栗原 潔氏が聞く!Flexible & Smartの新コンセプトでITリソースと業務運用の効率化を業務視点で支える「JP1 Version 9」徹底解説
クラウドを初めとするデータセンター集約への対応
栗原氏 最近のIT業界における重要キーワードとしてクラウドコンピューティングがありますが、運用管理ツールとはどのような関係があるでしょうか。
石井氏 クラウドサービスを提供する側の集中環境で、運用管理機能が重要になるのは改めて言うまでもありません。これは、クラウド事業者だけではなく、データセンターへの集約を行なっている一般企業のお客様についても言えることです。いわゆる「プライベート・クラウド」に向かう動きです。
栗原氏 プライベート・クラウドについては、今までも行なわれてきたデータセンターへの集約への取り組みに、“新しい名前を付けただけではないか”という批判があるかもしれません。しかし、名前はともかくとしてユーザー企業にとって重要である点には変わりがないと思います。
石井氏 おっしゃる通りです。どう呼ぶかは別として、データセンターへの集約による効率性の向上は避けて通れない動向です。今回のバージョンアップのもうひとつの目玉として、このデータセンター集約への対応があります。
全体管理と個別管理のふたつのニーズに対応
栗原氏 具体的にはどのような機能が提供されているのでしょうか?
石井氏 例を挙げると、今まで部門ごとに分散して実行されていたジョブを、データセンターに集約して集中管理する形態に変更したとします。ここで、運用の負担をすべてデータセンター側にまとめるだけではデータセンター側の運用負担が増すだけではなく、部門の利用者にとっての柔軟性も失われてしまいます。
これまで多かったご要望に、各部門の担当者が部門の業務視点でジョブの実行状況を監視したいというものがありました。他にも業務上確実に翌朝までに終了していなければならないジョブが、本当に時間までに終わるかどうかを確認したいなどの要望もあります。さらに、開発や運用など担当者の役割視点でジョブの状況を監視したいというニーズもありました。
つまり、全体的な管理ニーズと個別の管理ニーズの両面をサポートする必要があるということです。これは以前からお客様のご要望が強かった機能だったのですが、製品のアーキテクチャを変えないと対応できない機能でもありました。
栗原氏 なるほど。そのため今回、ジョブ管理製品ではアーキテクチャを全面的にフルモデルチェンジしたのですね。
石井氏 はい。ジョブ管理製品の新バージョン「JP1/AJS3」(JP1/Automatic Job Management System 3)へのバージョンアップではアーキテクチャを再設計し、お客様のこれらのご要望にお応えすることができました。なお、アーキテクチャの変更に伴いジョブ起動の性能も大幅に向上し、スケーラビリティの向上が実現できました。
エージェントレスの管理と適用範囲の拡大
栗原氏 新バージョンの機能として重要なものは他には何がありますか。
石井氏 エージェントレス監視機能の提供も、お客様にとって重要であると考えています。従来はサーバの稼働監視を行なうために監視対象サーバ上にエージェントのソフトウェアをインストールする必要がありました。そのため、既に本番稼働している環境に新たなソフトウェアを追加することに躊躇するお客様がいらっしゃったのは事実です。
しかし、エージェントレス監視機能により、そのような心配がなくなりました。もちろん、エージェントを稼働させることでより詳細な情報を獲得するという選択肢もあります。JP1では、エージェントを使用しているサーバもエージェントレスのサーバもシームレスに一元管理が行えるようになっています。
栗原氏 最後に、今後の方向性として考えられている点はありますでしょうか。
石井氏 現場のお客様の声に応えて Flexible & Smart を今後とも追究していくのはもちろんですが、これに加えて中堅企業のお客様にも適用を拡大できればと考えています。今まで運用管理ツールは大企業専用のソリューションといった認識があったのではないかと思います。しかし、運用管理ツールが提供する効率性の向上などのメリットは中堅企業においても充分に価値を提供できると思います。
栗原氏 本日はどうもありがとうございました。
業務自動化と稼動監視の関連記事はコチラ
インフォメーション
→ JP1 News
JP1が提案する各ソリューションやメリット、関連セミナー、イベント、キャンペーン情報など、最新動向をご紹介するサイト
→ 製品に対するお問い合わせ
JP1に関するご購入前のお問い合わせは、「HMCC(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター)」にて承っております
[PR]企画・制作 シーネットネットワークスジャパン株式会社 営業グループ marketing@japan.cnet.com