さらに、認知度を上げるための活動としてSolarisならではのメリットをアピールすることも必要だとも考えられている。
「Solaris 10自体の知名度はアメリカでも日本でも高いです。ただ、日本では『SPARC上のもの』という意識が強く、x86で動作するという認知度については今後の課題です。SPARCシステムのリプレースなどでx86にする場合でもSolaris on x86の認知度が低いため選択肢にならない場合もあります。こういった際にSolaris on x86であれば移行が簡単で、導入コストも他のプラットフォームと比較して同等以下、さらにはSolaris Containerを用いて複数環境を集約し、各環境間でリソースを有効活用することができるというメリットをアピールする必要があるでしょう」(大城氏)
「ニーズの多いSAPソリューションにおいては、Solaris コンテナやZFSなどの機能を利用することで、開発、検証、運用の環境を素早く構築でき、ハードウェアや人的コストの削減に大きく寄与する点などはユーザーにアピールできます。こういったメリットをユーザーに提示することで、Solaris on x86をユーザーに認知してもらい、選択肢のひとつに加えてもらえるようになるのではないでしょうか」(古渡氏)
「SCBでは今後さまざまな活動を考えています。繰り返しになりますが、メインの目的は『Solaris on x86上における有効なビジネス体制の構築』です。業務システムをSolaris on x86で構築できるようにし、お客様の選択肢としてSolaris 10が今以上に活用されるための土台を作ることがSCBの活動の目的です」(藤岡氏)
SCBの活動はまだ幕を開けたばかりだ。今後の活動成果によってSolaris on x86のメリットを市場や多くのユーザーが理解し、自社の業務に最適なソリューションの選択肢のひとつとして、Solaris 10が有力となるような体制ができていくことを期待したい。