Solaris 10は2007年4月で870万ライセンスを発行済みであり、7月時点で900万ライセンスに達する見込みだ。 「Linuxよりも多くライセンスを発行しており、リリース当初は技術者による評価の需要が高かったのですが、現在では運用ベースでの需要が増えています」(高松氏)。
Solaris 10 出荷ライセンスの推移
最初のリリースから30ヶ月に満たない期間でこれだけ普及したのは、OS本体と180以上のオープンソース製品を含む開発パッケージが無償で提供されていることが大きく影響している。このパッケージにより、OSをLinuxベースのLAMP(Linux・Apache・MySQL・PHP)からSolarisベースであるSAMP(Solaris・Apache・MySQL/PostgreSQL・PHP/Python/Perl)構成に置き換える需要も高まっているようだ。
LAMPからとSAMPへの切り替えメリット
この構成の最大のメリットとしては、バイナリレベルで最適化済みで、インストール後すぐに利用できることだ。 「LAMP構成の場合は、構築するにあたってそれぞれのソフトウェアのソースコードをダウンロードしてからコンパイルし、チューニングを施す必要がありますが、SAMP構成であればインストールするだけで容易に構築することが可能です。そのため、LAMP構成よりも費やす時間やコストを抑えるメリットがあります」(高松氏)。