サン・マイクロシステムズ Open Cloud Innovation Forum開催

Trusted OPEN Green Cloud

 サン・マイクロシステムズ株式会社(以下、サン)は2009年6月25日、都内で「サン・マイクロシステムズが実現するクラウドコンピューティング」をテーマに、「Open Cloud Innovation Forum」を開催した。

サン・マイクロシステムズ株式会社 代表取締役社長 河村 浩明氏

 オープニングのステージに登場したサンの代表取締役社長、河村浩明氏は、「“The Network is the computer”というサンが創業当初から一貫して掲げてきたビジョンが、クラウドコンピューティングの発展により、現実味を帯びてきました。オープンなテクノロジーにより実現されるサンのクラウドは、IT業界のみならず、ビジネスや社会にも大きなインパクトを与えるものと確信しています」と語る。

 サンのクラウドコンピューティングは、ネットワークを通じて企業間でサービスを共有するパブリック・クラウドと、企業内およびグループ組織でサービスを共有するプライベート・クラウドの2つのモデルに分類される。中でも注目されるのがパブリック・クラウドだが、ビジネススピードの迅速化、運用の効率化によるコストダウンなどが期待される一方で、セキュリティの強化やパフォーマンスの担保などの課題の課題も残っている。

ビジネス開発営業本部本部長 クラウドコンピューティング統括責任者 中村 彰二朗氏

 サンのビジネス開発営業本部本部長 クラウドコンピューティング統括責任者、中村彰二朗氏は、「サンのクラウドは、OpenSSO技術やセキュリティ拡張機能であるTrusted Extensionsを搭載したSolaris OSをインフラに採用し、ISO27001のセキュリティ認証を申請します。また、オープンで互換性の高いOpenAPIの実装に加え、健全なIT投資モデルを実現するクラウド技術をデータセンターに適用していきます」と話す。

 今後、サンがクラウドコンピューティング環境の実現で目指すのは、情報セキュリティガバナンスの整備、オープン性の確保、グリーンITの推進の3つが大きなテーマとなる。

あるべきクラウドの姿とは

 「企業内クラウドは本当に“クラウド”なのか? 仮想化を実装したデータセンターはパブリッククラウドなのか? 市場ではクラウドコンピューティングの定義が錯綜している。そこを明確にしつつ、クラウドの現状と今後の期待を聞かせていただきたい」。パネルディスカッションの冒頭、ガートナージャパン株式会社 リサーチITインフラストラクチャ バイスプレジデント兼最上級アナリストの亦賀忠明氏は、パネリストにこう問いかけた。

 アクセンチュア株式会社 公共サービス本部 シニアエグゼクティブの後藤浩氏は、「クラウドの本質を突き詰めると、“規模”にある。雲の向こう側というより、海の向こう側、つまり世界的な規模でユーザーが存在する市場が前提になる。その上で、コスト削減や競争力強化といったビジネスメリットを考えるべきだ」と述べた。すでにアクセンチュアにもクラウドに関する顧客案件が持ち込まれており、「企業におけるコストの変動費化などすぐに効果を出せるものがある。一方で、霞が関クラウドで示される行政関連のデータについては国家の安全保障を考えると、国内に置くべきだ」(後藤氏)と、適材適所での使い分けの重要性を指摘した。

 株式会社インターネットイニシアティブ 専務取締役 営業本部長の保条英司氏は、「クラウドは、既存のビジネスモデルを創造的に“破壊”するものだ。大量のコンピュータリソースを使う企業がベンダーからサーバーを買わず、クラウドを活用するビジネスモデルへ舵を切った。データセンターでは、そうした動きに呼応するように、各サーバーにバッテリーを搭載するエネルギー効率の高いアーキテクチャーの導入も始まっている。IT産業は過去のビジネスモデルや考え方からの脱却を迫られている」と、クラウドがもたらすインパクトの大きさを産業革命にたとえた。「ただ、売る側、買う側、使う側にしても有力なビジネスモデルをまだ描けていないのが現状。“創造”の段階はこれから」(保条氏)と語った。

 サン・マイクロシステムズ株式会社 ビジネス開発営業本部本部長 クラウドコンピューティング統括責任者の中村彰二朗氏は、「クラウドの議論には、ベンダーやSI企業が儲かるかどうかというビジネスの話と、テクノロジーの話が混在している。企業内システムにおける処理ピークの分散化を地球規模で図る、といったプライベートクラウドは、ユーザー企業自らが自社のIT投資の健全化を進めるためのテクノロジーの一つとして捉えるべきだ。ビジネス面では、日本のベンダーもコミュニティへの参加意識の低さが気になる。お互いの知恵を楽しく出し合いながら、新しい世界を創っていきたい」と意気込みを示した。

 最後に、亦賀氏は、「クラウドについては議論百出だが、世界のパラダイムがすでに変わってしまったことは確かだ。その事実を受け止め、地球規模でのイノベーションによって勝ち抜いていくという企業の前向きな姿勢に期待したい」と評して、締めくくった。

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http://japan.zdnet.com/extra/sun_opencloud_200907/story/0,3800099171,20395688,00.htm
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