仮想化環境におけるストレージの主張!―――――ネットアップのストレージで実現するIT全体「仮想化」とは?

仮想化というと、アプリケーションサーバの統合をイメージする。しかし、そこにボリュームを提供する『ストレージ』にはあまり目を向けていないケースが多いのが現実だ。すでに世界の企業の約7%が導入しているといわれるサーバの仮想化ではあるが、同時に世界の約93%が今後取り組んでいかなくてはならないテーマでもある。仮想化環境へのストレージ導入において多くの実績があるネットアップに話しを伺ったので紹介しよう。

ストレージへの要求と必要不可欠な機能

アプリケーションサーバの統合により、ストレージへの要求も高度に

マーケティング部 シニアマネージャ 瀧川 大爾氏 マーケティング部 シニアマネージャ 瀧川 大爾氏

「仮想化を考える上で切り離せないのがストレージです。例えば10台のサーバを1台に集約した場合、物理的なサーバは1/10に減り、様々なメリットが生まれます。しかし、一方で物理サーバが扱っていたデータはどうなるのでしょう」と瀧川氏は語る。

 もし集約したサーバがダウンまたは障害によってダメージを受けた場合、データ損失の危険性も10倍だ。また、10個の仮想アプリケーション上のものをすべて集約してバックアップの必要があるなど、データを扱うストレージへの要求も高くなる。

「もちろん、仮想化プラットフォームベンダー各社は様々な方法で、こうした課題を克服する施策をとっています。VMwareの場合は、動的にサーバを移行してメンテナンスを行う方法や、問題が発生したときにフェイルオーバーさせる方法、あるいはSRM(サイト・リカバリ・マネージャ)によるDR機能などがその代表です」と瀧川氏は語る。

 しかし、これらの方法を選択するためには、物理的に稼働している仮想アプリケーションサーバを移動させることになるので、集約された物理サーバにデータが入っている状態では、これを行うことはできない。いわば、データと仮想化プラットフォームを切り離すことができるストレージが、仮想化環境においては必須の要件のひとつとなるのだ。 「仮想化プラットフォームにある機能を使い可用性を上げようとしても、ネットワークストレージが前提でなければ導入せざるをえないのが現状なのです」と語るのは阿部氏だ。

 仮想化環境におけるデータ活用、これには「ネットワークストレージ」を効率良く運用することがベストプラクティスといえるのだ。

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ネットワークストレージに求められる機能

 仮想化環境におけるネットワークストレージは、ネットワークに繋がっている共有ボリュームであればよいという考え方では、思わぬ落とし穴にはまってしまう。ネットアップではハイエンドである「FAS6000」シリーズ、ミドルレンジ向けの「FAS3100」シリーズ、そして部門レベルや拠点向けの「FAS2000」シリーズのすべてのラインアップに独自のストレージ専用OSである「Data ONTAP」を搭載している。ネットアップの製品群はData ONTAP上に機能を追加してゆくことでスケーラビリティの高いストレージシステムを構築きるのが特長だ。全シリーズに共通するOSなので、小規模からはじめ段階的に増強してゆくことも容易となる。また、同時に豊富な機能によって仮想化環境に向いたシステムの構築も可能だ。

システムに負荷を与えない柔軟なデータ保護

 ストレージとして必須なのはデータ保護だ。この第一段階としてディスクのRAID構成がある。「通常のストレージはディスクの2重障害によるデータロスを防がなくてはなりません。一般的によく使われるRAID5では不十分です、またRAID10の場合コスト効率が悪すぎます」と瀧川氏は語る。ネットアップが採用しているのは「RAID-DP」いわゆるRAID6となる。コストやパフォーマンス、そして耐障害性においてバランスの取れたRAIDシステムといえるだろう。

 また、同じくデータ保護という観点ではバックアップの方法も課題となる。「バックアップでは、いかにサーバへ負荷やバックアップ時間を減らすかが問題となります」と瀧川氏が語るように、通常のディスクコピーやバッチ処理でのバックアップは、システムへの負荷も高く、また時間が掛かるのが問題だ。ネットアップでは「NetApp Snapshot」機能によって、ストレージ側でスナップショットを実行するので、仮想サーバがバックグラウンド・プロセスを行う必要はない。これにより、仮想化環境上で稼働するアプリケーションのパフォーマンス的な影響を最小限にすることができるのだ。

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 さらに特徴的なのはディザスタ・リカバリ(DR)だ。ネットアップではバックアップデータの差分だけをDRサイトへ送る「SnapMirror」を採用し、一度に転送するデータ容量を削減している。「例えば1TB分のデータを5世代分保持した場合、最初の1回こそ全転送が必要ですが、次回以降は差分だけの転送です。システムからは5TBのフルバックアップデータがあるように扱えますが、実際にはそれよりも少ない容量で足りるのです」(阿部氏)

 プライマリサイトに問題が発生した場合、すぐさまその役割を担うDRサイトだが、いつ起きるか分からない災害に備えてプライマリサイトと同等の性能・機能を持つ製品を用意することができないケースもあるだろう。そうした場合、最初のフルバックアップ以降、差分データしか保持しないで済ませられる環境はコストメリットの高い選択肢といえる。

 これまで重要なサーバに対してだけ個別に行っていたバックアップも、サーバー統合された仮想化環境では一度にすべての仮想サーバに対して実行できる。データ保護という意味で、これまでより大きなメリットが生まれるはずだ。

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http://japan.zdnet.com/extra/storage-media/netapp_200905/story/0,3800096764,20391806,00.htm
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