仮想化のダイナミックなリソース管理に対応する柔軟性
ITリソースの効率化を行うには、「柔軟さ」が必要になる。この柔軟さを現実化するのがサーバー仮想化の技術だ。仮想化を利用すれば、分散していたサーバーを集約し1つの大きなリソースプールができる。そして、そのリソースプールから必要に応じ動的にサーバーリソースを切り出し活用できるのだ。
たんに仮想化で集約するだけであれば、従来の複数の物理サーバーを統合管理するのとそれほど大きく運用管理方法は変わらないであろう。ところがリソースを有効活用しようと仮想化でシステム構成をダイナミックに変化させ運用する場合には、運用管理もその変化にスピーディーに追随できなければならない。
JP1 V9では、物理サーバー、仮想マシン両方の構成情報を一括収集できるため、仮想環境を業務視点で監視できる監視ツリー画面を手間なく構築できる。仮想サーバーの動的マイグレーションが起きた場合でも、素早く対応でき運用負荷の大幅な削減を可能にする。
情報量の増大にも効率的に対処する機能強化
仮想化でサーバーを集約すれば、当然ながら1台のサーバーで監視すべきイベントも膨大に増える。JP1 V9ではこれまでの10倍にあたる1000万件までイベントを保管できるようになった。目的のイベントを絞り込む検索機能も大幅に強化されている。
また、さまざまなシステムが集約されると、システムごとに異なるエラーメッセージなどが大量に出てくる。JP1 V9では、メッセージの日付フォーマットの統一、分かりやすいメッセージへの変換、異なるメッセージの重要度を業務に合わせ変換するといったことが可能となった。これらにより、大量に発信される情報から必要なものをすぐに取り出せ、それをもとに素早く判断し次のアクションを迅速に実行できる。結果的に、仮想化で統合化され大規模化・複雑化したシステムの安定的な運用につながるのだ。
仮想化では、動的にシステム構成が変化するので、システム全体での安定的な稼働を確保するには、各サーバーの稼働状況やリソースの使用状況をリアルタイムに監視することは極めて重要だ。エージェントプログラムをサーバーに導入すれば、詳細な稼働状況データが収集できるが、安定稼働しているシステムにあえて他のプログラムを入れたくない場合もある。これに対して、JP1 V9ではエージェントレスでの稼働監視が可能となった。サーバーやOSの稼働状況だけでなく、その上で動くデーターベースまでもエージェントレスで監視でき、新たな監視対象の追加にかかる手間を省くことで、仮想環境導入の敷居を大きく下げることができる。
JP1/PFM - Agent for VM:JP1/Performance Management - Agent Option for Virtual Machine
GUIで直感的に稼働監視をスタート!
初めて本格的な稼働監視を行う際にも、複雑な監視項目の設定に悩む必要はない。JP1 V9にはクイックガイドという機能が強化されており、分かりやすい操作メニューで簡単に監視設定を行うことが可能になった。キーワードで監視項目を探しだし、監視項目に関する解説を画面で参照しながら操作をすることができる。また、すでに提供してきた、収集する稼働情報やレポートの表示形式を定義済みのテンプレートも標準提供しており、これらを活用することですぐに監視が始められる。
サーバの稼働状況の把握もさらに容易になった。必要な情報を一目瞭然で表示する新たなGUIが提供されたのだ。監視対象を部署やシステムごとにフォルダ分けして管理でき、監視したいフォルダをクリックすればその稼働状況がグラフィカルに表示され直感的に状況を把握できる。もし、問題が発見されれば、その部分をクリックすることでさらに詳細な情報も瞬時に参照可能だ。
「JP1(日立)」 のバックナンバー
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栗原 潔氏が聞く!Flexible & Smartの新コンセプトでITリソースと業務運用の効率化を業務視点で支える「JP1 Version 9」徹底解説
[PR]仮想化の普及、クラウドコンピューティングの登場など、めまぐるしく変化する昨今のIT環境。企業の生命線であるシステムの安定・安全な稼働のためにIT管理者の利用すべきツールとして挙げられるのが運用管理ツールだ。本稿では、弁理士・技術士(情報工学)の栗原潔氏が、代表的な国産の運用管理ツールである「JP1」を提供している日立製作所の石井武夫氏に話しを伺った。 - JP1(日立) 一覧へ »
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