ZDNet Japan AD Special - グローバル競争に金融不安、日本企業は何を考えるべき―インフォアが答える(前編)
世界34カ国に125もの拠点を構えるインフォアは、2002年の設立からわずか6年で今年度の売上が22億ドルを見込むなど、ソフトウェア業界全体の10位、ERPベンダーの中でも3位にまで登り詰めた。その急成長の裏には、過去4年間に37社もの企業を買収し、業界で最高レベルの製品を自社ポートフォリオに補完していった緻密な成長戦略がある。契約更新率が93%と業界でも突出し、過去1年間に獲得した新規顧客も2,200社に上るなど、安定した支持を得るインフォアが、今後日本企業の課題に対してどのようなアプローチで臨むのか。ZDNet Japan 編集長の大野晋一が、日本インフォア・グローバル・ソリューションズの代表取締役社長を務める村上智氏に話を聞いた。
国別にインフラが異なる「冷たい現実」の存在
代表取締役社長 村上智氏
大野 :まず始めに、インフォアから見た日本企業が抱える課題とは何でしょうか。
村上氏(以下、敬称略):大きく3つあると思います。1つは、世界規模で厳しくなるマクロ経済の影響で、経営視点での可視化がこれまでになく望まれているということです。
2つ目は、中堅の製造業といえども、販売拠点や製造拠点をグローバル展開せざるを得ない中で、ビジネスアプリケーションをグローバル競争で勝ち抜くためにどう最適化させるかという問題です。
そして3つ目が、各国ごとに異なるビジネスアプリケーションを導入してしまった企業には、ガバナンスやコンプライアンスにおいての課題が山積という「冷たい現実」があるということです。
大野:その「冷たい現実」とは具体的に何でしょうか。また、インフォアとしてはどのようにアプローチできると考えていますか。
村上:日々強く感じるのは、大手ERPベンダーが提案するような大きな一枚岩のインフラにすることは非常に難しいということです。顧客の財務状況を見ると、そこまで投資をする価値や余力があるのだろうかと疑問に思える案件が非常に多く存在しています。また、日本企業の場合、スピードよりも細部のこだわりを優先しがちでプロジェクトが長期にわたり、導入コストがますます高くなってしまっているのです。
そのため、インフォアではより早く、より低コストで導入できるような方法論を顧客に提供すべきだと考えています。ビッグバンで2年もかけてシステムを総入れ替えするのではなく、「冷たい現実」を受け入れながら今あるものを生かし、最小限のコストで早期に経営効果を出すというチャレンジが今求められていると思います。
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