(第2回)情報をビジネスの“力”に変える魔法の箱IBM WebSphere DataPower
セミナー徹底レポート--WebSphere DataPowerによるITコストの最適化
日本IBMでは、WebSphere DataPowerの価値を広く啓蒙することを目的に、さまざまなセミナーを開催している。そのひとつとして4月14日に「逆風下でのIT投資をどのように行っていくべきか」をテーマとしたセミナーを開催。ESBを活用することで、いかに低コストかつ短期間に柔軟なシステム連携を実現するかを紹介した。
3つの製品を単体、あるいは組み合わせて利用することで、容易にESB環境を構築できるのはもちろん、ハードウェアに最適化されたESB環境を構築できるので、高い負荷がかかる処理でも安定して稼動させることができる。また、面倒なWebサービスセキュリティも搭載しており、安全かつ信頼性の高いSOA対応システムを容易に実現することができる。
セッション1:逆風下におけるIT投資を考える
--株式会社アイ・ティ・アール(ITR)取締役/シニアアナリスト、広川智理氏
「100年に1度といわれる不況下の現在においてもIT戦略は確実に前進させていかなければならない」と広川氏。それでは、企業はどのようにIT戦略を推進していけばよいのだろうか。広川氏は、次の3つの論点でIT戦略を前進させることが重要だと話した。
国内企業のIT投資の現状
保守/運用コストの削減
新規開発の効率化
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取締役/シニアアナリスト
広川智理氏
まず、国内企業のIT投資の現状では、ITRとCIO Magazineが共同で行った調査の結果を紹介。「2007年〜2009年の3年間、想像どおりにIT投資が減少、あるいは横ばいの企業が多くなっている。特に売上規模が5000億円以上の企業、製造業、建設業、サービス業などが顕著となっている」と広川氏。
このようにIT投資額が減少、横ばいという現状で、IT戦略を加速させるためには、IT投資の6割〜7割と言われている保守/運用コストを削減し、より戦略的な新しい技術やソリューション、サービスに投資していくことが必要だ。また、新規開発の効率化を促進していかなければならない。
「まず、保守/運用、新規開発共にITコストを徹底的に“見える化”することが重要。見える化により、投資の必要性と妥当性を十分に判断することが可能になり、不要な保守を減らし、より戦略的なIT投資比率を高めることができる」
広川氏は、「コスト削減のための投資には、仮想化や統合化、インフラ技術の標準化、新技術の導入などに中長期で取り組むことが必要。ESBは早期に取り組むべき重要な技術のひとつとなる」と話している。
セッション2:アプリケーション連携におけるコストの最適化と柔軟性の向上
--日本IBM WebSphere第二営業部 部長、山田桂子氏
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WebSphere第二営業部 部長
山田桂子氏
IBMが2年に1度、1000名以上のCEOを対象にグローバルで実施しているサーベイでは、CEOの98%が「ビジネスモデルの変革が必要」と答えている。しかし多くのCEOは、変化が必要と考えてはいるものの、変化に対応するための手段を有していないのが実情であり、“理想と現実のギャップ”は2年前の調査の3倍に拡大しているという。
山田氏は、「アプリケーション連携という観点から見たITの実態は、複雑化したインターフェースによりメンテナンスが困難となり、新しいビジネスの要件に迅速に対応できない状況となっている。つまり、変化に対応するために新しい取り組みを行うのではなく、今あるシステムの運用・管理に多くの労力が必要となっているのが現状だ」と話す。
Forrester Researchの調査では、IT予算のうち76%はメンテナンスに費やされており、新規事業に投入できるのは24%でしかないと報告されている。そこで先進的な企業では、スパゲティ化したポイント・ツー・ポイントのシステム連携を、ESBを使用した革新的なシステム統合へと移行しはじめている。
山田氏は、「アプリケーション連携の基盤作りをESBで実現することで、連携の簡素化と柔軟性の向上を実現。ITコストを削減できるのはもちろん、発生産性やITシステムの維持管理性の向上、コンプライアンスの強化などさまざまな効果が期待できる。これにより、IT投資を最適化できる」と話している。
セッション3:簡単・高性能ESB WebSphere DataPowerのご紹介
--日本IBM ソフトウェア事業部 WebSphereテクニカルセールス、浅田かおり氏
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WebSphereテクニカルセールス
浅田かおり氏
IT投資を最適化するために日本IBMが提供するのが、冒頭でも紹介したWebSphere DataPowerだ。浅田氏は、システム連携の複雑さを軽減し、よりセキュアで再利用性を高め、容易な管理が可能なWebSphere DataPowerの機能とメリットについて紹介した。
浅田氏は、「WebSphere DataPowerは、あらかじめ必要な機能が搭載されたアプライアンス製品であり、ソフトウェア製品に比べ約10倍のパフォーマンスを実現できる。またドラッグ&ドロップ操作により、容易な開発と構成管理が可能。ITシステムの可用性やサービスレベルを向上させながら、IT関連コストの削減を目指す企業を想定した製品となっている」と話した。
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−WebSphere Process Server および WebSphere Integration Developer の概要
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