米金融安定化法案、クリーンエネルギーセクターも救済

米国時間10月3日に成立した米国の金融安定化法には、再生可能エネルギーを対象として多くの優遇措置が盛り込まれた。風力発電業界や太陽光発電業界は法案成立を歓迎している。

文:Martin LaMonica(CNET News.com)
翻訳校正:川村インターナショナル  2008年10月22日 08時00分

 同様にAmerican Wind Energy Associationは、10月3日に法案に賛成した各議員に敬意を表する旨の声明を発表した。これまで、再生可能エネルギーを対象とした税控除は何度か廃止されており、業界の成長を停滞させてきたからだ。

自動車とエネルギー効率

 プラグインハイブリッド車に対しても、バッテリの容量に応じて2500ドルから7500ドルの範囲で税控除が与えられた。トラックのような大きな車両ほど控除も大きくなる。

 「プラグイン車向けの税控除はいずれの大統領候補が提案した内容よりも高くなった。これで自動車メーカーも購入者も、比較的高い先行投資のためにプラグイン車を敬遠することはなくなるだろう」と、California Cars Initiativeの設立者であるFelix Kramer氏は声明の中で述べた。「しかも今回の法律によって風力エネルギーと太陽エネルギーの発電量が増加すれば、日を追うにつれて、プラグイン車は一層クリーンなエネルギーで走行することになる」

 燃料も今回の法律の対象になった。代替燃料の税控除が延長されるとともに、バイオディーゼル燃料の生産および再生可能なディーゼル燃料の生産に対して1ガロン(約3.8リットル)あたり1ドルの税控除が1年間延長された。原料価格の高騰に苦しんでいるバイオディーゼル生産者にとっては良いニュースである。

 エネルギー効率にも目が向けられた。家電製品の奨励金のほか、ビルの消費エネルギーの使用量を20%減らしたビル管理会社に融資枠(債権)が与えられる。

 「今回の法律の成立は、他の業界と同様に銀行や金融機関からの資金調達に頼っているクリーンエネルギーに関連したプロジェクトや法人にとっては、全体としては良いニュースだと言える」と、New Energy Financeは発表した声明の中で述べた。

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http://japan.zdnet.com/extra/green-enterprise/green-tech/story/0,3800089562,20382286,00.htm
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