Webシステムが大規模化、複雑化する中で基幹業務の安定稼働はますますハードルの高いものとなっている。メインフレームの高信頼性と安定運用で鍛えられた日立製作所のCosminexusアプリケーションサーバの実力を探っていく。
基幹業務の情報システム障害への対策に何らかの不安を感じているユーザーは8割
（出典：（社）日本情報システム・ユーザー協会 「第15回企業IT動向調査2009」）
経営企画部門の約8割が基幹業務のシステム障害に不安
2009年4月に日本情報システム・ユーザー協会（JUAS）が発表した「第15回企業IT動向調査2009」によると、経営企画部門に対する質問で、自社の基幹業務の情報システム障害への対策に関し「十分な対策ができており不安はない」と答えたのが11%、「同業他社並みの対策はできているが多少不安」というのが72%、「かなり不安」は11%という結果となり、自社の基幹業務の情報システム障害への対策に何らかの不安を感じているユーザーは実に8割にも上ることがわかった。
Webシステム全盛の現在、基幹業務が脆弱化することで深刻な事態になることも多い。例えば以下のようなケースだ。
ケース１）
あるチケット販売サイトでは、有名アーティストの来日が決定しチケット予約にアクセスが殺到。万全であるはずのWebサーバのレスポンスが急速に低下。購入・決済までに多くの時間がかかり、満席による販売終了でサイト経由でチケットを入手できない会員が続出した。企業にとってもユーザーにとっても悪夢のような事態に、サービス自体の信頼性とブランド力が低下し離反する会員も現れた。
ケース2）
営業部門の日報システムを導入した企業では、営業担当者が帰社する午後5時ごろから一斉にアクセスが急増し、アップロードに時間がかかりついにはシステムダウン。営業から情報システム部にクレームが殺到する事態に。
ケース3）
社内ポータルを導入した企業は、社員が出社直後にはログインすることで勤怠管理を行ない、同時に全社共通画面に掲載する業務連絡で社内の情報を共有する規則としたが、始業時間直前に多数のアクセスが集中することでログインできない社員が遅刻扱いとなるなど、システムの緊急修正を迫られた。
これらの例はどこにでも起こりえる想定のケースだが、今後Webシステムが大規模化・複雑化し、参照するデータも拡大することで、思いもよらないトラブルが発生することは大いに考えられる。
日立製作所のCosminexusアプリケーションサーバはそんな高負荷時にも基幹業務の安定稼働を実現する、堅牢なアプリケーション基盤である。では、実際にはどのようなインシデントに対処できるのか、より具体的な仮想事例でシミュレートしてみよう。
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