%以上)のグレードを取得している電源を標準で搭載している
さらに、サーバー筐体内部に多量のスマートセンサーを取り付け、サーバーラック内のすみずみまで温度管理を行う「センサーの海」(Sea of Sensor)と呼ぶアーキテクチャを採用している。筐体内に発生した熱だまりの部分にのみファンの回転数をアップして効率的に冷却したり、I/Oやメモリスロットの電力消費を自動調整したりすることで消費電力を極力抑えているのだ。
加えて、サーバー単体や複数のサーバーグループでの使用電力の上限を決め、もし上限を超えそうになったらCPUのクロックを低下させて0.5秒以内で設定値内に制御する「Dynamic Power Capping」(動的消費電力上限)という機能も備えている。
こうしたインテリジェント制御を担うのが、サーバーの電源操作やリモートデプロイなど遠隔操作のための機能で利用されている「HP Integrated Lights-Out 3」(iLO3)というパワーレギュレーターだ。独立したチップのため、CPUに負担をかけず各種の制御が実施できる。
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