アプリケーション環境での製品検証を3社で実施

――どのような検証だったのでしょうか。

中山氏:仮想化環境でのオラクル製品の利用に関する問い合わせが増える中、Oracle VM(※)とOracle Real Application Clusters(以下、Oracle RAC)の組合せに可能性を感じていました。
 そこで今回、Oracle VM、Oracle Database Standard Edition、Oracle RACと日立SMS100でインフラを構築し、当社の勤怠管理パッケージ「リシテアJob/Cost」を組み合わせて、単純なベンチマークテストではないアプリケーション環境での製品検証を行いました。

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Oracle VM検証環境

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分類
名称
OS
Oracle Enterprise Linux 5.3
DB
Oracle Database 11g (11.1.0.7)
Oracle Database 10g (10.2.0.4)
サーバ仮想化
ソフトウェア
Oracle VM Server 2.1.5
運用管理ソフト
Oracle Enterprise Manager Grid Control
iSCSI
ソフトウェアイニシエーター
サーバ
HP ProLiant DL 380 G6
共有ストレージ
日立SMS100

中嶋氏:多くのソフトウェアは、仮想化環境でもそのまま動くと思います。しかし、データベースなどの一部の製品は、仮想化ソフトウェアと組み合わせたときに、どのように構成すべきかを見極める必要があります。Oracleでは各Oracle製品のOracle VM上での動作をあらかじめ検証し、確実に動作する構成をベストプラクティスとしてすぐにご提供できることが重要だと考えています。
 今回のシステムは、よりアグレッシブで、これまでとは異なる考え方で構築されました。

※Oracle VM:オラクルが提供するサーバ仮想化ソフトウェア。インストールの簡単さ、スピーディなソフトウェア配備などが可能で、Oracle Databaseが公式に動作保障しているのが特徴。

拡大画像 Oracle VM検証環境(ソフトウェア構成)
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――具体的には、どのように違うのですか。

中嶋氏:例えば、Oracle RACは、ミッションクリティカルな業務で使い、通常ミッドレンジ以上のストレージ製品が必要と考えられています。そこに、ローエンドでコモディティなサーバとストレージを並べることで性能と可用性を確保するストレージグリッドを採用したのです。そしてさらにサーバをOracle VMによって仮想化したことで、ユニバーサルリソースとしていろいろな目的に利用できるわけです。

中山氏:この場合、多くのユーザーは最適なパフォーマンスを出すために、どう設定すべきかが未経験です。日立システムでは、他社に先駆けてこの構築手法を検証し、確立しました。なお、今回のOracle VM+日立SMS100の検証では、日立製作所の協力を頂きながら、技術的に深く踏み込んだ実機検証を行いました。

杉木氏:日立SMS100の特長として、「ダイナミックロードバランスコントローラ」機能を標準でサポートしています。2枚のコントローラ使用率を常にモニタリングしており、コントローラの負荷にバラツキが生じてきた場合、自動的にロードバランス(パスの再設定)を行います。この機能によりサーバ仮想化環境の急激な変化に対しても、複雑な構成を意識する必要がなく、柔軟に対応することが可能となります。

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「日立ディスクアレイ」のダイナミックロードバランスコントローラ機能
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http://japan.zdnet.com/extra/hitachi-system_201003/story/0,3800103277,20407894,00.htm
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