(第3回)情報をビジネスの“力”に変える魔法の箱IBM WebSphere DataPower
ESB活用で開発期間を50〜80%削減
ESBの定義について山田氏は、「ESBはアプリケーションやサービスを柔軟に統合するための情報連携基盤です。リクエスターとプロバイダーの間に設置することで、アプリケーションやサービスの疎結合を実現することが可能。“サービス間のルーティング”“異なる通信プロトコル間の変換”“異なるデータ形式間の変換”“ビジネスイベントの特定と分配”の4つの基本機能で構成されています」と話す。
3つの製品を単体、あるいは組み合わせて利用することで、容易にESB環境を構築できるのはもちろん、ハードウェアに最適化されたESB環境を構築できるので、高い負荷がかかる処理でも安定して稼動させることができる。また、面倒なWebサービスセキュリティも搭載しており、安全かつ信頼性の高いSOA対応システムを容易に実現することができる。
ESBには複数のアプリケーションが接続されるので、どのアプリケーションとどのアプリケーションを連携するかをコントロールすることが必要になる。この仕組みを実現するのがサービス間のルーティングの機能だ。次に、異なる通信プロトコル間の変換は、たとえばあるアプリケーションはMQで、もうひとつがファイル転送で連携されている場合に通信プロトコルに依存することなくアプリケーションの連携を実現するための仕組みを提供する。
また、アプリケーションがやり取りするデータのフォーマットが違ったり、コード体系が違ったりした場合に、データフォーマットや形式を統一するのが異なるデータ形式間の変換。最後に、たとえばクレジットカード決済のイベントが発生した場合に、不正利用である可能性を感知して注意を促すような仕組みを実現するのがビジネスイベントの特定と分配だ。
山田氏はESBを活用するメリットを「ESBを利用することで、プロトコルやデータフォーマットを意識することなくシステムを連携することができます。これによりアプリケーションの接続を簡素化することができるのです。また、現在のESB製品は、従来のようにコードを記述することが不要。あまり高度な知識がなくてもGUIを使用することで容易に設定することができます」と話す。
日本IBMのESB製品を使用したシステム統合と独自開発によるポイント・ツー・ポイントのシステム統合では、既存アプリケーションの回収や開発、連携部分の構築に必要な時間を50〜80%程度削減することが可能という。
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